エレクトロニック・アーツより、プレイステーション5/Xbox Series X|S/PC向けFPS『アヴェウムの騎士団』が、2023年8月22日に発売となった。

 本作は魔法を使ったシングルプレイ用FPSで、魔法騎士となることを目指す主人公ジャックの冒険と成長を描く物語が展開される。

 発売にあわせて、CEO/ゲームディレクターを務めるブレット・ロビンス氏へのインタビューを実施。SFサバイバルホラー『Dead Space』初代作のクリエイティブディレクターを務め、後にSledgehammer Gamesで『コール オブ デューティ』シリーズの開発に関わった同氏に、発売を迎えての感想やオンラインプレイの実装、今後の展開について訊いた。

魔法FPS『アヴェウムの騎士団』プレイリポート

ブレット・ロビンス氏

『アヴェウムの騎士団』CEO兼ゲームディレクター。(文中はブレット)

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――日本では本日8月22日0時よりついに発売されました。まずは発売を迎えてのご感想をお聞かせください。

ブレット開発をスタートしてから約5年をかけての発売を迎え、とても楽しみにしています。みなさんにこれから楽しんでいただけることはうれしく思いますし、完成度についても誇りに思っています。チームのみんなにとってもワクワクする1日です。

――コミュニティの反応などはすでにチェックされていますか?

ブレットアメリカでは時差の影響で数時間後に発売になるため、このあとレビューや感想を見ることになります。そのため私たちはいま緊張しながらも、コミュニティの反応を楽しみに待っています。

 事前にプレイした人もいたのですが、ポジティブな意見が多かったのでうれしかったです。

「アヴェウムの騎士団」|オフィシャルロンチトレーラー

――いまは『Apex』などのオンラインFPSが多い中、『アヴェウムの騎士団』はシングルプレイがメインのタイトルですね。なぜシングルプレイをメインにするFPSを作ろうと考えたのでしょうか?

ブレット私はこれまで『コール オブ デューティ』シリーズのキャンペーンや『Dead Space』など、シングルプレイのゲーム開発に多く携わってきました。私自身もひとりでストーリーを楽しめるシンプルプレイのゲームは好きですし、楽しみながら開発していました。

 なので、シングルプレイでストーリーが充実した大きな作品を作りたいという想いがありました。シングルプレイのゲームは根強いファンがいますし、時代に関係なく人気があるという点もありますね。

――いまお話がありましたが、開発面で『コール オブ デューティ』シリーズや『Dead Space』初代作と大きく違う点や苦労された点はありましたか?

ブレット多くの課題がありました。たとえば、魔法のデザインや戦闘システムは私たちが納得のいくものになるまで、試行錯誤をくり返しました。ある時、納得のいくものが完成し、それをベースにどんどん手を加えていきました。約1年かかりましたね……。

――戦闘はアグレッシブに動き回り、敵を蹴散らしていくのが爽快でした。障害物に隠れながら地道に戦うFPSも多いかと思いますが、なぜこのスタイルを採用したのでしょうか?

ブレット前提として障害物に隠れながら戦うカバーシューティングのようにはしたくありませんでした。自分自身で出せるシールドを使いながら、自由に動き回りながら戦うアリーナシューティングというスタイルにしたいという想いがありました。

 敵に恐れながら戦うというよりは、自分自身で道を切り開くようなパワフルなゲームと感じてほしかったのですね。ちなみにシールドは開発初期の段階で考えていました。

――たしかにシールドはユニークでおもしろいシステムですね。

ブレット私たちもシールドの出来には満足しています。ほかのゲームにはない一風変わった要素だと思います。

『アヴァウムの騎士団』ゲームプレイトレーラー。3タイプの魔法で敵を蹴散らすマジックFPS!

――装備やスキルツリーなどの強化システムは少し珍しくも魅力的なシステムかと思います。なぜこのシステムを取り入れたのでしょうか。

ブレットプレイヤーが自由にカスタマイズできる要素を入れたかったのです。数多くある装備やスキルの中から、自分にあったものや好みのものを選択して、戦うような体験をしてほしいです。

 組み合わせによってプレイも大きく異なるので、ひと通りクリアー後にくり返しプレイしても飽きがこないようになっているかと思います。私自身も満足できる非常に多くのカスタマイズ性を用意しています。

――以前も同じ質問があったかと思いますが、マルチプレイでの対戦や協力などが実装される予定はありますか?

ブレットマルチプレイは試験的に開発していました。戦闘システムのベースが決まったとき、テスト的にチーム内で対戦してみたのですがとても楽しかったです。

 ただ、まずはシングルプレイにしっかり焦点を当てて発売し、みなさんに興味を持ってもらうことを考えています。将来的にマルチプレイをリリースする可能性はあります。

――本タイトルの今後展開(DLC/アップデート)や目標はありますか?

ブレットDLCやアップデートはまだ発表していませんが、もし本作が成功したら同じような世界観のゲームをもっと作っていきたいと考えています。ジャックと騎士団のストーリーもまだまだ作りたいです。

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