長時間にわたる戦いを制したのは！？
2013年8月3日（土）、オンラインFPS『サドンアタック』のオフライン決勝トーナメント“SAOMT 2013 Summer”が、兵庫県の神戸ファッション美術館オルビスホールにて開催された。オンライン予選を勝ち抜いたのは“Adult.V”、“iZoNe”、“nG.team”、“Kmn-Gaming”の4クラン。実力伯仲の接戦を勝ち抜き、iZoNeが優勝を果たした。
オンライン予選は6月上旬にスタートし、1027ものクランが参加。オフライン大会常連の強豪クラン“NabD”が予選で敗退するなど、波乱の展開だった。事前に4クランの選手に取材する機会を得られたので、彼らの思いとともに大会の様子をリポートする。
準決勝第1試合 nG.team VS Kmn-Gaming
本トーナメントの第1試合は新進気鋭のnG.teamと屈指の知名度＆人気を誇るKmn-Gamingの対決。nG.teamは比較的新しいクランでありながら3次予選でNabDを下した実力派だ。Kmn-Gamingは2013年4月に行われた“SAOMT 2013 Spring”後に一度は解散したものの、中核メンバーであるKMNGAMiNG：KP-選手の熱意で復活。メンバーは大幅に入れ替わったが、たしかな実力を持っている。
第1セット（第5補給倉庫）開始からいきなりKmn-Gamingが3本連取したが、その後にnG.teamが追い上げて5本連続で取り返した。事前の取材によると、nG.teamは大会前にメンバーの予定が合わず、十分な練習ができなかったらしい。だから、最初のうちはうまく歯車がかみ合わなかったのかもしれない。とはいえ、それを個人技でカバーできるのだから、ポテンシャルは相当なものだ。
一方のKmn-Gamingは連携と勢いで勝ち星を重ねていく。状況を報告し合い、大きな声で自分たちを鼓舞し、会場へのアピールも欠かさない。オフライン大会では、“場慣れ”している選手ほど実力を発揮できる。古参の実力派クランだけに、この辺はぬかりがない。
5人中ふたりはオフライン大会の経験がないらしいが、KMNGAMiNG：KP-選手はそのふたりを「俺たちが（オフライン大会に）連れてってやるよ」と勧誘したらしい。やや話を盛っている可能性はあるが、かっこいい。
第1セットの後半戦では勢いを増したKmn-Gamingが圧倒し、6-9で勝利。第2セットはKmn-Gamingが最初のラウンドを先取するものの、nG.teamが順調にポイントを重ね、9-5で勝利。最終第3セットも10-6でnG.teamが勝利を収め、決勝戦に駒を進めた。
準決勝第2試合 Adult.V VS iZoNe
Adult.Vは前回大会“SAOMT 2013 Spring”の決勝においてストレートで勝利を収めており、2連覇を目指して参戦。対するiZoNeは、過去に何度も出場したオフライン大会ではすべて決勝に勝ち残っており、あと一歩のところで優勝を逃してきた、言わば無冠の帝王だ。
Adult.Vは前回大会のMVPが抜け、その穴を埋めるようにSlyd1ni選手がKmn-Gamingから移籍してきたという経緯がある。事前の取材時には、だからこそKmn-Gamingと戦いたいと答えていた。また、勝つために移籍してきたSlyd1ni選手に優勝させてあげたいという発言も。
iZoNeは慎重な性格のメンバーが多く、勝ちきれなかった過去の経験から、ノリに乗っているときでも不安が頭をよぎることがあるそうだ。そのマイナスイメージを気にするあまり、徐々に調子が落ちていってしまう。メンタル面の弱点を克服できたら、もう一段階強くなりそうだ。
敵に銃口を向けられても仲間の援護を信じて爆弾の解除を続けるというアツい展開もあった第1セットは7-2でAdult.Vの勝利。第2セットはiZoNeとiZ[1]Delpiero選手とMr.iZ[0]Ne選手の連続キルが会場を湧かせ、8-10でiZoNeに軍配。第3セットはiZoNe優勢で進むものの、ラストにAdult.Vが怒涛の3本連取で引き分けに持ち込み、勝負の行方は延長戦にもつれ込んだ。だが、その勢いは続かず、延長戦はiZoNe優勢で進み、2-5でiZoNeが勝利！
決勝戦 nG.team VS iZoNe
決勝戦第1セットのマップは第3補給倉庫で、防衛側が有利な形状となっている。攻撃側のiZoNeが序盤から健闘するが、やはり防衛側のnG.teamに有利な展開に。nG.teamは第5ラウンドでは通路でiZoNe選手を3人抜きし、また第8ラウンドはパーフェクトで勝利を収め、5-3のスコアで前半戦を終えた。攻守交替した後半は、防衛側に回ったiZoNeが5連勝の大爆発。序盤の貯金が役に立ち、5-8でiZoNeの勝利となった。
第2セットのクロスポートでは両者ともに譲らない展開。前半はiZoNeが4本連取して折り返したと思えば、後半はnG.teamも負けじと4本連取。8-7の接戦でnG.teamが勝利し、獲得セット数は1対1のイーブンに。
第3セットのドラゴンロードは中国の繁華街をイメージしたようなマップだ。高低差が激しいため、転落死の可能性もある。取って取られてのシーソーゲームが展開し、9-9のドロー。準決勝に引き続き、決勝でも延長戦に突入した。
iZoNeには連戦の疲れがあると思いきや、そのぶん集中力が高まっていたようで、なんと3本連取でマッチポイントに。あと1本取れば優勝という緊迫した場面で、iZoNeのiZ[2]ApoCalys選手が転落死したのはご愛嬌。軽くひと笑い起きたので、かなりおいしかったはずだ。ここで集中力を切らさずに戦い抜き、0-4で延長戦の勝利を収め、ついにiZoNeが頂点に立ったのだった。
今後のアップデートで篠崎愛が登場！
決勝戦を前に、アップデート情報が『サドンアタック』運用チームの加藤氏から発表された。
■新MAP“Colonial Palace”
爆破モードに実装されるマップで、ブラジルの“Pelourinho”という地域をモチーフにしている。本作の開発は韓国GameHi社だが、韓国では実装されていないとのこと。
■AI-Botモード開発中
プレイヤーと同じ姿で行動する人口知能キャラクターを相手に、ウェアハウスなどのマップでのプレイを楽しめるモード。現在は鋭意開発中で、システム的な問題をクリアできれば日本でも実装できる予定となっている。
■新規アイテム“Dog Grenade”、“Panda Grenade”
2013年3月に実装された“Cat Grennade”に続く、動物型投擲武器。モチーフになった動物に合ったエフェクトが発生する。
■新規キャラクター“パンダキャラクター”
チャイナ服を着たパンダが登場予定。ネクソンから提案して作成してもらったのだが、運用チームの想定とは違ったようで、日本用にかわいく作り直してもらっているそうだ。
■新規キャラクター“篠崎愛”登場！
2013年の『サドンアタック』CMキャラクターであるグラビアアイドル、篠崎愛もゲーム内に登場予定。すでに音声収録を進めており、実装は間近となっている。一部分のボリュームがすごいことになっているが、当たり判定はほかのキャラクターと同じようなのでひと安心。ただ、揺れるかどうかを確認し忘れたのが心残りだ。
