このゲーム作った人たち、何かをキメてると思う(褒め言葉)
2017年2月2日(木)に、ガンホー・オンライン・エンターテイメントより配信予定のプレイステーション4ダウンロード専用ゲーム『LET IT DIE』。本作は、グラスホッパー・マニファクチュアが手掛けるサバイバルアクションゲームだ。
本記事では、ファミ通App公式番組“角満&中目黒のこれ、知ってる?”による紹介動画と、本作をひと足先に遊んだ、ライターの西川くんによるプレイインプレッションをお届けする。
グラスホッパー・マニファクチュアが大好きな西川くんです。本作の舞台となるのは、超規模の地殻変動が起こった2026年。荒くれものやモンスターが集まる謎のタワー“バルブ塔”の頂点を目指すべく、主人公は戦いに挑んでいく。……というのがお話の大筋なのですが、じつはプレイヤー自身は、ゲームセンター“HATED ARCADE”に置いてあるゲーム機“デスドライブ128”を通して、タイトルにもなっている“LET IT DIE”というサバイバルゲームに挑戦しているという設定。ゲーム内でゲームの攻略をするという、独特の世界観でストーリーが展開されます。
ゲームのメインは、骨太なアクションバトルと、ローグライク系のRPGが合体したハック&スラッシュ。主人公はランダムに構造が変化するバルブの塔”を登っていくのですが、スタート時の主人公はほぼ裸で、武器や防具も何もない状態で始まります。操作はL2ボタンが左手での攻撃、R2ボタンが右手での攻撃に割り振られていて、素手状態だとパンチ攻撃をくり出せますがこれが頼りなく、敵を倒すのもひと苦労。そこでプレイヤーはダンジョン内で武器、防具(というか、服!)を拾いながら敵と戦っていくのがゲームの基本となります。敵を倒すと経験値などが取得でき、ダンジョンに入る前の拠点に戻ることでキャラクターのレベルアップが可能です。
武器の装備スロットは左手、右手に3つずつあり、バトル中に自由に切り替えられます。武器は種類豊富で、金属バットやナタといった近距離武器や、拳銃などの遠距離武器などのほか、アイロンやロケット花火などのヘンテコな武器も使えます。片手武器を使う場合は、左手と右手に別々の武器を装備することで、銃を撃って遠距離攻撃をしかけつつ、近づかれたら鉄パイプでぶん殴るなど、さまざまな戦法が使えるのもポイント。左手と右手にアイロンを装備し、熱々攻撃の二刀流……なんて装備も可能で、自由な戦術を生み出せるのが特徴的。ついついいろんな武器を試したくなってしまいます。
また、青いエフェクトを出してくり出す必殺技“レイジムーブ”は、武器ごとに異なる超強力な一撃をくり出せます。さらに、相手の隙に叩き込める一撃必殺のアクション“ゴアティカル アタック ”は、スプラッタかつ爽快に敵を処刑できるのが、超気持ちいい! これも武器ごとに異なるアクションが楽しめるので、全武器の演出が見たくなりますな!!
また、本作の回復アイテムはダンジョン内に生えているキノコか、カエルやネズミなどの動物(!!)。これらをバクっと食べることで、HPを回復できます。食べると攻撃力がアップなど追加効果があるキノコもあれば、毒キノコもあるし、爆発するキノコまであって、多彩な効果を発揮しますよ。これらのキノコは、投げると敵にダメージを与えられるキノコも、一応食べることはできます。が、初期でやらかすと最大HPが低いので、大概死にます(笑)。
さて、これらを駆使して敵と戦っていくわけですが……。このゲーム、メッチャ難しいッス! まずアイテムについてですが、武器と防具には耐久値があり、これが基本的にかなり低め。耐久値を超えてしまうと、どんな武器や防具も壊れて一生使えなくなる、使い捨てのアイテムとなっているのです。苦労せず倒せそうな相手には、素手や強くない武器を使用し、強敵は強い武器を使って倒していく、というような戦略が必要。
ちなみに、バルブの塔ではアイテムの設計図を拾い、素材を集めて開発することで、ショップにていつでも耐久値最大の武器&防具が買えるようになります。しかしこれらも、使い込めばさくっと壊れてしまいますので、基本は現地調達がすべてとなっています。
さらに本作は敵も味方も攻撃ダメージが非常に高く、1発食らうだけでも瀕死に追い込まれてしまう場合も! 敵味方ともに攻撃のスキが大きく、攻撃速度も遅め。ガードや回避、ガードなどを駆使しながら、敵の隙をうまく突いていかなければすぐに死んでしまうという、ジリジリとした緊迫感のある戦いが楽しめます。そしてプレイヤーが死んでしまうと、なんとキャラクターの所持していたアイテムはすべて消滅してしまいます! さらに、死んだキャラクターは、助け出さないと2度と使用できません。一瞬のミスが命取りになり、アイテムを全部失ったときは「んもおおおおおお!!!」と叫びたくなります!
さらに死んだ地点には、死んだキャラクターが敵として登場するようになります! それを倒すことで、キャラクターを救い出して、再度使用できるようになるわけです。しかし、強いキャラクターが死んでしまった場合は、助け出す際にも強い敵として登場するので、助け出すのが困難になってしまうのが、なんとも恐ろしい……。場合によっては、探索の邪魔になるボスキャラを自分で生み出してしまうわけです。
武器、防具を温存しつつも敵を倒していき、より強力な装備を確保しつつ、いかにつぎの階層への到達を目指していくのか? といった探索プランを練る楽しさに加えて、自身の腕によって左右されるアクションの緊張感が、本作の醍醐味であり、最大の魅力だと言えるでしょう。死んで覚えてくり返す、いわゆる“死にゲー”と少し似ているようにも見えますが、食らうと一撃死するようなトラップはないですし、見切りにくい理不尽な攻撃もほとんどありません。純粋にいやらしい動きを仕掛けてくる敵とのバトルが、プレイヤーの生死を分けるわけです。相手は強敵揃いなので、倒して倒して、ようやくつぎの階層に到達した達成感は格別! ……と、喜んだのも束の間、つぎのフロアはさらに難敵ばかりで、ヒェーッ! なんていう、喜怒哀楽の激しいゲームになっています。
そんな苦難の道のりを手助けしてくれるのが、数々の登場人物たち。保険会社ダイレクト・ヘル の保険外交員である“瀬戸 際子 ”は、主人公が死んだ際、有料アイテム“デスメタル”を1個消費することで、なんとコンティニュー(何も失わずに、その場で復活!)させてくれます。ほかにも、ゲーム内“DHサービス”のチケット“エクスプレス パス”を消費してエクスプレス会員になると、冒険に役立つさまざまな特典ももらえますよ。
ほかにもゲーム内の攻略情報や隠しコマンドを教えてくれる“MEIJIN”、クエストを受ける際の窓口になる“ナオミ・デトックス”、装備すると強力なスキルを身に付けられるスキルデカールなどを売る“鍋奉行”、武器や防具の開発&販売を行う“コモドール・スズキ”など、超個性的な協力者(?)たちがプレイヤーをサポート。キャラクタービジュアルだけでなく、尖った言動も際立ちまくりです。
グラスホッパー・マニファクチュアらしい、独特のセンス溢れる演出・要素も見逃せません。個人的にいちばん驚いたのが、バルブの塔に点在する、“バルブの塔スタンプラリー”の存在。スタンプラリーというだけでも「えっ!?」となるのですが、調べてみると突然スタンプを押すリズムゲームがスタートし、「えええええええええ!?」と驚きながらもめちゃくちゃ笑っちゃいました(笑)。
本作は非同期型のオンラインゲームとなっており、ほかのプレイヤーの死んだキャラクターが敵として出現したり、待機させたキャラクターを使って拠点を奪いあう、都道府県ごとのエリアPvPなどもありますが、今回は配信前ということで、オンライン体験は残念ながらできませんでした。配信後はそちらも楽しみですね!
総括すると、ブッ飛んだセンスの塊は、笑いもありつつ超カッコイイッス! イカれてます!(笑)。そこにガチガチ硬派なアクションが、みごとにマッチしていると感じました。1フロアの広すぎず狭すぎないボリューム感もうれしいポイントで、軽~く1階層だけプレイするというようなプレイスタイルにも向いていますよ(もちろん、どっぷり長時間プレイしてもいいです!)。難易度は高めですが、装備の開発をいかに進めていくかという育成要素もあるので、根気よく探索を続ければ難度は下がるはずです。ぜひチャレンジしてみてください! 僕も配信が始まったら、センパイの皆さんと殺りまくりますッス!!