2019年9月12日から15日までの期間(12日、13日はビジネスデイ)、千葉県・幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2019。ホール9-10インディーゲームコーナーに出展されているタイトルの中から、対話で“自分”をあぶりだしていくノベルアドベンチャーゲーム『MEssing MEmory(ミッシング メモリー)』を紹介。

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ノベルゲーム・タッチで楽しめる“私の中の冒険”

 コンテンツ企画・制作サークル“フロシキラボ”が開発中の『MEssing MEmory』は、ゲーム開始時点から以前の記憶をなくした主人公が、かつて日常的に接していた人々と交流するノベルゲーム。自分の相手に対する印象や、相手の自分に対する印象を会話の流れの中で確認していくことで、徐々に“自分自身の輪郭”が定まっていく感覚を味わえる。ゲーム展開は、回答の傾向によっていくつかのルートに分岐。その時々の回答をプレイヤー自身の趣味嗜好に合わせて行えば、結果的に性格診断ソフトとして機能する……というわけだ。今回は、登場人物との会話を何日かぶん体験できるバージョンが出展されていた。

『MEssing MEmory(ミッシング メモリー)』モノクロ世界で展開する、静かで過激な自分探し体験【TGS2019】_01

 本作は、ノベルゲームの制作に特化したゲームエンジン、ティラノスクリプト製。フロシキラボ代表・田平孝太郎氏によれば、「ティラノスクリプトの基本的な機能しか使っていません」とのことだが、登場人物の立ち絵の顔の横に吹き出し型のメッセージウィンドウが表示され、プレイヤーの画面内での視線移動が最小限に抑えられるなどの演出が施され、独特のプレイ感覚を得られるようになっている。

『MEssing MEmory(ミッシング メモリー)』モノクロ世界で展開する、静かで過激な自分探し体験【TGS2019】_02

 プラットフォームはSteamで、2020年内にはリリース予定とのこと。穏やかなような、それでいて、つぎの瞬間とんでもない事件が起きそうな緊張感をたたえた物語世界の“開幕”に期待しよう。