2020年11月12日発売予定の『デビル メイ クライ5 スペシャルエディション』(以下『DMC5SE』)をプレイステーション5(PS5)の実機でプレイする機会をいただいたので、本稿では新要素に触れて筆者が感じたことを率直にお伝えしようと思います。
なお、『DMC5SE』の新要素については、下記の記事にもまとめられていますのでぜひ合わせてお読みください。
筆者が『デビル メイ クライ』シリーズをプレイするのは、じつはけっこう久しぶり。このスタイリッシュアクションゲームを、久方ぶりのプレイで楽しめるかしら……と、PS5のコントローラー“DualSense”をドキドキしながら手にしました。いざ始めてみると『DMC5SE』は人気作の最新バージョンに相応しいやりごたえ抜群の楽しさがあり、次世代機ならではの目を奪われるグラフィックによる没入感も大きく、すぐに熱中してプレイすることができました!
なので、先に結論を言ってしまうと、次世代機で買うゲームソフトに迷っている方は、筆者と同様に久しぶりのシリーズプレイ、あるいは初心者でも『DMC5SE』を選択肢に入れるのは大いにアリかと思います。
アクションが苦手な人のための難易度やオプションも搭載されているので、気軽に爽快なゲームプレイを楽しむこともできますよ(ダウンロード版は4536円[税抜]、パッケージ版は4990円[税抜]というお買い得な価格設定も魅力です)。
操作するキャラクターはもちろん、あの男
まずは『DMC5SE』における追加要素の目玉のひとつである、プレイヤーキャラクターの“バージル”を選んでプレイを開始(ちなみに、バージルは現行機・PC版『DMC5』にも有料DLCとして2020年12月15日から追加予定です)。
せっかくのPS5でのプレイなので、グラフィックオプションはよりゴージャスな映像表現が味わえる“レイトレーシング”ONに。
解像度とフレームレートのどちらを優先するかの項目は両方試してみたのですが、個人的には動きの激しいアクションゲームということもあり、フレームレート優先の設定のほうが戦闘の迫力は増したように感じました。このあたりは使用するモニターや個人の好みにも左右される部分かと思いますので、ひとまず“オプションから設定が可能”ということを覚えておいていただければと。
ゲームをはじめてまず驚いたのは、PS5のカスタムSSDの性能を生かしたロード時間の短さ! ロード画面ではゲームに関するヒントが表示されるのですが、このTIPSを読み終わる前にロードが完了しているくらいの速さで驚きました。爆速!
※ボタンを押すことでつぎの画面に進む仕様になっているので、ゆっくりTIPSを読むこともできます。
バージルは初心者にも扱いやすく、熟練プレイヤーには極めがいのあるキャラクター
バージルでのプレイは、ネロやダンテが本編でたどったステージをバージルひとりで進んでいく形で進行。ストーリーを描写するためのムービーはプロローグを除いてなくなっており、純粋にステージ攻略そのものを楽しむといった感じのモードになっています。
バージルのことは“ダンテの双子の兄”ということ以外ほとんど知らず、『DMC5』でのストーリー上の役割なども把握していないほぼまっさらな状態でプレイを開始。
けれど、陽気なダンテとは正反対のストイックそうな言動や立ち居振る舞い、そして日本刀の斬撃を使いこなす戦闘スタイルからビンビン漂う渋いカッコよさは、操作していて非常に高揚感を得られるものでした。
そんなメインの武器である日本刀、“閻魔刀(やまと)”はオーソドックスな至近距離への斬撃のほか、ボタン長押しで遠くの相手を斬り付けられる“次元斬”をさまざまな攻撃技を起点に放てるなど、使い勝手の良さが特徴。
篭手と具足がセットになった武器“ベオウルフ”は一撃の攻撃力が高く、強敵との一対一の戦いでとくに効果を発揮。手数が多くコンボに組み込みやすい“ミラージュエッジ”と、序盤はこの3種類の武器を切り替えながら戦うことになります。
プレイ開始当初は、これらを闇雲に振り回すだけでも自然とコンボがつながっていき、かなりの爽快感を得られていたのですが、バージル独自のシステムである“集中ゲージ”を意識すると、戦闘はさらに奥深いものに!
“集中ゲージ”は画面左上に目立っている水色のゲージ。戦闘時、余計な回避をせず、攻撃は確実にヒットさせるなど、無駄のない行動で立ち回ると上昇し、このゲージがたまっているほどバージルの攻撃性能は上昇します。
このゲージを意識したとき重要になるのが、短い距離をまるで瞬間移動したように高速で移動して敵の攻撃をかわせる“トリックアクション”。
回避とトリックアクションを織り交ぜ、悪魔たちを翻弄しながら“集中ゲージ”を貯めて、強化された攻撃で圧倒する気持ちよさはバージルならでは。
比較のためにネロなど既存のキャラクターでもプレイしてみましたが、バージルは動きの無駄を減らすほど攻撃も強力になるということで、より上達の手応えを実感しやすい印象。『DMC5』をこの『DMC5SE』で始める初心者にも扱いやすく、プレイに慣れたプレイヤーには極めがいのある奥深いキャラクターと言えそうです。
攻撃が強力になれば“デビルトリガーゲージ(DTゲージ)”も貯まりやすくなり、これを消費してバージルの行動を追従する魔人を生み出す“ドッペルゲンガー”も多様できるように。
さらに、“シンデビルトリガーゲージ(SDTゲージ)”を消費して変身する“真魔人”や、一時的に“V(ブイ)”になって攻撃し、体力を回復する“グリーンオーブ”の出現率を上昇させる“ワールドオブV”といった能力もある……のですが、今回のプレイではこれらを戦略に織り交ぜるところまでは意識が向かず。使いこなせるくらいプレイが上達すれば、『DMC5SE』のアクションをさらに味わい尽くせそう。
とにかく、“青天井な奥深さを誇る操作キャラクター”、というのが今回バージルでプレイして受けた印象です。『DMC5』をすでにプレイしている方も、きっと新鮮な気持ちで楽しめるのではないでしょうか?
圧倒的爽快感! 悪夢的高難易度! レジェンダリーダークナイト
通常モードではありえないほど大量の悪魔が一斉に登場する新難易度“レジェンダリーダークナイト”も体験。悪魔が群れになってプレイヤーに襲いかかってくるのですが、これが……はっきり言って、めちゃくちゃ難しい!(笑)
引き続きバージルでプレイし、それなりに新たな技を習得して強化した状態でも、ミッション1をクリアすることがどうしてもできませんでした。
次世代機のスペックを活かし、おびただしい数の悪魔が大挙して襲いかかってくるこのモード。悪魔たちをまとめてなぎ倒すのは通常モードとはまた質が異なる快感があります。DTゲージやスタイリッシュランクもみるみる上昇。
しかし、プレイヤーキャラクターを取り囲む悪魔たちの攻撃はかなり苛烈! これだけ敵が多いとどの方向からいつ攻撃がやってくるか把握するのは困難で、正面の敵への攻撃に夢中になっていようものなら袋叩きにされてしまいます。
なんとかコンティニューをくり返してボス戦までたどり着いたものの、ただでさえ強いボスに加え、それ以外の悪魔もワラワラ現れてくると、どうしても対応しきれません。何度か挑戦したものの、倒すことはできませんでした。ぐぬぬ……。
ただ、今回のプレイは編集部にある24インチのPCモニターで行ったため、状況の把握が難しかったというのはひとつあります。たとえば4K対応の大型モニターなどを用いれば、状況の把握や敵の攻撃への気づきはより的確に行えたかもしれません。
そういう意味でも、次世代機のスペックをフル活用できる環境でこそさらなる真価を発揮するモードなのかも。多くのプレイヤーに味わってみてほしい難度ですが、ハイエンドなモニター環境をお持ちの方にはとくに、ぜひ挑戦してみていただきたいです。
さまざまなプレイヤーにおすすめできる3Dアクションの最高峰!
ここまで紹介した以外にもゲームスピードが1.2倍になる“ターボモード”など、『DMC5』をやり込んだプレイヤー向けの新要素も多く用意されている『DMC5SE』。『DMC5』をプレイされた方でも、ここまで豪華な追加要素があるのなら『DMC5SE』は“買い”ではないでしょうか。
一方、シリーズ初心者が次世代機のマシンパワーを堪能するのにも、本作はうってつけ。この機会に、最高峰の3Dアクションゲームの楽しさにぜひとも触れてみてください。
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