2022年4月29日、ライアットゲームズは、タクティカルFPS『VALORANT』(ヴァロラント)について、2023年のeスポーツにおける新計画を発表した。

 2023年に導入予定の新モデルでは、『VALORANT』のeスポーツシーンにおいて、継続的・長期的に運営していく安定性を確立するため、選出チームとのあいだで長期的パートナーシップ契約を締結するとのこと。なお、参入初期費用は求めないとしている。

 それに合わせて、国際大会“VALORANT Champions Tour”に加え、アメリカ大陸、ヨーロッパ、アジアからなる“インターナショナルリーグ”を新設。

 さらに、現在の“Challengers”や“Game Changers”のシステムを拡張した、ゲーム内コンペティティブモードの上位チームが出場する“ドメスティックリーグ”を設立するとともに、コンペティティブモードも、すべてのプレイヤーがよりプロを目指せる機会が増えるよう設計されるようだ。

 また、ライアットゲームズは、2022年を通じて長期的パートナーの申請プロセスを進めていくようで、選出条件を満たすチームには1年単位の経済的支援、独自の限定インゲームコンテンツ・プロダクトのコラボレーション機会を提供するとしている。

 日本においても、先日開催された“2022 VALORANT Champions Tour Stage 1 - Masters Reykjavík”で、日本チーム“ZETA DIVISION”が世界トップ3という快挙を果たし、一躍話題となったばかり。2023年はさらなる盛り上がりを見せることだろう。

以下、リリースを引用

ライアットゲームズ、VALORANT eスポーツの新計画を発表

新たなリーグとゲーム内機能でeスポーツエコシステムを拡大
2023年導入予定の新モデルでは選出されたチームと長期的パートナーシップを締結へ

Riot Games, Inc.(米国)の日本法人である合同会社ライアットゲームズ(港区六本木、社長/CEO 藤本 恭史)は、タクティカルFPS「VALORANT(ヴァロラント)」において、2023年のVALORANT eスポーツについての新計画をお知らせします。

『VALORANT』2023年のeスポーツにおける新計画を発表。3つの地域からなる国際リーグ、コンペ上位チームが出場する新リーグを新設

新モデルでは選出チームとの間で長期的パートナーシップ契約を締結し(参入初期費用なし)、世界最速で成長を続けるこのeスポーツタイトルを継続的・長期的に運営していく安定性を確立していきます。そのため、以下の新機能の追加とイベントの新設を実施します。

最高峰レベルのインターナショナルリーグを新設

世界屈指の強豪チームが集結する3つのリーグで、試合は週ごとに継続的に行われます。リーグの区分はアメリカ大陸、ヨーロッパ、アジアで、それぞれのリーグを代表する最高峰のプレイヤー同士がLAN環境で観客を前に(健康/安全基準を満たす場合)熱戦を繰り広げます。またシーズン中には国際イベントMastersが2回と、世界王者決定戦であるVALORANT Championsが開催されます。いずれのグローバルイベントも、インターナショナルリーグで優れた成績を残して出場権を獲得したチームのみが参加できます。

新たなドメスティックリーグの設立

現在のChallengersやGame Changersのシステムを拡張したリーグで、最高峰のインターナショナルリーグを目指し、実力を示す舞台となります。出場するのはゲーム内コンペティティブモードの上位チームで、国や地域のトップチーム同士が真剣勝負に挑みます。

新たなゲーム内コンペティティブ体験

あらゆるプレイヤーがVALORANTクライアント内から直接参加できるもので、世界中の優れたプレイヤーが実力を示す場として機能するよう設計しています。このモードは既存のリーダーボードを補完するもので、プレイヤーに「コンペティティブモードの先」にあたる新しい目標を提示します。

eスポーツシーンでは異例の取り組み

競技シーンを参加チームと共に成長させていくことを志向し、選出チームに長期的パートナーシップ参加費用を求めないこととします。

『VALORANT』2023年のeスポーツにおける新計画を発表。3つの地域からなる国際リーグ、コンペ上位チームが出場する新リーグを新設

VALORANTを世界最高のFPS競技へ成長させるためには、適切なパートナーの選定が欠かせません。このためライアットゲームズは2022年を通じて長期的パートナーの申請プロセスを進めていきます。選出条件を満たすチームには1年単位の経済的支援を実施し、さらに独自の限定インゲームコンテンツ/プロダクトのコラボレーション機会も提供します。これによりパートナーチームはVALORANTの月間アクティブプレイヤー数1500万人に向けてブランドコンテンツを提供できるようになり、プレイヤーはVALORANTの観戦/プレイ中にお気に入りチームを応援できるようになります。

2017年、ライアットゲームズはリーグ・オブ・レジェンド eスポーツ(LoL eスポーツ)の運営において、ビデオゲームパブリッシャーとして史上初めて恒久的パートナーシップモデルを導入しました。これは参加チームとライアットゲームズが正式なパートナーシップを締結し、共に同一の長期的ビジョンに向けて投資していくというモデルです。このモデルは2017年以来、北アメリカ、ヨーロッパ、中国、ラテンアメリカ、韓国、ブラジル、トルコの各リーグをはじめ、eスポーツ業界全体に広まっています。これによりプロプレイヤーには報酬の上昇やサポート体制の強化といったメリット、チームには複数年計画を立てられるメリットが生じています。

ライアットゲームズのエコシステムの恒久的パートナーシップスロット(参加枠)はそれ自体の価値も上昇しており、eスポーツ業界と伝統的スポーツ業界の両方から注目を集めるようになっています。また、チームと公式なパートナーシップ契約を締結したことで一層綿密なコラボレーションが可能になり、野心的なイベント/デジタル体験、そして観る者を魅了するeスポーツ体験の創造も可能になります。

John Needham氏 コメント (ライアットゲームズ プレジデント・オブ・eスポーツ)

「これらすべての要素が競技エコシステムの成長を促し、VALORANTの成長を新たなステージへと高めてくれると信じています。胸躍る熱戦、観衆の前で実施する新イベント、百万人単位のファンを夢中にさせる視聴体験を実現するため、私たちはトップレベルの競技環境構築に取り組んでいきます。過去10年間にLoL eスポーツ運営から得た教訓を総動員して、私たちはVALORANTを新たな多世代型競技へと高速進化させていきます。」

Whalen Rozelle氏 コメント(ライアットゲームズ ヘッド・オブ・eスポーツオペレーション)

「VALORANTでは、業界最高峰の管理体制と情熱を併せ持つチーム組織と共に"今もっとも刺激的なeスポーツ"の座を目指していきます。VALORANTの長期的パートナーシップモデルの設計においては、参加チームの事業継続性だけでなく、参加チームがVALORANT eスポーツの総合的な成長に合わせて事業拡大/構築していける仕組みも目指しました。選出チームに長期的パートナーシップ参加費用を求めないという決断も、長期的パートナーの成功を第一に考えてのものです。今後はパートナーチームが所属選手のサポートと、優れたコンテンツを生み出してファン層を拡大していくことにリソースを集中できるよう環境を整備していきます。」

ライアットゲームズとは

ライアットゲームズは世界でもっともプレイヤーに焦点を当てたゲームの開発、パブリッシング、プレイヤーサポートの提供を目指し、2006年に創設されました。ライアットは2009年にデビュー作となる『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』をリリースし、世界中で高い評価を獲得しました。本作は世界中でもっとも多くプレイされているPCゲームとなり、eスポーツの爆発的な成長の主要な牽引役となっています。

LoLが誕生から10年を迎えた今、ライアットは本作の進化を続けながらも、プレイヤーに新たなゲーム体験を提供できるよう、『チームファイト タクティクス』、『レジェンド・オブ・ルーンテラ』、『VALORANT』、『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』、その他にも複数のタイトルで開発を進めています。また、音楽やコミックブック、テレビなどのマルチメディアプロジェクトを通して、ルーンテラの世界の探索を続けています。さらにライアットは、パブリッシングを手掛ける系列会社Riot Forge(ライアットフォージ)を立ち上げました。Riot Forgeはサードパーティーのデベロッパーと連携し、LoLの世界を舞台にした新たなゲームの開発を行っています。Riot Forgeにとって第一作目となる『Ruined King: A League of Legends Story』は、Airship Syndicate社を開発に迎えたターン性のロールプレイングゲーム(RPG)となっています。ブランドン・ベックとマーク・メリルによって創設され、ニコロ・ローレンCEOが率いるライアットは、カリフォルニア州ロサンゼルスに本社を置き、世界20以上の地域に展開されたオフィスで3000人の従業員が働いています。

VALORANT eスポーツとは

VALORANTはクローズドβテストにおいてTwitchの最高同時視聴者数170万人を記録し、その後またたく間に2020年に最速で急成長したeスポーツタイトルとなったゲームです。ライアットゲームズはその後競技シーンの盛り上がりを推進するため、3つの競技レベル(Challengers/Masters/Champions)から構成される「VALORANT Champions Tour」を立ち上げています。この取り組みは通年開催のグローバルサーキット形式で開催されました。出場チームは地元地域のChallengersイベントを戦い、国際Mastersイベントの出場権獲得を目指します。参加チームが各種イベントを通じて目指すのはChampionsの出場権です。ChampionsはVALORANTの世界王者を決定するシーン最高峰のトーナメントで、2週間にわたり開催されます。シーズン中は北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アジアの各地を舞台に競技が進行していきます。