2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催されていた東京ゲームショウ2018。最終日となる9月23日、セガゲームスのブースで、スマホゲームアプリ『龍が如くONLINE』のステージが行われた。この日はビジネスデイのステージと同じく、『龍が如く』シリーズのチーフプロデューサー横山昌義氏、『龍が如くONLINE』ディレクターの堀井章生氏が登壇したほか、新主人公・春日一番を演じる中谷一博さんがゲスト出演。加えて、事前情報ではでんぱ組.inc古川未鈴さんの登場も告知されていたのだが……。
ステージ冒頭では、『龍が如く』シリーズ正統続編となる"新・龍が如くプロジェクト"の第一弾である『龍が如くONLINE』への想いを登壇者の各々がコメント。「本作の主人公である春日一番は、地位も名誉もなければ金も持っていなくて、17年の刑期を得て(刑務所から)出てきたら頼っていた仲間もいなくなっていて。そんな浦島太郎なドン底の状態から成りあがっていくところを、今作のメインのテーマとして描いています」と語る堀井氏。加えて堀井氏は、そうした重厚なストーリーを軸に、これまでのシリーズと同じくバトルやキャバクラなどの街遊びの要素を通じて、春日一番の物語を体験する内容になると本作の概要を説明した。
「本作は『龍が如く』シリーズの正統続編ということですが……」というMCからの質問に対して横山氏は、「いまふたつのタイトルを作っています。春日一番が主人公の新しい『龍が如く』シリーズを始めます、という宣言を1年くらい前にしているんですけども、そのうちの1本が『龍が如くONLINE』です。もう1本はまだ正式タイトル名などは未定なのですが、いま開発中の家庭用ゲーム機版の新しい『龍が如く』です」と、“新・龍が如くプロジェクト”の構想を解説。「こちら(家庭用ゲーム機版)については今回は何も言いません(笑)」としたうえで、「でもじつは、すごい作っています」と、ほんのわずかだけ、その進捗について触れた。
さらに、「シリーズ的な位置づけでいうと本編は『龍が如く6』まで出ているので、それ以降の話ということになる。なので、続編と捉えてもらって構いません。ただ、主人公が新しくなっているので、登場人物のバックボーンなどを気にせず新たに始めていただきたいですし、昔はシリーズを遊んだけどいまは遊んでない、というような方にも手に取ってほしい」と想いを語った。
公式生放送で配信時期をまさかのポロリ!?
開発スタッフふたりのコメントを受けて、「皆さんのお手もとに『龍が如くONLINE』が届く日は近いと思う」と述べた中谷さん。配信時期について横山氏は、「じつはこれ、先日の公式生放送で手違いがあって、“この日までには絶対出る”という日付は若干バレてしまっているんですよね……(苦笑)」と発言。何の話かというと、2018年9月21日に配信された『龍が如くONLINE』の公式生放送番組内で、とあるスライドが紹介されたのだが、なんとこのスライドにはクリスマスイベントに関する絵素材が! つまり、『龍が如くONLINE』は、遅くとも12月のクリスマスまでには配信されているはず……というわけだ。当日の配信を見た限り、これは本当に予期していなかったアクシデントだった模様(問題のシーンは以下の映像の24分20秒あたりから)。
この件について、「正直ぜんぜん大丈夫。そんなにお待たせするつもりはないので」と配信日に関する自信をのぞかせた横山氏だったが、“2018年内”としている配信日は果たしていつになるのか気になるところだ。
ちなみに、主人公・春日一番について中谷氏は、「桐生さんと同じように重い背景を持っている人物ですが、本人はそれをどん底と感じていないんです。そういった前向きな性格がいろいろな人たちを引き付けていく。桐生さんとはまた違った“人たらし”なところがある男だと思います」と紹介。また、横山氏は「(春日一番は)初代『龍が如く』の桐生の立ち位置にちょっと似ているんですね。そこはわざと寄せているんですけども。身代わりで刑務所に入って、長い期間を経てから“浦島太郎状態”で出所してくると。そこだけ抜き出すと桐生と同じなんですよ。ただ、春日一番と桐生一馬のパーソナリティが本当に違うので、すべての事件やエピソードに対する反応が違うんです。苦しくなったら「苦しい!」って叫びそうだし、助けてくれって言える人なんですね。その意味では(これまでの『龍が如く』シリーズとは)物語の展開が変わっていきます。乾いた世界観なんだけど明るくて、なぜか笑ってしまう物語を味わってもらえればと思います」と、作品の雰囲気を説明した。
『龍が如くONLINE』公式キャラ・カムロップとちぃたん☆が激突!?
続いてのパートでは、先日のステージでその存在が明かされ、“ゆるくない”と話題になっていた『龍が如くONLINE』の公式マスコットキャラ・カムロップが登場。“近江ヤクザを襲う謎のご当地キャラ”だというカムロップだが、この日は“あこがれている”という“とあるキャラ”をゲストに呼んでいるという……。
そこに登場したのは、秋葉原出身のコツメカワウソの妖精で、SNSなどで盛り上がりを見せる大人気キャラの“ちぃたん☆”。ハイテンションでやって来たちぃたん☆だが、入場ともに『龍が如くONLINE』参戦が発表されることとなった。
ところが、このパートではもうひとつのサプライズが。ちぃたん☆の参戦に「素顔でお礼を言いたい」というカムロップ。マスコットキャラが“中の人”の素顔をさらしていいのかと再びどよめく会場だったが、頭飾りを外して現れたのは……人気アイドルユニット・でんぱ組.incの古川未鈴さん! 壇上に姿のなかったゲストの思わぬところからの登場に観客からは大きな歓声が巻き起こった。ちなみに、なぜ古川さんがカムロップの中に入っていたかというと、『龍が如くONLINE』には神室町で近江連合のヤクザを襲いまくる謎のご当地キャラとしてのエピソードが収録されているカムロップだが、じつはその中には美少女が入っているという設定があるからだという。
安定の(?)のちぃたん☆パフォーマンスで会場は大盛り上がり
さて、人気ゆるキャラのちぃたん☆だが、SNSなどで人気に火が付いた理由には、そのパフォーマンスを動画などでアップしたことがある。この日もいつもの調子でパフォーマンスを披露してくれたのだが……。
ちなみに、以下はセガゲームスのTwitter公式アカウントにアップされた同日の模様。戦慄のパフォーマンスの映像はものすごい再生回数となっている。
「ちぃたん☆」@love2chiitan 『龍が如くONLINE』参戦決定!!
史上もっともバイオレンスなゲストですっ☆
→https://t.co/lyft2dm3EN
#龍が如く #龍オン
#セガTGS2018… https://t.co/DYXxQZCfex
— セガ公式アカウント (@SEGA_OFFICIAL)
2018-09-23 13:21:40
シリーズ人気キャラ総選挙は真島の兄さんが現在トップ
会場がどよめいたカムロップ&ちぃたん☆パートのあとに行われたのは、『龍が如くONLINE』の事前登録開始記念として現在開催中の“『龍が如く』シリーズ キャラクター総選挙”の途中経過発表だ。これは、第1位のキャラクターはこのキャンペーン記念の特別キャラクターとしてソフトのサービス開始後にゲーム内に“ピックアップして実装”されるというもので、トップ10までに選ばれたキャラクターも何らかの形でゲーム内への実装が検討されるというもの(投票は事前登録終了まで。投票はコチラから)。
総勢100名以上が対象となるまさに“シリーズ総選挙”といえる規模のキャンペーンだが、現在のトップは真島吾朗。それに桐生一馬、秋山駿が続く形だ。人気の高い峯や龍司、錦山も好位置に付けているが、注目すべきは『龍0』に登場した西谷誉。印象に残る登場の仕方で人気の高いキャラクターであるが、ほかの主要キャラを抑えてのこの順位は、大健闘と言えるだろう。ちなみに、11位以下を見ると小野ミチオやポケサーファイター、ムナンチョ・鈴木なども顔を見せており、主要キャラと言えども気を抜けない状況となってる。横山氏は上位の3キャラについて「正直ここは最後まで変わらない気がします」と真島、桐生、秋山人気の手堅さに触れつつ、4位以降の得票数はかなり接戦となっており、上位10キャラがどうなるのかはこれからの投票次第で大いに変わる可能性があると語った。
ステージの最後に「今回のゲームショウでは、プレイ映像をお見せできなかったのが心残り。でもじつはゲームはちゃんと動いている」と『龍が如くONLINE』の開発状況について語った横山氏。クリスマス当日にサービスインを行ってそのまま季節イベント開始……ということはやや考えにくいので、実際にはもう少し手前の時期の配信になりそうだが……!? くり返しになるが、“『龍が如く』シリーズ正統続編”を謳う新プロジェクトの第1弾だけに、その動向には大いに期待したいところだ。