プレイステーション5、Xbox Series X|S、PCで発売が予定されている、カプコンの『ドラゴンズドグマ 2』。2012年に第1作目が発売され、現在も根強い支持を得ているオープンワールドアクション『ドラゴンズドグマ』シリーズの最新作だ。

 2023年9月21日~9月24日まで、幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2023(TGS2023)では、そんな『ドラゴンズドグマ 2』がプレイアブル出展されている。本稿では、試遊版をプレイした感触ををリポートする。TGS初日の試遊ブースの様子などは、以下の記事を参照してほしい。また、開発者へのインタビューも実施しているので、そちらもぜひチェックを。

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『ドラゴンズドグマ 2』試遊プレイ

“覚者”として新たなる冒険へ! まだ見ぬ地を踏みしめるワクワク感がすさまじい

 今回体験できたTGS2023バージョンは、以下3種類のクエストから選んでのプレイができた。なお、使用ハードはプレイステーション5で、本記事のボタン表記もプレイステーション5版のもの。

北部地域序盤体験
 使用ジョブは“アーチャー”。奴隷の身として目覚めた主人公は、兵士からの情報を元に物語の発端の地“メルヴェ”を目指すことに

城都東部魔物討伐
 使用ジョブは“ファイター”。記憶を取り戻した主人公は、城都ヴェルンワースで警備長ベルントからの依頼を受け、城周辺(メルヴェ方面)の魔物討伐に向かう

城都西部魔物討伐
 使用ジョブは“シーフ”。記憶を取り戻した主人公は、城都ヴェルンワースで警備長ベルントからの依頼を受け、城周辺(ハーヴ村方面)の魔物討伐に向かう

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 第1作は2012年に、続く拡張版である『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』は2013年に発売。オンラインプレイ専用のシリーズ作である『ドラゴンズドグマ オンライン』は2015年にサービス開始と、『ドラゴンズドグマ 2』まではかなり時間が空いてしまっている。それもあってか、やはりそのグラフィックの進化ぶりに、まずは目を奪われた。

 グラフィック密度の濃さはもちろん、光源処理も随所に入り、ただ道を歩いているだけなのにも関わらず、気持ちが高揚してくる。しかも特有の色使いや空気感などは『ドラゴンズドグマ』っぽさを感じられるものになっており、シリーズファンの自分としても嬉しい限り。

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 今回はそれほど大きく動き回れたわけではないが、それでもフィールドの“広さ”を十分に感じられるものだった。平原や森、奥まった場所では洞窟(ダンジョン)がぽっかりと口を開けていたりと、歩くほどに探索意欲が湧いてくる。

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 フィールドやダンジョンでは、植物の採集や鉱石の採掘もできた。とくに採集用のアイテムは不要で、好きなようにアイテムを集められる。これらは武器の強化やクラフトなんかに使ったりするのだろうか……といろいろと妄想が膨らんでくる。

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 時間の経過も確認できた。昼のうちはいいが、時間が経つにつれて周囲が暗くなり、夜には真っ暗になってしまう(誇張抜きで本当に真っ暗)。周囲を照らすアイテム、ランタンが手放せないのは相変わらずのようだ。

 本作の世界は、前作『ドラゴンズドグマ』の約4倍もの広さになるとのことで、さまざまなロケーションの存在にも期待がかかる。製品版ではとんでもない規模の冒険が待ち受けていそうで楽しみだ。

慣れ親しんだ触り心地のバトルアクションに大興奮! しがみつきからの攻撃、やっぱりいいねぇ……

 フィールドを歩いていると、ゴブリンやハーピー、リザードマンといった魔物と遭遇する。となれば、『ドラゴンズドグマ』シリーズのキモにして華、戦闘の出番だ。

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カスタムスキルは、ジョブごとに使える固有の技。一定量のスタミナを消費するため、乱発すると息切れしてしまう点に注意したい。

 操作方法は、これまでのシリーズ作品に準じたものになっており、弱攻撃や強攻撃、ジャンプ、ダッシュなどの基本アクションも変わらずで違和感なく戦闘に臨めた。ただ、各種カスタムスキルはL1ボタン+各ボタンで出せるもののみで、R1ボタンは“ジョブ固有アクション”に変更されている。メイン武器やサブ武器の概念はどうなるのかが気になるところ(※)。

※過去作では、L1ボタン+各ボタンでサブ武器のカスタムスキルを、R1ボタン+各ボタンでメイン武器のカスタムスキルをくり出せた。

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 フィールドでは、シリーズおなじみの大型魔物であるサイクロプスと遭遇できたので、これ幸いと挑んでみた。

 丸太のような腕を使った振り回しなど、あらゆる攻撃の範囲が広く、威力も強烈なため、真正面から挑むのはきびしい相手。しかし、プレイヤー側としても、大型の敵に対する策が用意されている。それがR2ボタンを押しつつ空中で接触すると行える“しがみつき”だ。しがみついてよじ登れば、通常では届かない位置にある部位を攻撃できるほか、ダッシュしながらしがみつけば、敵が体勢を崩すこともあるようだ。

 また、地に足をつけた状態でしがみつきを行うと“組み付き”になる。掴んだ敵の部位を押し引きして注意を引く、あるいは体勢を崩したりといったことができる模様。

 しがみつきは『ドラゴンズドグマ』シリーズにおける対大型魔物への常套手段であり、非常に効果的な行動。過去シリーズを遊んだときの記憶が蘇り、「ああ、これこれ!」と、懐かしい気分になってしまった。ポーンが同時にしがみついてくれることもあり、共闘感があってこれも楽しい。

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 今回使用できた各ジョブについても触れておこう。まずは“アーチャー”。弓矢を武器にしており、遠距離攻撃が可能なジョブ。安全な位置から攻撃を仕掛けられるほか、ハーピーなど空中にいる敵にも容易に攻撃を当てられるのが利点。反面、近距離攻撃能力に乏しいので、いかに敵に接近されないように立ち回るかが重要になりそう。

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 続いて“ファイター”。片手剣と盾を扱える、近接戦闘が得意なジョブ。攻撃はいずれも近距離戦に適しており、接近戦では無類の強さを誇る。盾によって敵の攻撃を防ぐこともできるため、戦闘では前衛として先陣を切る存在だ。盾によるガードがかなり便利で、ゴブリンなど小型の敵からの攻撃はものともしない。後衛のメンバーを守れるのもポイントだ。また、相手の攻撃に合わせてタイミングよく盾防御を行うと攻撃を弾き返す、いわゆる“パリィ”もできる模様。

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 最後は“シーフ”。左右の手に短剣を装備し、素早い動きと連撃で敵を翻弄するジョブ。ファイターと同じく接近戦が主体となるが、その素早さは段違い。煙幕を使用することもでき、かなりトリッキーな動きも可能だ。ジョブ固有アクションの“迅身”は、いわゆる回避行動にあたり、素早く移動できるうえにスタミナを消費しない。これで敵の背後に回り込んで攻撃する流れがおもしろく、かつ強力に感じた。

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 『ドラゴンズドグマ』といえば、覚者の従者たるポーンも忘れてはならない要素。試遊版でも3人のポーンを引き連れ、戦闘や冒険を楽しめた。

 過去シリーズと同様、“Go(行け)”、“Wait(待て)”などの簡易的な指示はできるが、基本的には自身のAIで判断して自動的に行動する。戦闘では、覚者であるプレイヤーの行動や安全を重視して動くので、とても頼もしい存在。クエストの知識があれば目的地まで先行して誘導してくれる場合もあり、“頼れる仲間”との冒険感が強く感じられた。

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 とはいえ、ポーンも無敵ではない。敵の強力な攻撃や、崖からの落下などで行動不能状態になることがあり、その場合は覚者がポーンに近付いて蘇生する必要がある。長時間放置すると“ロスト”し、強制的にパーティーから離脱してしまう。この辺は過去シリーズと同じく、“リムストーン”に触れるとロストしたポーンを呼び戻せるようになっている。

本当の冒険が幕を開けるときが待ち遠しい

 操作や戦闘の感触、フィールドの広さ、独特のグラフィックなど、しっかりとした『ドラゴンズドグマ』感を味わえたのは、久しぶりの新作であるだけに、とても“安心”できた。

 このタイミングでのプレイヤブル版出展には驚かされたが、まだまだほんの触りといった感が強かったというのも否めない。ストーリーの流れは、育成要素は、オンライン要素は……と、ファンならずとも気になる部分が山積み。発売に向け、今後はどんどん情報が出るであろうことは容易に予想できるので、今はそれを静かに(別に騒ぎながらでもいいけど)待っていたい。

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