今回お届けするのは、『The Last Campfire』。Hello GamesによるNintendo Switch、プレイステーション4、Xbox One、PC用のアドベンチャーです。担当は“方向音痴な旅人”という猫塚きてぃ

さまざまなパズルを解いて旅人たちの希望の炎を取り戻そう

 本作は『No Man’s Sky』を手掛けたHello Gamesによるアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは、故郷へ帰るために旅をする“エンバー”と呼ばれる旅人たちのひとりとなり、奇妙な生き物たちと触れ合いながら美しく幻想的な世界を旅していくことになる。

 旅の途中には希望を失ってしまった“エンバー”たち“フォーローン”がいる。プレイヤーは、彼らの心の中にあるダンジョンパズルを解くことで、希望の炎を解放できる。希望を取り戻した“フォーローン”はキャンプファイヤーに集い、 その希望の炎が大きく燃え上がることで、新たなエリアへと進むことができるのだ。何とも不思議な味わいのある1作だ。

おとぎ話のような世界をかわいらしいキャラクターと探索

 本作の魅力のひとつは、完成度の高い魅惑的な世界観だ。風景やキャラクターは美しく幻想的。さらに、物語はひとりの語り手のナレーションによって進められるため、まさにおとぎ話の世界に入り込んだような気分を味わえる。さらに、主人公の“エンバー”はとてもかわいらしく、美しい大地をトコトコ歩かせているだけで癒やされる。

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袋を被ったような格好がかわいい“エンバー”を操作して、美しく幻想的な世界を探索していく。さまざまなフィールドギミックを解きながら進んでいこう。
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ほどよい難易度のパズルを解いて旅人を救おう

 希望を失ってしまった“エンバー”たちは“フォーローン”と呼ばれ、助けるには、彼らの心の中にあるダンジョンパズルを解く必要がある。パズルでは、さまざまなギミックを使ってダンジョンの足場を整えて、ゴールを目指していくことになる。適度な難度のパズルが、プレイヤーにはとても心地いい。

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大きな岩を正しい順番で移動し、足場を作ってゴールを目指す。
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アドベンチャーゲームとパズルゲームが融合した本作。パズルを解いたときのスッキリ感はひとしおだ。
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心を取り戻した“フォーローン”はキャンプファイヤーに集い、一定数集まるとつぎのエリアへの扉が開く。

奇妙でクセのある生物たちと触れ合いながら冒険していく

 本作には、時間を無駄にしたことを悔いる孤独な漁師や、“エンバー”たちの希望を否定する“ 森の王”など、さまざまなキャラクターが登場する。ビジュアル面はもちろんのこと、詩や童話を思わせるような奥深いセリフもとても魅力的。感情が繊細に伝わってくる、とても細やかに描かれたキャラクター描写にも注目したい。

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池に近寄るとお腹を空かした巨大なカエルが出現。カエルは孤独な漁師の友であり、釣りの腕はかなりのものだという。
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巨大な体の“森の王”。“エンバー”たちが希望を持つことを否定する。
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友であるカエルに釣りの腕でかなわないことに引け目を感じている漁師。奥深いセリフに注目だ。
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“フォーローン”の中には、希望の炎を灯すことなく、そのまま助からない者も。

The Last Campfire

メーカー名 Hello Games
配信日 2020年8月27日配信
価格 備考欄参照
ジャンル アドベンチャー
CERO 全年齢対象
備考 ダウンロード専売 Nintendo Switch版は1346円[税抜](1480円[税込])、プレイステーション4版は1300円[税抜](1430円[税込])、PC版(Epic Games)は1437円[税抜](1580円[税込])、Xbox One版は8月28日配信で1273円[税抜](1400円[税込])

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