地獄は続く。絶え間なく。
荒々しいポリゴン。ハイスピードな展開。大量に押し寄せる敵。『Quake』や『DOOM』といった往年の名作FPSのような禍々しさを放つ本作は、謎の闘技場を舞台に、絶えず襲い来る悪魔と戦うFPSだ。ゲームを開始し、オープニングで魔法のダガーを手にした後は、円形のフィールドでエンドレスに悪魔を倒し続けるだけの極めてシンプルな内容で、ストーリーやカットシーンもない。HPやライフといった概念も存在せず、悪魔に接触すればゲームオーバー。FPSの本質的なおもしろさを高い純度で味わいたいなら、この『Devil Daggers』をプレイするべきだ。
ダガーを手に取り悪魔を屠れ
悪魔を倒す武器となるのは、手から撃ち出されるダガー。マウスの左ボタンを短くクリックするとショットガンのように拡散し、押し続けるとマシンガンのように連射される。リロードなどというまどろっこしい操作はなく、命が続く限り撃ち続けることが可能だ。しかし、限りなく湧き続ける悪魔たちには複数の種類が存在し、行動パターンや弱点も異なるため、長く生き延びるのは至難の業。難度はまさに地獄級なので、初めてのプレイでは1分間でも生き延びられたらかなりいいほうだろう。
“ジェム”を取るほど“腕”が上がる
特定の悪魔を倒すと、ジェムという赤い正八面体がドロップする。このジェムを集め続けることで、ダガーを撃つ腕が発光。ジェムを集めるほどに、腕の色が下の画像のように変化していき、変化のたびにダガーの性能が強化される。ジェムは、ダガーを撃っていないときに自然と引き寄せられるので、ジェムが落ちたらスキを見つけて射撃を中断しよう。
より長く地獄を味わうためには
じつは本作には、連続でジャンプしながら走ることで移動速度が上昇したり、下に向いて拡散攻撃を撃ちながらタイミングよくジャンプすると通常よりも高く飛べる、といったテクニックが存在する。幸いにも、ランキングボードで世界中の腕利きの強者たちのプレイを見ることができるので、その勇姿に刮目すれば、長く生きるコツが見つかるはずだ。
そして、
また軍勢が
やって来る――
本作の最大の魅力は、中毒性の高さだ。操作の簡単さと、敵をつぎつぎと倒していく爽快感のおかげで、リプレイもストレスにならず、「よし、つぎこそは！」と夢中になってのめり込める。難度の高さゆえに1プレイは短く、ランキングボード上位の猛者の最高記録ですら20分弱と、それほど長くない。そのため、生存時間で自分の成長を実感しやすく、悪魔に蹂躙されながらもうまくなっていく達成感を味わえるのだ。その気持ちよさを求めて、続けてプレイするうちにますます深みにハマり、地獄から抜け出せなくなっていく。
