今週はOink Gamesの『タケシとヒロシ』をお届けしましょう。人形アニメーションにより兄と弟との絆が描かれるRPGです。担当は、人情系ライターだという半蔵門アラタ。
ヒロシに喜んでもらうために、おれは……ゲームになる!
人形アニメーションにより展開される、兄と弟の物語。ゲーム作りが趣味の兄タケシは、病気がちな弟から、兄が作ったRPGをプレイしたいとせがまれる。ところがゲームはまだ完成しておらず、兄は裏でこっそり敵モンスターを自分で操りながら弟に遊んでもらうことに……。
兄と弟の物語と、ゲーム内RPGを楽しむという、いわば二重構造を持つ本作。RPGを遊ぶ弟が楽しめるように、簡単すぎず、難しすぎずというギリギリのゲームバランスを考えながら調整していくのがとても新鮮。感動的なストーリーと相まって、心に清冽な印象を残す一作だ。
人形アニメーションで描かれる兄弟の物語
本作の主人公は、ゲーム制作が趣味という14歳の少年タケシ。病気がちな弟のヒロシを元気づけるために、未完成の自作のRPG『マイティー・ウォーリアー』をプレイさせることになる。弟に喜んでもらいたい一心で、裏でこっそりモンスターを操作するが、そのうちクリエイターとしての壁にぶつかることに。兄と弟の関係はどうなっていくのか……。
ヒロシがハラハラドキドキ楽しめるようなRPGの敵を選ぼう!
タケシ自作のRPGを遊ぶヒロシは、勇者が体力ギリギリで勝利するほど喜んでくれるので、危機一髪のところで勝利できるように苦心することなる。その試行錯誤ぶりが本作の醍醐味のひとつとなっている。
モンスターは複数体出現させられるので、筆者はまずは強力な敵を戦わせて勇者の体力を大きく削っておいてから、弱い敵で残りの体力を調整するといったような、コンビネーションを考えてみたり……。こんな感じで知恵を絞るのが、楽しいのだ。
友だちのヨースケが作ったミニゲームも楽しめちゃう
Nintendo Switch 版の配信に合わせて、ミニゲームの『500m Zombie Escape』も収録された。本作は、タケシと同じくゲーム制作が好きな転校生であるヨースケが作ったゲームで、迫りくるゾンビや障害物を避けながら街を抜け出すというアクション。なかなかにクセになりそうな1作になっているのだ。なお、本作は現在AppleArcade 版にも追加されている。
タケシとヒロシ
- プラットフォーム Nintendo Switch
- メーカー名 Oink Games
- 配信日 2020年8月26日配信
- 価格 819円[税抜](900円[税込])
- ジャンル アドベンチャー
- CERO 全年齢対象
- 備考 iOS版はApple Arcade向けに2019年11月8日配信