古くはタヌキやカエル、バニー、近年ではペンギン、ムササビ、ネコと、マリオはこれまでにいろいろな動物の姿に変身してきた。

 つぎはどんな動物がパワーアップのモチーフになるんだろう。好みの動物で、マリオが変身した姿を想像していたファンは少なくないはずだ。犬好きの筆者は、“イヌマリオ”の登場を密かに期待していたのだが、最新作でモチーフになったのは、まさかの“ゾウ”!

『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』レビュー。ゾウ変身やワンダーの変化に笑い、バッジの恩恵やマルチプレイでの手助けに泣いた。これぞ親子で楽しめる横スクロールアクションゲームの決定版

 Nintendo Directの映像で初めてその姿を見たときは、「こうきたか!」と驚いたのを覚えている。そんなゾウマリオが活躍するのが、2023年10月20日にリリース予定のNintendo Switch向けソフト『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』だ。

 本作は、マリオが活躍する横スクロールアクションゲーム『スーパーマリオブラザーズ』シリーズの最新作。フラワー王国を舞台に、マリオと仲間たちが冒険をくり広げる。本稿では、ゲームをひと足早く体験した記事担当ライターによるプレイレビューをお届けしよう。

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イヌさんが好きです。でもゾウさんのほうがもっと好きになりました

 ゾウマリオのインパクトのある姿に目が行きがちだが、実際に操作してみると、長い鼻を使ったパワフルなアクションは、通常では倒せない敵も圧倒できて爽快感バツグン! 鼻に溜めた水をまいて、隠された仕掛けを解くことができるのもおもしろい。

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マリオだけではなく、ルイージやピーチ、デイジーもゾウの姿に変身! いつもとは違ったパワフルな姿が楽しめる。

 おもしろいと言えば、忘れられないのが、ゾウマリオが仲間のヨッシーに乗ったときの絵面だ。ヨッシーの体がかなり沈み込んでいて、見た目は重そうなのにヨッシーはポーカーフェイス。

 平気なのかと思いきや、ふんばりジャンプしたときの表情は、いつも以上に苦しそうに見えるのは筆者だけ? ヨッシーはもともと好きなキャラクターだったが、ますます応援したくなった。ヨッシーがんばれ!

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 本作にはゾウマリオのほかに、新たな能力としてアワマリオとドリルマリオが登場したのもうれしい。これらの姿には、ゾウフルーツ、アワフラワー、ドリルキノコがあれば変身でき、パワーアップ後は専用のアクションのおかげで攻略しやすくなるのだ。

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アワマリオに変身すると、大きなシャボン玉のようなアワを出せる。このアワで敵を包んで倒せるほか、空中を漂うアワを足場にしてジャンプすることも可能。
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ドリルマリオは、頭についたドリルが強力。回転するドリルはトゲのある敵やかたそうな敵も倒せる。地面や天井に潜って、移動するのもお手のもの。

 さらに、本作にはパワーアップアイテム以外での変身方法も用意されている。特定のコースで、マリオはトゲトゲのボールやクリボーなど、不思議な姿に変身できるのだ。これらの姿になるのは、後述する “ワンダーフラワー”の力が影響している。変身中はふだんとは異なるアクションが堪能できるので、こちらも登場するのをお楽しみに!

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ワンダーフラワーの力でマリオがトゲトゲのボールに変身。コースを転がりながらブロックや敵を粉砕し、ゴールを目指せ。
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シリーズおなじみの敵キャラクター、クリボーに変身できるコースも。マリオのトレードマークの赤い帽子は、変身後も健在だ。

 変身と言えば、クッパの新たな姿にも注目! 本作の舞台は、キノコ王国から少し離れたところにあるフラワー王国。マリオたちはこの国のフロリアン王子からパーティーに招待されるも、突如クッパが出現。不思議な力を持つと言われる“ワンダーフラワー”に触れたクッパは、なんとお城と合体してしまうのだ。

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 さすがマリオのライバル。お城と合体したクッパの姿は、ゾウ変身後の姿に負けず劣らずインパクトが強い。果たしてマリオは、新たな力を手に入れたクッパの悪だくみを阻止し、異変が起きたフラワー王国に平和を取り戻すことができるのか。フラワー諸島を中心に、ドカンロック平原やモックモック高山、オーゴン滝など、バラエティー豊かなワールドを冒険する中で、徐々に展開していく物語や立ちはだかる強敵たちとのバトルも見どころだ。

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プレイヤーを飽きさせない“ワンダー”の多彩な変化の虜に

 フラワー王国のコースには、どこかに“ワンダーフラワー”が咲いている。マリオたちがワンダーフラワーに触れると、コースに不思議な変化が起こる“ワンダー”が発動。変化の種類はバラエティー豊かで、新たなコースを攻略するたびに多彩な体験が楽しめる。

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 Nintendo Directの映像では、このワンダーの情報にもビックリした。ワンダーフラワーに触れると、コースに不思議な変化が起こるのはわかるのだが、その不思議な変化の内容が多彩すぎて理解が追いつかない。具体的に例を挙げるとご覧の通り。

コースの土管が動き出す

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敵の大群がコースに出現する

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宇宙遊泳が始まる

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 このようにバラエティー豊かで、どんなことが体験できるのが、ひと言で説明するのが難しい。筆者がとくに新鮮だったのが、視点が変化するワンダー。横スクロールの視点が、トップビューの視点になるうえ、その視点でマリオたちを自由自在に動かせるのだ。「これまでとは違った冒険が楽しめる!」とワクワクした。

『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』レビュー。ゾウ変身やワンダーの変化に笑い、バッジの恩恵やマルチプレイでの手助けに泣いた。これぞ親子で楽しめる横スクロールアクションゲームの決定版

 実際にプレイしてみると、ワンダーがもたらす恩恵は期待以上。

  1. コースごとにワンダーフラワーを探す楽しみが増えた。
  2. ワンダーの変化が多種多彩で体験するたびに新たな発見がある。
  3. ワンダーを攻略してワンダーシード(詳細は後述)を集める意味がある。

 おもにこれら3つの理由から、筆者はワンダーの虜に! ワンダーを通してどのような変化や新たな体験が堪能できるのか。ぜひ実際にプレイして体感してほしい。

『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』レビュー。ゾウ変身やワンダーの変化に笑い、バッジの恩恵やマルチプレイでの手助けに泣いた。これぞ親子で楽しめる横スクロールアクションゲームの決定版
ワンダーシードを入手すると、コースがもと通りになる。このワンダーシードはロックされたコースの解除に必要。プレイ可能なコースに挑んで集めよう。

誰もが楽しめる施策が満載。家族や友だちといっしょに冒険しよう

 本作はアクションゲームの初心者にやさしい要素が満載なのも好印象だ。アラフォーになった筆者のスペックが低下したのか。それとも、子どもの成長が著しいのか。最近ではゲームで10歳の息子に負けることが増えた。衰えを感じ始めていた筆者としては、バッジはとてもうれしい追加要素だ。

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 ゲームを進めると入手できるバッジは、マリオを強化できる要素のひとつ。バッジをひとつセットすることで、多彩な能力を得ることができる。バッジは、“バッジチャレンジ”という特別なコースに挑戦し、クリアーすると手に入るほか、一部のバッジはマップ上のショップで売られている。

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バッジチャレンジは、ミニゲームを遊ぶ感覚でチャレンジできる。
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ショップで商品を購入するには、コースで集めたフラワーコインが必要。ショップでは1UPキノコなどの役立つアイテムも買えるので、こまめに集めておきたい。

 バッジを装備することで、帽子パラシュートで滑空したり、ドルフィンキックですいすい泳いだり、カベ登りジャンプで高所を目指したり……。筆者のプレイヤースキルが上達したわけではないのだが、できることが増えると、自分がうまくなったと勘違いできて気分がいい。とくにお世話になったのは復帰ジャンプだ。ミスを帳消しにしてくれるので、穴や溶岩に落ちることの増えた筆者の頼れる味方だった。

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復帰ジャンプは穴や溶岩に落ちても、ジャンプで戻れる能力。穴や溶岩の多いコースで大活躍!

 プレイアブルキャラクターが12人に増えているうえ、初心者向けのヨッシーやトッテンを操作できるのもユーザーフレンドリーだ。ヨッシーとトッテンは、パワーアップアイテムで変身できないが、ダメージを受けないという特徴がある。穴や溶岩に落ちるとミスしてしまうものの、初心者にピッタリのキャラクター。スペックが低下した筆者にとっても心強い味方だった。

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 また、ヨッシーはこれらの特徴のほかに、3つの専用アクションが用意されているのもポイント。空中でふんばりジャンプが使えるほか、敵キャラクターやアイテムを食べたり、はき出したりできる。さらに、前述の通り、仲間を背中に乗せて冒険することも可能。ひとりで遊ぶときはもちろん、協力プレイでも活躍してくれる。

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ふんばりジャンプは、空中でBボタンを長押しすると発動するアクション。足をバタつかせて少しだけ宙に浮くことができる。ふだんは届かない場所でもヨッシーなら移動しやすい。

世界中のプレイヤーとゆるくつながって協力プレイを楽しもう!

 本作はマルチプレイに対応しているのも特筆すべきポイント。Joy-Conをおすそわけすれば最大4人プレイが楽しめるほか、オンラインに接続すれば、世界中のプレイヤーとゆるいつながりでいっしょに冒険することもできる。

 おすそわけプレイやオンラインプレイの最大のメリットは、ミスをしてもほかのプレイヤーに助けてもらえること。マルチプレイのときは、ミスしてもしばらくはタマシイの状態で行動できる。このときほかのプレイヤーに触ってもらえばコースに復帰が可能だ。

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マルチプレイでミスすると、操作キャラクターがタマシイの状態になる。カウントがゼロになる前に、仲間に助けてもらおう。

 オンラインに接続していると、ワールドマップやコースにライブゴーストが表示される。コースでミスしたときにタマシイの状態でライブゴーストに触れると、おすそわけプレイと同様に、残り数を減らさずに復帰できる。さらに、オンラインプレイではショップで購入したパネルを設置する楽しみも。このパネルもタマシイからの復活に使えるのだ。

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 対戦プレイでは強敵の息子も、協力プレイになると心強い助っ人に。本作もおすそわけプレイができるので、これまでの作品同様に、発売後はいっしょにプレイする機会が増えそうだ。タマシイの状態になるたびに、「また〜?」と突っ込まれそうだが、残り数が減らずに復帰できるのはありがたい。

 オンラインに接続して、世界中のプレイヤーとゆるくつながれる要素も楽しみ。アクションゲームが苦手な人や、久しぶりにマリオが活躍するゲームを遊びたい人にもピッタリなので、いっしょに楽しみましょう!

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