2D格ゲーのテイストはそのままに、美麗な3Dグラフィックで『ストリートファイター』が新たなステージへ

 2009年(平成21年)2月12日は、プレイステーション3(PS3)、Xbox 360用ソフト『ストリートファイターIV』が発売された日。先行してアーケード版が2008年7月に稼動を開始しており、約7ヵ月後となるこの日にさまざまな要素を追加して家庭用版としてリリースされた。

【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった

 『ストリートファイター』シリーズは、1991年にアーケードでリリースされた2作目『ストリートファイターII』(以下、『ストII』)の登場によって、ゲームファンのあいだに対戦格闘ゲームという一大ジャンルを根付かせた金字塔的タイトルだ。

 1991年以降はさまざまなシリーズタイトルが毎年のようにリリースされていたが、1999年の『ストリートファイターIII』(以下、『ストIII』)の最新バージョン『3rd STRIKE』以降、対戦格闘ゲームブームは徐々に落ち着き、他メーカーも含めて格闘ゲームの新作のリリースが減っていたように思う。

 そして2007年10月、本作のプロデューサーである小野義徳氏(現ラセングル代表取締役社長)が中心となり、カプコンは最新作『ストリートファイターIV』を発表。対戦格闘ゲームが新たなステージに向けて動き出した。

【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
週刊ファミ通2008年1月25日号“ビデヲゲーム通信”インタビュー記事。

 ゲームシステムは従来と同じく2D対戦格闘ゲームの様相を呈しているが、グラフィックはこれまでの2Dのドットアニメーションから3Dに進化。表情の変化やダイナミックなカメラワークによって、これまでには実現できなかった映像表現を獲得した。とくに新要素の“ウルトラコンボ”はド派手なアクションと威力が特徴となっており、ゲームの見せ場をたびたび演出した。

【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった

 ナンバリングとしては『ストIII』に続くタイトルだが、作中の時間軸は『ストII』と『ストIII』のあいだの年代となっている。悪の総統ベガを打倒したことにより、秘密結社シャドルーは壊滅。一時は平和が訪れたように見えたが、シャドルーなきあとに軍事組織S.I.Nが台頭する。そのS.I.Nが、突如として格闘大会を開催。これに参加した格闘家たちは、ふたたびその拳を交えることとなる。

 アーケード版のキャラクターには、『ストII』のおなじみの12名と豪鬼に加え、新キャラクターのクリムゾン・ヴァイパー、アベル、エル・フォルテ、ルーファスと、ボスキャラクターのセス、剛拳が登場した。

 その後、家庭用版で6キャラクターが追加され、その後『スーパーストリートファイターIV』で14人、『ウルトラストリートファイターIV』で5人が追加され、最終的には総勢44人ものファイターが使用できる大ボリュームな内容となった。

【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった

 ゲームシステムとしては『ストII』や『ストIII』に寄せられており、オーソドックスな『ストリートファイター』シリーズの魅力を活かしつつ、さらに駆け引きや映像の派手さを演出。

 『ストII』や『ストIII』のゲームシステムをベースに、ボタンの同時押しによってガードしたあとに攻撃をくり出す“セービングアタック”や、前述したウルトラコンボといった新システムをプラス。どちらもド派手な演出が特徴で、ゲームに詳しくない人でも“すごい技がヒットした”ということがわかりやすくなっている。

【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった

 さらに、『ストリートファイターIV』ヒットの要因として、eスポーツの台頭や牽引の影響も見逃せない。

 2000年代以降には、世界各国で大規模で高額賞金が獲得できる格闘ゲーム大会の開催が増えていったったことに加え、プロゲーマーという職業や動画配信サイトの登場により、スポーツ観戦のように対戦動画を楽しむ人も増えていった。

 このムーブメントとの相乗効果により一度は落ち着いたかに見えた対戦格闘ゲームは再燃を果たす。今日、対戦格闘ゲームのプレイシーンが非常に華やかであることには、『ストリートファイターIV』の挑戦と成功があったということを覚えておいていただきたいところだ。

【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった
【今日は何の日?】『ストリートファイターIV』家庭用版15周年。『ストIII』から約10年ぶりの完全新作で格ゲーブームが再燃。ド派手なウルコンがアツかった

 その後も、2016年には続編となる『ストリートファイターV』が、2023年には現行最新作の『ストリートファイターVI』がリリースされ、『ストリートファイター』シリーズは対戦格闘ゲームの頂点に君臨すると言っても過言ではないほどの人気を獲得していった。

 現在『ストIV』を遊ぼうと思ったら、プレイステーション4(PS4)版かPC(Steam)版『ウルトラストリートファイターIV』がオススメだ。

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 また、シリーズ最新作の『ストリートファイターVI』では最先端のオンライン対戦が楽しめることはもちろん、“ワールドツアー”や“バトルハブ”といった対戦格闘ゲーム初心者でも楽しみながらテクニックを磨けるモードが搭載され、不慣れな人でも楽しみやすいゲーム設計に仕上がっている。

 ストリーマーのあいだでも新規プレイヤーの参入が目立つほか、ライブストリーミング配信や実況プレイでもこれまでにないほどの盛り上がりを見せてくれている『ストリートファイターVI』。

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