今回お届けするのは“闇”を描く『INMOST(インモスト)』。ChucklefishよりNintendo SwitchとPC向けに配信中のアクションアドベンチャーだ。担当は、“人生の放浪者”だという常駐戦場常広。衝撃の結末は必見!とのこと。

3人の主人公が紡ぐ、喪失と希望の物語

 答えを求め続ける放浪者、影の魔物と戦いながら城を冒険する騎士、不気味な家の過去を知ろうとする少女、3人の主人公の物語が相互に絡み合いながら展開されるアクションアドベンチャー。

 本作の大きなテーマは “心に潜んでいる闇”。物語が進むに連れて、主人公たちの身に起こったツラい出来事や心に抱えている悩みが徐々に明らかとなっていく。それはとても暗く、悲惨なものも多いので、プレイヤーの心をえぐるだろう。しかし、彼らが自分の闇と向き合うことで希望が生まれるラストはとても温かく感動だ。ゲームのボリュームも3〜5時間ほどでクリアーできるので、一本の映画を見ているような感覚でプレイできる。

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2Dドット絵で表現された本作は、焦りや恐怖といった感情がしっかり伝わってくる作り込みようで、開発者のこだわりを感じる。キャラクターの動きひとつひとつにも注目してほしい。
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雨風に木々が揺れ、夜空には雷が鳴り響くなど、ステージの雰囲気はダーク。きめ細かい演出が、没入感をさらに高めてくれる。
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本作は、シーンごとに3人の主人公の物語が切り換わりながら進んでいき、徐々に謎が明らかとなっていく。

悪夢のような場所を探索せよ!

 本作では、プレイヤーは3人のキャラクターを交互に操作して、不気味な家や廃墟となりつつある城を探索していくことになる。その行く手には、危険なトラップやアイテムを入手しなければ先に進むことができない仕掛けなどが道を阻む。ステージに隠されたアイテムとオブジェクトを存分に駆使して道を切り開こう。

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プレイヤーは、3人のキャラクターを交互に操作しながら、おどろおどろしい場所を探索する。使えるモノはすべて使い、邪悪な怪物から逃れよう!
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オブジェクトを動かして足場を作ったり、滑車で高い場所にものを運んだりと、パズルのようなギミックがフィールドに仕掛けられている。
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放浪者が探索するステージには、つるはしやナイフといった重要なアイテムが隠されており、それらを使わないと先に進めなくなってしまう。

恐ろしい怪物たちの存在も……

 放浪者と騎士の物語では、黒い影を思わせる怪物たちが待ち受ける。騎士は、剣を使って斬り倒すことができるが、放浪者は自力で怪物を倒すすべを持たない。そのため放浪者は、怪物の攻撃をタイミングよく避けつつ、ときには仕掛けへと誘い込んで倒しながら危機を乗り越えていくことになる。

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主人公ごとにアクションが変化

 本作では、キャラクターごとにゲームの進めかたが異なるのが特徴。メインキャラクターの放浪者は、敵の攻撃を回避しながらアイテムを駆使して探索。騎士は、怪物をつぎつぎになぎ倒して先に進む。少女はイスを運んで高い場所のアイテムを入手したり、狭いダクトを進んでいくといった具合だ。

放浪者
見えない答えを探し続ける放浪者。古びたお城を探索しながら、自分の身に起きた過去の記憶を思い返していく。

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騎士
闇の番人のため、ただひたすらに怪物たちを斬り続ける騎士。彼の心のうちに秘めているものやその目的は一体……。

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少女
家で起きた過去を明らかにする少女。友だちであるウサギのぬいぐるみの声を頼りに、真相へと近づいていく。

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隠されたコレクションアイテム

 ステージには、かけらのような見た目の輝きを放つ“痛み”と呼ばれるモノと、13種のコレクションアイテムが隠されている。“ 痛み”を集めて放浪者のストーリーに登場する語り部に渡すと、物語を紐解くのに役立つ話が聞ける。見つけたら忘れずに回収しよう。

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コレクションアイテムは、結末を知ったうえで再度見返すことで、その意味や物語の理解が深まるものとなっている。

INMOST(インモスト)

  • プラットフォーム Nintendo Switch、PC
  • メーカー名 Chucklefish
  • 配信日 2020年8月21日配信
  • 価格 各1381円[税抜](各1520円[税込])
  • ジャンル アクション・アドベンチャー
  • CERO 12歳以上対象
  • 備考 ダウンロード専売 開発:Hidden Layer Games
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