発売から約1年半が経過し、プレイ可能タイトルも充実してきたプレイステーション5(PS5)。連休中などのタイミングで、じっくりとプレイしたいというゲームファンも多いことだろう。
しかし、同じくお休み中の家族にテレビを取られたり、旅行に行ったりしてゲームがプレイできないということもあるかもしれない。
そこで活用してほしいのが、“リモートプレイ(リモプ)”だ。リモートプレイとは、離れた場所からプレイステーション5を遠隔操作できるようになる機能。PC(パソコン)やスマートフォン(タブレットPC)、プレイステーション4(PS4)がある環境なら、場所を選ばずにプレイステーション5でゲームプレイが可能になるという、非常に便利なものになっている。
本稿では、プレイステーション5を持つなら知っておきたいこのリモートプレイを、PC、スマートフォン、プレイステーション4から行う方法を掲載。設定方法は非常に簡単なので、やりかたを覚えてゲームライフをさらに快適なものにしてほしい。
なお、リモートプレイは、プレイステーション4にも備わる機能。以下の記事に詳しいやりかたが書いてあるので、こちらも参考にしてほしい。
まずはPS5本体を設定
リモートプレイをする場合は、まずプレイステーション5側の設定から行う。リモートプレイを行う本体で、以下のふたつの設定を有効にしよう。
- [設定]>[システム]>[リモートプレイ]>[リモートプレイを有効にする]をオンにする
- [設定]>[システム]>[省電力]>[レストモード中に使う機能]>[常にインターネットに接続]および[ネットワーク経由でPS5の電源を入れる]をオンにする
これでプレイステーション5の設定は完了。なお、リモートプレイはプレイステーション5の電源を入れた状態か、レストモード中にしか行えない。リモートプレイを行いたい場合は、うっかり電源をオフにしないように注意しよう。
PCでのやりかた解説
持ち運びができ、大きな画面を持つモバイルPCとリモートプレイの相性はバツグン。有線でインターネットに接続できる環境があれば、遅延なども軽減させつつ、本格的なゲームプレイが可能になる。
PC用アプリ“PSリモートプレイ”をインストール
PCでは、専用のアプリケーションである“PS Remote Play”をインストールすることで、WindowとMacどちらでもリモートプレイが行える。まずは、以下のURLのページ中段にある“アプリをインストールする”の項目の“「SIEアプリ エンドユーザーライセンス契約」と「プライバシーポリシー」に同意する。”にチェックをし、“ダウンロード”からPS Remote Playをダウンロードしよう。
インストールが完了したら、さっそくPS Remote Playを起動。画面の案内に従ってプレイステーション5で使用しているのと同じアカウントでサインインするだけで、自動的にリモートプレイが開始される。
コントローラ接続用USBケーブルを忘れずに
リモートプレイの操作は、プレイステーション5のコントローラ(DualSense)か、プレイステーション4のコントローラ(DUALSHOCK 4)をUSBで接続して使用するのがおすすめ。Windows PCの場合、Bluetoothでコントローラを接続できる場合もあるが、リモートプレイのコントローラとしては使用できない。ちなみに、筆者のWindow PCでは、DualSenseは認識できたが、DUALSHOCK 4は認識せず。もちろん、どちらも無線接続状態ではリモートプレイは操作できなかった。
Macの場合は、機器やOSのバージョンによってはBluetooth接続できる場合もあるので、自分の環境を確認してほしい。
USBケーブルでの接続は、PC本体とコントローラをつなげれば設定が完了するので、非常にかんたん。旅行先などで遊びたいという場合は、ケーブルをうっかり忘れないように注意しよう。
なお、プレイテーション4のDUALSHOCK 4でプレイステーション5をリモートプレイすることも可能だ。
※Windows PCでは、有線接続でDUALSHOCK 4とDualSenseを使用可能。
※macOS 10.15以降を搭載したMac機器では、有線接続またはBluetoothでDUALSHOCK 4とDualSenseを使用可能。
※機器のバージョンやプレイするゲームによってはコントローラの一部の機能が利用できないことがあります。
また、アプリケーションの使用にはPCの推奨スペックが公開されているので、自分のPCがそれを満たしているのかもチェックしてほしい。
Windows PCの推奨スペック
- OS:Windows 10、Windows 11
- プロセッサ:Intel Cor e第7世代以降のプロセッサ
- ストレージの空き容量:100MB以上
- RAM:2GB以上
- 画面解像度:1024×768以上
- サウンドカード:必須
- USBポート:必須
Mac PCの推奨スペック
- OS:macOS High Sierra、macOS Mojave、macOS Catalina、macOS Big Sur、macOS Monterey
- ストレージの空き容量:40MB以上
- RAM:2GB以上
スマホでのやりかた解説
リモートプレイを楽しむなら、スマートフォンでの利用もおすすめ。画面の仮想コントローラが表示されるので、操作するのにコントローラなどの接続の必要もなく、非常にお手軽なのが特徴だ。
また、スマートフォンより大きな画面のタブレットPCで遊びたいという場合も基本的な接続方法はいっしょ。各OS用のアプリをDLして設定を行っていけばプレイできる。
スマホ用“PSリモートプレイ”アプリ
スマートフォンもPCと同様に、専用のアプリケーションをインストールすることでリモートプレイが行える。
まずは、PS Remote PlayのアプリケーションをApp StoreとGoogle Playからダウンロードしよう。
インストールが完了したら、PS Remote Playのアプリを起動。PC版と同様に、プレイステーション5で使用しているものと同じアカウントでログインすれば、リモートプレイが開始される。
PS5、PS4コントローラとスマホの接続方法
さらに快適にリモートプレイを楽しみたいなら、DUALSHOCK 4やDualSenseを接続するのもおすすめだ。
※Andloid 10以降を搭載したAndloid端末、およびiOS 13以降を搭載したApple機器は、DUALSHOCK 4が接続可能。
※Andloid 12以降を搭載したAndloid端末、およびiOS 14.5以降を搭載したApple機器は、DUALSHOCK 4とDualSenseが接続可能。
※機器のバージョンやプレイするゲームによってはコントローラの一部の機能が利用できないことがあります。
コントローラは、Bluetoothを利用してスマートフォンと接続が可能。どの機器とも接続していない状態で、DualSenseのクリエイトボタン(DUALSHOCK 4の場合はシェアボタン)とPSボタンを同時に長押しすると、接続先を探すペアレントモードになる。
ペアレントモードになったら、コントローラを接続したいスマートフォンのBluetooth接続画面を表示し、“DualSense Wireless Controller”(DUALSHOCK 4の場合は“DUALSHOCK4 Wireless Controller”)を探してタップすれば、接続完了だ。
PS4でのやりかた解説
プレイステーション4からプレイステーション5をリモートプレイすることも可能となっている。たとえば実家に帰省するときにプレイステーション4を持ち込み、実家から自宅のプレイステーション5を操作するといった利用のしかたも考えられる。
「プレイステーション5を持って帰りたいけど、重いからちょっとキツイ」と思うなら、比較的軽いプレイステーション4を持ち帰ったり宅配便で送ったりしてリモートプレイを行うという方法を検討するのもいいだろう。
プレイステーション4でリモートプレイを行う場合は、まずシステムソフトウェアアップデートを最新の状態に更新しよう。本体のバージョンが最新になっていれば、プレイステーション4のホームにPS5 Remote Playのアプリが表示されているはず。アプリを選択し、サインインIDとパスワードを求められたら、プレイステーション5と同じアカウントでサインインしよう。
ちなみに、プレイステーション4をDualSenseで操作することはできないので、DUALSHOCK 4を利用しよう。
※機器のバージョンやプレイするゲームによってはコントローラの一部の機能が利用できないことがあります。
PS4ではマルチプレイも可能
プレイステーション4でのリモートプレイを行う場合は、最大4人までのマルチプレイも楽しめる。コントローラを持ち寄ってプレイステーション4に接続すれば、対戦ゲームもプレイ可能なので覚えておこう。
プレイステーション4でプレイステーション5のリモートプレイを行っているときにホームボタンを押すと、プレイステーション4のホームを操作するか、プレイステーション5のホームを操作するかを選べるのが親切。
ただプレイステーション4では◯が決定ボタン、プレイステーション5では×が決定ボタンなので脳が混乱する。操作ミスに注意するべし。
終了時の注意点。電源をオフはだめ
PC、スマートフォン、プレイステーション4ともに、リモートプレイを終了する方法は共通。プレイステーション5のホームから[電源]を選択し、[レストモードにする]か[PS5の電源を切る]を選ぼう。
ただし、一度電源を切ってしまうと、自宅に戻ってふたたび電源を入れるまではリモートプレイが行えなくなる点には要注意。時間を置いてリモートプレイを再開したい場合は、レストモードにするのをお忘れなく。
また、Remote Playのアプリケーションを終了したりネットワークの接続が切れたりした場合は、自動的にリモートプレイが終了してしまうので注意しよう。
テレビなど大画面でプレイしたいときは
スマートフォンの画面が小さいという人は、スマートフォンの画面を外部出力するアダプターなどを使用し、テレビやPCモニターなどの大画面でプレイするという方法もある。
その際、無線で接続したコントローラを使用すれば、家でプレイステーション5を楽しむのと同じくらいリッチなゲーム体験が可能になる。自分のスマートフォンに合うアダプターを探してみては。
Apple Lightning - Digital AVアダプタの購入はこちら (Amazon.co.jp) Amazon.co.jpで“Andloid HDMI”で検索実際にリモートプレイは快適なのか?
場所を選ばずにプレイステーション5が操作できることが魅力のリモートプレイ。だが、遠隔操作を行うという性質上、気になるのが操作や画面表示の“ラグ”の存在だ。
性能のいい機器を使い、安定した通信が行えるWi-Fi回線を利用したとしても、対戦格闘ゲームやリズムアクションゲームなど、素早いコマンド入力が求められるゲームをプレイするのは正直に言ってやはりきびしい。だが、アドベンチャーゲームやコマンド入力タイプのRPG、シミュレーションなどのジャンルのゲームをプレイするなら、ストレスなくプレイできると筆者は感じた。
もちろん、ラグは使用する機器の性能や利用するインターネット回線の品質に大きく影響する。プレイステーション5はインターネットへの有線接続を推奨。PCやプレイステーション4も有線でインターネットに接続できれば、より快適にリモートプレイが可能になるだろう。
スマートフォンの場合、契約している通信キャリアやネットワーク環境によっては、モバイルデータ通信を使ってリモートプレイできない場合がある。だが、モバイルデータ通信だとゲームプレイが安定しないうえ、非常に大きな通信容量が必要になるので要注意。スマートフォンでリモートプレイを行うなら、Wi-Fiに接続した環境を利用することを強くおすすめする。
リモートプレイは機器の電源を切ったり、プレイしているゲームをリセットすることなくそのままプレイを再開できるのも利点のひとつ。自宅でゲームをプレイし、途中でレストモードでプレイを中断。外出先でその続きをプレイするといったことも可能だ。
自分のライフスタイルにあわせて、リモートプレイを活用してほしい。