いまから29年前の1991年(平成3年)10月25日は、シリーズの元祖となる初代『ぷよぷよ』が発売された日。
『ぷよぷよ』シリーズは、日本では『テトリス』と双璧をなす人気を誇る落ち物パズルゲーム。ダンジョンRPGの『魔導物語』がそのルーツとなっていて、同作のモンスター“ぷよぷよ(ぷよとも呼ばれる)”がブロック代わりになっていたり、“アルル”や“カーバンクル”など多数のキャラクターたちが登場したりするのが大きな特徴(ただし、初代作品ではアルルはパッケージやタイトル画面に登場するだけ)。いまとなっては、ぷよぷよやアルルは完全に『ぷよぷよ』シリーズのキャラクターとして認識している人のほうが多いかもしれない。
初代作品はファミコン ディスクシステムとMSX2用のソフトとして徳間書店インターメディアとコンパイルから発売。『ぷよぷよ』シリーズと言えばCPUとの対戦形式で、かつ連鎖の掛け声などが超有名だが、初代作品には存在せず、ひとりでひたすらぷよを消していくシンプルなゲームになっていた。「ファイヤー、アイスストーム、ダイアキュート、ばよえ~ん、ばよえ~ん……」のボイスがまさかなかったとは筆者はつゆ知らず、正直驚かされた。
おなじみのシステムが確立されたのは、1992年10月に登場したアーケード版の『ぷよぷよ』から。初代作品と同じタイトルなので紛らわしいが、一般に“無印”や“ぷよ1”、“初代”などと呼ばれた場合はこちらを指すことが多く、本記事で言う初代作品は“旧世代ぷよぷよ(旧ぷよ)”と呼称されて区別される模様。
アーケード版『ぷよぷよ』はメガドライブ、ゲームギア、PCエンジン、パソコンなど、あらゆるハードに移植されて大ヒットを記録した。スーパーファミコン版は『す~ぱ~ぷよぷよ』というタイトルで移植。筆者の初プレイはこの作品で、対戦型落ちものパズルのおもしろさというものを存分に味わったのを覚えている。相手からの攻撃を防ぐ“相殺”のシステムはまだなかったので、けっこうあっさり勝負が決まってしまうのだが。
新世代の『ぷよぷよ』は、その後『ぷよぷよ通』、『ぷよぷよSUN』など、つぎつぎと続編を発売。2003年の『ぷよぷよフィーバー』からはセガによる開発・発売となって、キャラクターデザインなどが一新され、現在にいたる。もちろん、アルルなども健在だ。
スマートフォンではパズルRPGの『ぷよぷよ!!クエスト』が人気。eスポーツ用の競技として最適化した『ぷよぷよeスポーツ』といった変わり種タイトルもある。落ちものパズルの金字塔である『テトリス』とのコラボレーションも果たしていて、『ぷよぷよテトリス』というタイトルで2014年2月6日に発売。2020年12月10日には、続編である『ぷよぷよテトリス2』が発売を控えている。