ゲーム大好きライターが古今東西のインディーゲームを紹介。本日お届けするのはNintendo Switch、プレイステーション4、Xbox One、PC、iOS、Android用ソフト『Slay the Spire』。
Text by:たむ爺(春だ)●記事一覧
友人宅でスーパーカセットビジョンを見て誕生日に買いに行き、幸運にもファミコンを選びゲーム人生を始めた人。約半世紀生きている。
【ココが推し】
- 1ターン1ターンが重要な戦略性の高いカードバトル
- 何度も何度も楽しめてしまう中毒性の高さ
- シンプルながら高い完成度とバランスのよさ
道中手に入るカードは毎回ランダム デッキを育てながら最深部を目指せ!
毎回同じスタートデッキでプレイを開始しながらも、道中で入手できるカードはランダムで、その変動性に対応した戦略が要求されるローグライクのカードバトル。まるで詰将棋のような、一手一手が重要になる戦略性の高さが特徴だ。
正式リリースから年を経て、いまなお世界中の多くのユーザーから愛されている、まさにカードゲームの定番と言える一作だ。
『Slay the Spire』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp)手持ちのカードを使って敵を倒して新しいカードを入手し、デッキの強化をしながらダンジョンをどんどん潜っていく本作。
最深部にいるボスを倒すことが目的で、いかにランダム性のある要素をうまく使ってバランスのよいデッキ構成を作れるかがカギとなる。そのときどきの瞬発力と発想力を生かした戦略が必要になってくる。
まるで詰将棋のような先を見越した戦略が必要
戦闘の流れ 手札のカードを使って敵を倒す
- 1.❖山札から規定数のカードが配られる
- 2.❖エナジーを使ってカードを使用。使用したカードは捨て山か廃棄に
- 3.❖ターンエンド(敵のターンに移行)
- 未知❖不確定ポイント。選択肢のイベントや敵が現れる
- 商人❖カードを買ったり所持カードの除去を行ったりできる
- 財宝❖カードなどを入手できる
- 休憩❖HP回復、もしくはカードの強化を行える場所
- 敵❖敵との戦闘が行われる。勝利後、カードを得られる
- エリート❖強敵との戦闘。勝利後、よりレアなカードが入手可能
脳筋バトルは通じない!? バトルの基本
本作の戦闘は、通常の敵でもまったく気を許すことができない。簡単に倒せないということ以上に、回復が限られるため、ボスまでの連戦を考慮すると安易な手が即死亡につながるためだ。戦闘では手持ちのカードが山札にセットされ、規定枚数を入手。エナジーを使ってカードを使用し、使ったカードは捨て山か廃棄に回る。山札のカードがなくなると捨て山が再度山札へ。
HPや敵のつぎの行動も表示され、山札、捨て山、敵の行動などすべてを踏まえ、使用するカードを選択する必要がある。まさに一挙手一投足が大事な戦略性の深い戦いとなる。
【おもしろポイント1】戦略性の異なる4人のキャラが存在
本作で操作できるキャラクターは、全部で4人。それぞれカードデッキの内容から戦いかたまで、まるで異なる。それだけ戦いかたの幅が広がるというわけだ。
最初に選択できるのはひとりのみで、1プレイすることで3キャラクターまで開放。最後のキャラクターである“ウォッチャー”は、1回ゲームをクリアーすることでアンロックされる。
以下、デフォルトで選べる“アイアンクラッド”、“サイレント”、“ディフェクト”の3人のキャラクターを紹介。
アイアンクラッド
- スターターレリック
- 戦闘終了時、HP6 回復
魂を売り悪魔の力を得た兵士。筋力を高めて攻撃力を増したり、戦闘後にHPを回復する初期能力を生かしたり、力を前面に出したスタイルが身上。
サイレント
- スターターレリック
- 戦闘開始時、カード2 枚を追加で引く
女殺し屋。短剣と毒による攻撃を得意とし、戦闘開始時に2枚の追加カードを得られる。最初は非力だが、攻防手段が多く、手数を増した戦闘が身上。
ディフェクト
- スターターレリック
- 戦闘開始時ライトニング1を生成する
自我に目覚めた戦闘用ロボット。オーブをまとうことが可能で、その種類によりターン終了時に追加攻撃や防御を行うなど、間接的な攻防が可能。
【おもしろポイント2】攻撃、防御、デバフに呪い。奥深い戦略性
戦闘で使用するカードの種類は大きく分けて5つ。攻撃によりダメージを与える“アタック”や、防御力や筋力を得られる“スキル”、永続的な効果を及ぼす“パワー”のほかに、ターン終了時にダメージやデバフを受ける“状態異常”や“ 呪い”などの、おもに敵からもらう妨害カードも存在する。とはいえ、これらのマイナス効果のあるカードをうまくやりくりしていくのも、『Slay the Spire』の醍醐味のひとつと言えるだろう。
ランダム性や妨害も折り込んだカード特性の理解が必須!!
- アタック❖敵への攻撃を行う
- スキル❖敵の攻撃を防ぐブロック、手札の廃棄など一時的な効果を得る
- パワー❖戦闘中、永続的なバフ・デバフとして効果を及ぼし続ける
- 状態異常❖敵の妨害や一部のカード効果により、その戦闘中だけデッキに混ぜられる邪魔なカード
- 呪い❖イベントおよびレリックにより、削除しない限りデッキに混ぜられる邪魔なカード
【おもしろポイント3】毎回違った対応が要されるランダム性
ランダム性も本作の大きなキモと言える。入手カードや付与される特殊能力、さらには強制的な選択でマイナス要素を持つものを手にしなければいけない状況も生まれる。道中で訪問するポイントもランダムで、未知の取得イベントや、商人の取り扱いカードなどもその都度変わる。それらすべてがデッキ強化に関わってくるため、状況ごとの選択がより重要になってくる。
歯がゆいランダム性がおもしろさの要素に
Slay the Spire
- メーカー:Humble Games
- 開発:Mega Crit Games
- プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション4、Xbox One、PC、iOS、Android
- 配信日:Nintendo Switchのダウンロード版は2019年6月6日配信、Nintendo Switchのパッケージ版はフライハイワークスより2020年9月3日発売、プレイステーション4版は2019年6月18日配信、Xbox One版は2019年8月14日配信、PC版はMega Crit Games より2019年1月24日配信、iOS版は2020年6月13日配信、Android版は2021年2月3日配信
- 価格:Nintendo Switchのダウンロード版は2570円[税込]、Nintendo Switchのパッケージ版は3960円[税込]、プレイステーション4版は2618円[税込]、Xbox One版は2900円[税込]、PC版は2570円[税込]、iOS版は1220円[税込]、Android版は1040円[税込]
- ジャンル:カードゲーム
- CERO:全年齢対象
- 備考:プレイステーション4、Xbox One、PC版はダウンロード専売