いち早く『討鬼伝』を体験

 2013年3月30日、コーエーテクモゲームスから発売予定の和風ハンティングゲーム『討鬼伝』のメディア&ユーザー体験会が行われた。この“『討鬼伝』×「プレコミュ」クローズド体験会”では、同作の発売日や価格、オリジナルデザインの本体同梱版の発売などが明らかになった。それらの情報は速報記事(討鬼伝発売日公開の記事にリンクを貼ってください)を読んでいただくとして、本記事では、体験会の内容や本作のインプレッション、鯉沼久史ゼネラル・プロデューサーと小笠原賢一プロデューサーのインタビューなどをお届けする。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_01
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_02
▲小笠原プロデューサー(左)と鯉沼ゼネラル・プロデューサー(右)。小笠原氏が着ているのは、本作のオリジナルTシャツ。
▲たくさんのユーザーが詰めかけた今回の体験会は、動画投稿サイトのニコニコ動画で生中継された。
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_03
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_04
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_05
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_06
▲本日初公開となった、『討鬼伝』の第2弾プロモーションムービー。200種類以上あるというミタマの紹介では、ガラシャ、篤姫、織田信長、宮本武蔵、勝海舟、阿国、空海などの名前が確認できた。

 イベントが始まると、まずは鯉沼氏が来場者に挨拶。続いて小笠原氏が登場し、『討鬼伝』のコンセプトやゲーム内容、発売日の情報などを語った。このあたりは速報記事に詳しいが、『討鬼伝』の早期予約特典である“ミタマ「桃太郎」”は、2013年4月3日から配布される予定とのことだ。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_07
▲コーエーテクモゲームスが“ど真ん中”のハンティングアクションを作る、というのが本作のコンセプト。

 続いて、2013年4月2日に配信が始まる、本作の“アクション体験版”をいち早くプレイできた。アクション体験版では、太刀、弓、手甲、鎖鎌という4系統の武器を使って、シングルプレイとアドホックモードでのマルチプレイが楽しめる。また、NPCキャラクターを参加させることも可能で、マルチプレイでは、プレイヤーとNPCの合計が4人になるように連れて行けるとのことだ。選べるミッションは、シングルプレイとマルチプレイでそれぞれ7つずつあり、その中にはクモのような“ミフチ”や、巨大な“ゴウエンマ”といった大型鬼と戦えるミッションはもちろん、複数の大型鬼を同時に相手にするものもあった。 なお、体験会では、武器は合計で6系統あり、残りの2系統が“槍”と“双刀”であることも明かされた。

 アクション体験版で使用できる武器の攻撃方法は以下の通り。
・太刀(攻撃属性:斬)
通常攻撃:□ボタンで振りが速い“速攻撃”を、△ボタンで強力な“強攻撃”を放つ。
翻身斬:□ボタンと×ボタンの同時押しで、前方に移動しつつ攻撃をくり出す。
真空斬:△ボタンを長押しすることで力を溜め、衝撃波を放つ。△ボタンの追加入力で追撃が可能。
特殊技・残心:○ボタンを押すと発動。攻撃した箇所に刀傷がつくようになり、納刀時に刀傷の量と深さに応じたダメージを与える。
鬼千切:攻撃をすると溜まる“武器ゲージ”が最大のときに発動可能な攻撃。これを当てると、大型鬼の部位を一撃で破壊できる。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_08

・手甲(攻撃属性:砕)
通常攻撃:□ボタンで通常攻撃を行う。攻撃が当たる直前に、タイミングよく□ボタンを押すことで威力が上昇し、全3撃をうまく続けられれば強烈な4撃目が出る。
赤熱打撃:△ボタンでくり出せ、当たった箇所が赤熱状態となり、ダメージが通りやすくなる。△ボタンを長押しして溜めることで、威力と赤熱効果が上昇。
不動の構え:□ボタンと×ボタンを同時に押しているあいだ、敵から受けるダメージを軽減する。いわゆるガード。この状態から素早く反撃に転じることも可能。
特殊技・百烈拳:○ボタンを連打することで、デンプシーロールのように拳の連続攻撃をくり出す。攻撃が当たるほど攻撃速度が上昇し、速度が速いほどフィニッシュの一撃の威力が高い。
鬼千切:攻撃をすると溜まる“武器ゲージ”が最大のときに発動可能な攻撃。これを当てると、大型鬼の部位を一撃で破壊できる。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_09

・弓(攻撃属性:突)
通常攻撃:□ボタンを連続で入力することで、4回まで射撃を放つ。□ボタンを長押しして力を溜めると威力がアップ。
印付加攻撃:□ボタンと×ボタンを同時押しすると、攻撃した箇所に特殊な印を付ける矢を放つ。□ボタンや△ボタンで印の箇所を攻撃すると印が爆発し、追加ダメージを与える。印の数や矢の威力によってダメージが変動。
番え(つがえ)攻撃:△ボタンを押した回数によって、3本まで矢を番え足せる。番えた本数によって、攻撃の威力や範囲が上昇する。
特殊技・呪矢:○ボタンを押して狙いを付け、もう一度○ボタンを押して発動。狙いをつけた箇所に必中の矢を放ち、狙撃円内に収めれば、複数の箇所を攻撃できる。また、印付加攻撃でつけた印を、高威力で爆発させられる。狙いをつけているあいだは、徐々に気力が減っていく。
鬼千切:攻撃をすると溜まる“武器ゲージ”が最大のときに発動可能な攻撃。これを当てると、大型鬼の部位を一撃で破壊できる。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_10

・鎖鎌(攻撃属性:斬&砕)
通常攻撃:□ボタンでリーチが長い分銅攻撃を、△ボタンで近距離をなぎ払う鎌攻撃をくり出せる。
飛び退き打ち:分銅を叩きつけつつ後方へ飛ぶ。間合いを取るために有効。
分銅射出:□ボタンを長押しし、離すと分銅を射出する。その後、分銅を当てた箇所に向かってプレイヤーが飛びかかっていき、その際は空中で△ボタンを押すことで、鎌攻撃をくり出すことが可能。
特殊技・瞬迅印:○ボタンを押すと発動し、この状態では徐々に気力が減っていくものの、さまざまな攻撃の後に分銅射出が行えるようになる。
鬼千切:攻撃をすると溜まる“武器ゲージ”が最大のときに発動可能な攻撃。これを当てると、大型鬼の部位を一撃で破壊できる。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_11

 今回の体験会では、シングルプレイとマルチプレイを1回ずつ遊ぶことができた。まずシングルプレイでは、手甲を使ってミフチに挑戦。ミタマは、攻のスタイルである源頼光を選択した。少し説明しておくと、ミタマとは日本の英雄たちの魂であり、主人公らモノノフたちは、ミタマを武器に宿すことで力を得られるのだ。ミタマには攻や防、癒、隠といったスタイルが設定されていて、スタイルによって使える“タマフリ(技)”が異なる。今回使用した攻のミタマは、攻撃をすると体力を吸収する技が使えるなど、攻撃力に秀でたスタイルのものだ。なお、早期予約特典である桃太郎のミタマは、前述した4つのスタイル(攻、防、癒、隠)とは異なるスタイルのものとのこと。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_12
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_14

 さて、武器とミタマを選択したところで、いよいよミフチに挑戦。まずは、鬼の破壊可能な部位を“鬼ノ目”でチェックする。これは、部位破壊が重要となる『討鬼伝』ならではの技で、相手の破壊可能な部位や、部位の耐久度がわかるのだ。鬼を倒すためには、部位を破壊して生命エネルギーが露出した“マガツヒ”状態にさせ、そのうえでさらに攻撃を加えて、生命エネルギーを削り切らなくてはならない。そのため、どこを壊せるかをしっかりと見極めることが重要だ。
 破壊できる部位がわかったら、そこを重点的に攻撃していく。ミフチは脚を壊せるので、手甲の拳でひたすら殴り続けることに。手甲はリーチが短いものの連打が効き、かつガードもできるので、いったん相手の懐に飛び込んでしまえば、かなり有利に立ち回れる。脚を攻撃し続けると相手はダウンするので、ダウンしたら赤熱打撃を当てて防御力を下げ、さらに特殊技の百烈拳を叩き込むという戦術が有効と感じた。
 また、ミフチは正面に立っている場合、当たると動けなくなる糸のようなもを出してくる。それを避けるためにも、後ろに回り込んで攻撃をするのがよさそうだ。ミフチの背後に立っている場合は、回転しながら攻撃をしてくるが、これはくり出す前に予備動作があるため、慣れればかわしたり、手甲ならガードできるはず(とは言っても、記者は食らいまくってしまったが)。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_13

 そうやって攻撃をしていくと、敵の外殻を破壊でき、紫色の生命エネルギーがむき出しになる。そこでさらに攻撃を加え続けることで、相手を倒せるのだ。だが、破壊した部位はしばらくすると復活してしまうので、部位の破片があるところでRボタンを長押しし、“鬼祓い”を行って部位の復活を封じよう。鬼祓いを行うと武器や防具の素材も手に入るので、一石二鳥だ。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_21

 さらにダメージを与え続けると、鬼が暴走を始める。この状態を“タマハミ”と呼び、タマハミ状態では攻撃のパターンも変化する。たとえばミフチの場合には、たくさんの脚でコマのように回転しながら攻撃をくり出してくるのだ。タマハミ状態は危険なので、慣れないうちは手を出さないほうが無難かもしれない。そんなこんなで、無事にミフチを討伐。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_15

 続いてはマルチプレイ。ここでは記者を含めた4人のプレイヤーで、ゴウエンマと戦った。使用する武器は太刀。また、ミタマは防のミタマである土方歳三を選択した。太刀は、攻撃の威力、スピード、範囲のバランスが取れた、オーソドックスな武器となっており、非常に扱いやすい印象。通常攻撃と“翻身斬”で立ち位置を調整しながら戦い、気力が余ったら、特殊技の残心を発動して畳み掛けるのがよさそうだ。また、防のミタマも非常に使いやすい。Rボタンを押すと、タマフリを使用する予備動作の“タマフリ構え”(鬼祓いと同じモーション)を取るのだが、このタマフリ構えを行うと、キャラクターへのダメージを肩代わりしてくれる“防御ゲージ”が得られる。つまり、実質的に体力が増えるのと同じなので、やられにくくなるというわけだ。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_16
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_17

 ゴウエンマ戦ではちょくちょく防御ゲージを溜めつつ立ち回ることで、やられることもなく、さらに鬼千切をうまく当てて、尻尾を破壊することに成功。しかしながら、ゴウエンマは攻撃力が非常に高く、仲間のプレイヤーがつぎつぎと倒れていく。倒れたプレイヤーを“鬼祓い”のモーションで復活させたり、防のタマフリ“挑発”で攻撃の矛先をこちらに向けさせたりといろいろやってみたが、ゴウエンマの有り余る体力を削り切ることができず、時間切れとなった。アクション体験版が配信されれば、リベンジに臨みたいところだ。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_18

これは間違いなく“ど真ん中”のハンティングアクション!

 今回、初めて『討鬼伝』を体験させてもらったが、非常にプレイしやすい作りとなっていた。まず、□ボタンと△ボタンをメインに使って攻撃するのは、コーエーテクモゲームスの看板タイトルである『無双』シリーズと同様。『無双』シリーズを遊んだことがあるならば、すんなりと入り込めるはずだ。また、剣を振ったり、拳で殴ったりといったアクションは、重量感を感じつつも、スピーディーに立ち回れるようになっている。部位破壊に成功したときの手応えもバツグンで、これぞまさに“ど真ん中”という印象を受けた。と、ここまで固く書いて来たが、ぶっちゃけて言うと、めっちゃくちゃ楽しいのである。仲間が倒れても、一定時間内に起こせばやられたことにならないので、比較的ライトなプレイヤーでも遊びやすい点もよさそうだ。ハンティングアクションゲームのファンならば間違いなくハマれるハズだし、アクション体験版は無料なので、まずは無料体験版のほうをぜひプレイしてみていただきたい。

クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_19
クローズド体験会で『討鬼伝』を試遊! 鯉沼氏&小笠原氏へのインタビューもお届け_20

鯉沼氏と小笠原氏にインタビュー

 イベント終了後、鯉沼氏と小笠原氏に合同インタビューを行うことができた。最後に、その内容をお届けする。

──本作のコンセプトは、ど真ん中のハンティングアクションと言われていましたが、その内容を詳しく教えてください。
小笠原賢一氏(以下、小笠原) 最初、ハンティングアクション系のゲームを作るとなったとき、このジャンルにはすでにユーザーさんがいて、いちばん大きいIPとして『モンスターハンター』があって、というところだったので、ファーストプランでは、新しい部分や違ったテイストをしっかりアピールしようと思っていました。しかし、新しい要素を入れようとすると、どうしても直球ど真ん中からは逸れていってしまったため、鯉沼から「ど真ん中で行きましょう」と言われまして。日本を題材にしたゲームというのは、ありそうで多くはないですし、うちの会社が得意とするところもあるので、日本を題材にしてハンティングアクションを作るなら、ストレートに鬼退治だろうと考えました。
鯉沼久史氏(以下、鯉沼) 開発者目線で言うと、ほかのゲームといっしょにしたくない面もあるので、内容を変えたがるのはわかります。しかし、ふつうにやっても当然、和であったり歴史のようなうちらしさは出るので、違ったものにはなると思っていて。また、みんなで集まって大きいものを狩るという、おもしろさの担保としてあるものを変えると、ユーザーから見ると違うところにずれてくるかなとも思ったので、そういう意味でも真正面に行こうという話をしました。

──“ど真ん中感”というのはどのあたりに?
小笠原 ああいうゲームはやり込みの部分が意識されるので、いわゆるRPG的な成長要素を入れたくなるものですが、あくまでこれはハンティングアクションであり、アクションゲーム。アクションがうまくなることが、プレイヤーの快感としてフィードバックされるのが基本システムなんだ、というところを外さないようにすべてを作っています。

──RPG要素に関しては、ミタマの成長ですか?
小笠原 ミタマについては、もともとミタマのポテンシャルがあるものが、使い込むことでより強くなっていくというレベルのものです。しかし、あくまでもその成長は、プレイヤーがしっかりとアクションをやって敵を倒していくというところと直結していますし、プレイヤーのアクションスタイルに合ったものを選んでいただきたいと思っています。
鯉沼 従来のアクションゲームは、格闘ゲームなどはとくにそうですが、ユーザーがどう工夫するかとか、どうゲームに慣れてくるかというところだと思うので、そういったところはちゃんと残しています。
小笠原 本作では、工夫のしどころをわかりやすくするために、部位破壊の要素を入れています。こうすればいいんじゃないかという工夫が生まれやすいようなアクションデザインです。

──イベント中に鯉沼さんが、発売後もフォローしていくとおっしゃっていましたが、大会の予定などはありますか?
鯉沼 具体的なスケジュールは決まっていませんが、発売前のキャラバン的なものですとか、発売後の大会などは考えています。それは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンさんのご協力をいただきながら、相談しているところです。あとは体験版の配信も始まりますし、ユーザーさんに意見を言っていただく場も作っていますので、ユーザーさんが何を求めるのかがわかってからですね。ユーザーさんに押し付けるのではなくて、「こういうイベントをやってほしいよね」と皆さんが思ったときに、それに合わせてうちが主催としてやったほうが盛り上がると思うんですよね。それと、ゲームを売ったからもうおしまい、あとは知らないよ、というスタンスではありません。うちとしては新規のIP(知的財産)は久々ですし、失敗はできないという思いはありますので、状況を見ながら臨機応変にやっていこうと思っています。

──体験版ではユーザーの意見をフィードバックするということですが、その意見をフィードバックしたバージョンの体験版などは予定されていますか?
鯉沼 プレコミュでご意見を募る予定ですので、ユーザーさんからの要望が多ければ、検討したいと思っています。

──今回は4系統の武器が使えますが、最初にプレイするときのオススメなどはありますか?
小笠原 ω-Forceが作るハンティングアクションの爽快感をしっかりと感じていただきたいので、強いてオススメを挙げるとするなら、攻のミタマで太刀を使っていただきたいですね。また、体験版に入っている武器の中では、鎖鎌はほかのハンティングアクションゲームにはなかったようなアクションが楽しめますので、ああいったトリッキーなものも楽しんでいただければと。それと、マルチプレイでは、癒のミタマを使う人がひとりいると、だいぶ楽になると思います。

──今回の体験版では、複数の鬼を同時に相手にするものもあるようですが。
小笠原 ちょっと、やりすぎたかなと(笑)。今回、アクション体験版ということで、アクション部分に特化した形で触っていただこうというバージョンになっています。装備面などを成長させていく部分などは入っていないので、その分、アクションを深く楽しめるようになっています。
鯉沼 今回は、シングルプレイのストーリーラインもおもしろく仕上がっています。ひとりでも十分楽しんでいただけると思います。

──ストーリーを協力プレイで進めることはできますか?
小笠原 そこは分かれていて、シングルプレイ用のミッションと、マルチプレイ用のミッションが存在します。ハンティングアクションとは言っても、ひとりでプレイされる方も多いと思うので、そういった方も存分に楽しんでいただけることを心がけています。

──ω-Force制作ということですが、『無双』シリーズのファンはどう意識していますか?
小笠原 『無双』ファンの方は、キャラクター性というところに注目してくださっています。今回は4人のNPCを紹介しましたが、『無双』シリーズで積み上げてきた、キャラクターを立てるノウハウを活かしています。
鯉沼 アクションもかなりやりやすいですよね。ハンティングアクションのわりには入りやすいと思うので、そういった意味ではうちらしいのかなと。
小笠原 プレイしていただくと、「あ、これ『無双』じゃん」と感じていただけると思います。無双乱舞に相当するのが鬼千切で、攻撃してゲージを溜めて乱舞で一発、というようなアクションの組み立ても同じなので、すんなりプレイしていただけると思います。

──『無双』シリーズとのコラボなどは考えていますか?
鯉沼 可能性はありますが、最初からやることはありません。新規タイトルだからこそ、ミタマの濃姫も『戦国無双』のキャラクターを使うのではなくて、新規に描き起こしています。

──最初からコラボしてしまうと、『無双』のイメージがついてしまうと。
小笠原 そうですね。『討鬼伝』として一本立ちさせることを最優先したい。

──『無双』シリーズとは異なるラインとして『討鬼伝』があるという形にしたいということですね。
鯉沼 『真・三國無双』も最初は40万本で、『2』で100万本に到達したわけですし、『討鬼伝』も今回売れなかったら終わりというわけではありません。このタイトルを育てていきたいと思っています。

──最後に、本作を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
鯉沼 本作は、ω-Force久々のチャレンジです。ゼネラル・プロデューサーとして、長く成長させて大きなIPに育てるべく、体験版の配信を始め、盛り上げるためのさまざまな施策を行っていきます。まずは体験版をダウンロードして、遊んでいただければと思います。
小笠原 いまのゲームというのは、開発側が「こんなのを作ったから買ってください」ではなくて、ユーザーさんといっしょに育てて大きくしていくものだと思っています。その最初のステップとしてアクション体験版を配信しますので、ぜひプレイしていただいて、ご意見をいただきたいですね。我々もやれることを全力でやっていきたいと思いますので、応援をよろしくお願いいたします。

(c)コーエーテクモゲームス All rights reserved. ※画面はPS Vita版の開発中のものです。