『ゲーミングつっぱり収納』。東京ゲームショウ2023が開幕した9月21日にSNSで回ってきた言葉である。
ゲームを遊ぶときに便利なアイテムは“ゲーミング○○”と呼ばれる。ゲーミングデバイス/PCに始まり、チェアやデスクといった家具など、日用品までもがゲーミング化されてきた。
最初からゲーム用に作られたアイテムもあれば、“それっぽい(※1)”という理由から半分冗談でゲーミング○○認定されるものもある。
LEDで光るもの=ゲーミング(※2)というイメージはあるが、明確な基準はなく、送り手あるいは受け手が「ゲーミングだな」と思ったら、それはもうゲーミング○○。そういう概念なのである。
※1:ぎらぎら光るLEDを差すことが多い。2000年代にはLEDで光るPCパーツは登場していて、RazerなどのゲーミングデバイスブランドがLED搭載モデルを発表。世界的に好評を博したことから、ゲーム用アイテム=LEDのイメージが定着したと言われている。
※2:多くのゲーミングデバイスにはLEDが搭載されているが、光ることは性能とは無関係。光る理由は、何となく気分がいいから。LED搭載モデルの方が売れ行きがよかったという説もある。
話を『ゲーミングつっぱり収納』に戻す。発端はニトリの展示らしいので見に行った。
最初の感想は「白いふわふわが置いてあるな」。これはスツール。ゲーミング○○ではない。
ニトリが展示していたのは製品単体ではなくデスク周りの環境一式だ。白と黒をそれぞれベースとした2種類(裏手側には低いデスクと座椅子の展示も)。『ゲーミングつっぱり収納』とは有孔ボードと棚板のセットのことだったのだ。
ゲームパッドやヘッドセットは意外と置く場所に困る。出しっ放しは何となく嫌という人もいるはず。
その点、壁のフックにかけておけば邪魔にならず、必要なときにすぐ手に取れる。ゲームに集中したいときは立ち上がるのも億劫なので、手が届く範囲にいろいろ置けるのは便利。
こういった製品を展開する理由をスタッフさんに聞いたところ、「見てほしいのは製品単体というより、ゲームを快適に遊ぶ環境」なのだそうだ。総合的に家具を取り扱う会社ならではの発想である。
快適にゲームをしたいと思っても、ふつうは部屋をまるまるゲーム仕様にするのは難しい。でも、一角に絞れば何とかなるかもしれない。
そこで、自社のゲーミングデスクに合うデザインで、省スペース型の収納家具を作ったのだろう。なるほど。これを『“ゲーミング”つっぱり収納』と呼称する意味は理解できる。
個人的にはゲーミング○○に対して「光ってるの?」と茶化すのはもはや野暮なんじゃないかなと思っている。ニトリの『ゲーミングつっぱり収納』のようなゲーミング○○もある。
展示製品
- ゲーミングデスク:19900円[税込]
- ゲーミングチェア:29900円[税込]
- ゲーミングつっぱり収納:14900円[税込]
- ゲーミングモニター台:2490円[税込]
- シェルフ:15900円[税込]
- 1人用布張りソファ:59900円[税込]
- スツール:34900円[税込]