2013年(平成25年)8月27日は、プレイステーション3版及び、Windows版の『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』が正式サービスを開始した日。本日で7周年を迎えた。
『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』は、スクウェア・エニックスから発売されたMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)。『FFXI』に続く、シリーズ2作目のオンラインタイトルとなっている。もともと2010年9月30日に旧版『FFXIV』が発売されていたのだが、さまざまな問題を抱えていたため運営体制を一新したうえ、再始動に向けてサービスを中断。2013年8月27日に『FFXIV:新生エオルゼア』とタイトルを改め、奇跡の復活を果たした。世界的に見ても異例な2度目のローンチを迎えた作品ということもあり、当時ゲームファンのあいだでは非常に話題を呼んでいた。
本作の大きな魅力は、過去の『FF』シリーズのオマージュがたくさん散りばめられている点。近年のシリーズ作品ではあえて『FF』らしさを排除しているような感もあったが、本作では反対に貪欲に取り入れているのがユニーク。そのため、オンラインRPGでありながらもじつに『FF』らしい『FF』作品に仕上がっている。それらのオマージュ要素が『FFXIV』の世界でどのように描かれるか、というのもファンにとっては楽しみのひとつと言っていいだろう。ボスとしてケフカが出てくるようなド直球もあれば、合言葉のセリフとして“のばら”が出てきたり、伏線として匂わせ程度に単語だけ登場するものもあったりするなど、盛り込まれかたも多種多様だ。筆者も現役の光の戦士(本作のプレイヤーをそう呼ぶ)なのだが、筆者的にはシリーズのアレンジ楽曲をたくさん用意してくれるところが気に入っている。本作のコンセプトのひとつ“『FF』シリーズのテーマパーク”というのはダテではない。
ゲストクリエイターという形で外部の開発者が『FFXIV』の制作に参加するシステムもかなりおもしろい。『タクティクスオウガ』や『ベイグラントストーリー』などで有名なゲームデザイナーの松野泰己氏が、24人で戦うアライアンスレイド“リターン・トゥ・イヴァリース”を手掛けることになったときは、ファンの誰もが驚かされたのではないだろうか。しかも本コンテンツは、『FFXII』や『FFタクティクス』で描かれた“イヴァリース”世界をモチーフにしているため、本作のプレイヤー以外からも非常に多くの注目を集めた。モンスターデザインには映画監督・イラストレーターとして知られる雨宮慶太氏も参加している。
また、大掛かりなコラボレーションも多くのプレイヤーを夢中にさせてくれる。現在(2020年8月)は『NieR』シリーズとのコラボとして、アライアンスレイド“YoRHa: Dark Apocalypse(ヨルハダークアポカリプス”が実装の真っ最中。こちらもゲストクリエイターとして『NieR』シリーズを生み出したタッグ、ヨコオタロウ氏と齊藤陽介氏が参加し、ならではの物語を楽しませてくれている。『妖怪ウォッチ』とのコラボイベントも再演中で、凄まじいほどの力の入れっぷりには恐れ入る。
『FFXIV』と言えば、“零式”シリーズなど呼ばれる高難度コンテンツの注目度も高い。毎回、実装直後は世界中のプレイヤーがクリアー“ワールドファースト”を目指して、しのぎを削り合う。チームで一致団結して挑むその様相は一種のeスポーツと言っていいほどで、多くの『FFXIV』プレイヤーがチャレンジして一喜一憂。いくつものドラマが生まれている。一種のボスバトル的な“極蛮神戦”も激アツで、ボーカル入りの楽曲が毎回追加されるのがお約束。こちらの楽曲も超絶人気で、コンポーザーの祖堅正慶氏が率いるTHE PRIMALS(ザ・プライマルズ)もイカしている。
『FFXIV』は2013年に『新生エオルゼア』から再スタートし、現在までに3つの拡張パッケージを発売。2020年7月には、全世界の累計登録アカウント数が2000万人を突破したことが発表されたばかりだ。最新の拡張パッケージ『漆黒のヴィランズ』は世界的にも高い評価を得ており、いまもっともホットな『ファイナルファンタジー』と言っていいだろう。
先日、フリートライアルの範囲が一気に拡大。なんとふたつ目の拡張パッケージである『蒼天のイシュガルド』までが無料で遊べてしまう。これは通常のRPG2本分に匹敵するボリュームになっているから何とも太っ腹。冗長などと言われていた初期のクエストも遊びやすく整備されたこともあって、まさに遊び始めるならいまという状況になっている。もしまだ未プレイの読者がいるようなら、気軽にフリートライアルからはじめてみてほしい。2019年1月ごろネットなどで話題になった麻雀も、もちろんプレイ可能だ。
週刊ファミ通8月27日発売号で『FFXIV』アニバーサリー特集を掲載
週刊ファミ通2020年9月10日号(2020年8月27日発売)では、『FFXIV』のアニバーサリー特集を10ページのボリュームで掲載。2845人もの光の戦士(プレイヤー)に答えてもらったアンケートや、クリエイターからのメッセージもあります。詳しくは下記の記事にて。
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