古今東西のインディーゲームを紹介するコーナー。今回は、Humble GamesによるNintendo Switch、PC用ソフト『Unpacking アンパッキング』を紹介。担当は、マンション暮らしだという菅谷あゆむ

荷ほどきをしていると主人公の人生が見えてくる

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】

 積み上げられたダンボールから荷物を取り出し、部屋の中に配置していくシミュレーションゲーム『Unpacking アンパッキング』。本作は説明や時間の制約が一切なく、どこに何を置くかもすべてプレイヤーの自由というユニークな作品。

 アイテムは日用品や洋服、本、おもちゃなど、生活に密接したものばかりで、年代(ステージ)ごとに変化があるのも見どころ。ひとつひとつを片付けていると、持ち主である主人公がどんな生活をしているのか、不思議と見えてくる。

『Unpacking アンパッキング』ニンテンドーeショップサイト 『Unpacking アンパッキング』Steamサイト

HOW TO PLAY ダンボールの中身を片付けていくだけ
 まずはダンボールを開け、出てきたアイテムを好きな場所に配置。すべての作業を終えると、赤く光るアイテムが出てくる。これは“置き場が違う”とい
う合図なので、正しい配置場所を見つけ出そう。

ダンボールから出して置くだけ
 

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
アイテムの大きさや向きを考慮しながら、パズルのように配置。

赤く光るものは定位置がある

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
アイテムの形状から、“自分ならどこに置くか”とイメージすることが大事。

1997 好きなものに囲まれた暮らし

 最初のステージは子ども部屋。狭い部屋を有効に活用できる学習机とベッドが一体化した家具のほか、飾り棚と引き戸の収納棚があり、収納スペースはバッチリだ。アイテムをよく見ると、1997年当時実際に流行っていたゲームや、ぬいぐるみもたくさん。部屋の主は男の子? それとも女の子?

ベッドルーム

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
何も置かれていない、まっさらな部屋。今日からこの部屋の主だ。

おもちゃがいっぱいでにぎやかな部屋

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
ダンボールからつぎつぎと出てくる細々としたアイテム。なんとなく配置していくだけでも部屋がにぎわって楽しい雰囲気に。

ITEM

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
おなじみのキーチェーンゲームらしきものや、ボードゲームが。主人公はお絵描きが好きなのかも。

2004 子ども部屋を飛び出し、ひとり暮らしをスタート

 最初のステージから7年の歳月が流れた2004年。大学生になった主人公は住み慣れた部屋を離れ、ひとり暮らしを始めたようだ。部屋数が3つになり、荷物の量も一気にアップ。1997年ではよくわからなかったが、アイテムから主人公はどうやら女性であることがわかった。

ベッドルーム

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
大容量のクローゼット。洋服や細かいアイテムをしまいたい放題!

バスルーム

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
浴槽とトイレ、洗面台がひとつになったバスルーム。歯ブラシや化粧品、細かいアイテムをどこに置こう?

キッチン

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
多くの調理器具、調味料を持ち込んだ主人公。意外としっかり自炊をするタイプなのだろうか……?

少しずつ大人へ成長していく主人公

ITEM

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
女性が生活するうえで欠かせないアイテムがしっかりと描かれていることが、なんだかうれしい。

アイテムから主人公の生活をイメージしてみる

 本作におけるプレイヤーは、あくまで主人公の荷物を荷ほどきしているという立ち位置で、主人公イコール、プレイヤーではない。アイテムから主人公が何が好きで、どんな将来を夢見ているのか、そして、当時は何が流行していたのか……さまざまな情報が見えてくるのが興味深い。

2007 気の合う仲間たちとルームシェアを始める

リビング

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
マンガやアニメ、ゲーム関連アイテムがいっぱい。ちょっと雑然としている。

ダイニング

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
椅子が4つ。ということは4人で生活しているのだろうか。

ベッドルーム

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
静かに時間を過ごせそうなベッドルーム。持ち物が増え、人生が充実していることがわかる。

主人公の将来の夢はデザイナー?

ITEM

『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
衣装はあの人気アニメの? ゲーム機は形状から察するに、アレか!?
『アンパッキング』荷ほどきをしながら主人公の人生に思いを馳せるシミュレーション【とっておきインディー】
薄型モニター導入。アイテムから、変わらず描くことが好きな様子。

年代を越えても主人公が大事にしているアイテムたち

 荷物の中には、主人公が子どものころから所有しているものがたくさんある。「これは捨てられないんだな」と、性格や人生観がわかっておもしろい。

Unpacking アンパッキング

  • メーカー Humble Games
  • 開発 Witch Beam
  • 配信日 2021年11月2日配信
  • 対応プラットフォーム Nintendo Switch、PC
  • 価格 Nintendo Switch版は2090円[税込]、Steam版は2050円[税込]
  • ジャンル シミュレーション
  • IARC 3歳以上対象
  • 備考 ダウンロード専売