タッチペンだけで動かす新しい『ゼルダ』
2007年(平成19年)6月23日は、ニンテンドーDS用『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』が発売された日。本日で発売から15周年を迎えた。
『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』は、任天堂から発売されたアクションアドベンチャーゲーム。ニンテンドーDS初の『ゼルダの伝説』シリーズ作品でもある。2002年12月13日発売のニンテンドーゲームキューブ用『ゼルダの伝説 風のタクト』の正統な続編となっているため、グラフィックはトゥーンレンダリングされた美しいアニメ調。主人公リンクのデザインはいわゆる“猫目リンク(ファンのあいだではおなじみの通称)”で、3頭身ほどのキュートな姿が印象的だ。
本作でもっとも思い出深いのは、ニンテンドーDS本体の機能を存分に活かした“ペンアクション”じゃないだろうか。剣を振る、走る、話しかけるといった基本操作はもちろん、本作のキモである謎解きに関してもタッチペンを使って行っていくのがユニークかつ、直感的でわかりやすかった。筆者もふだん十ボタンやコントローラーでの操作に慣れきっていただけに、タッチペンだけであらゆるアクションを行うのがとても新鮮に感じられた覚えがある。
シリーズでおなじみのブーメランは、投げたい軌道を画面に描くことでその通りに飛ばせてしまうのだからビックリ。誰しも蛇行した変な軌道を描いてブーメランを投げまくったに違いない。船での移動も航路を描けばよかったので楽ちんだった。タッチペンを使った謎解きではないのだが、とある場面ではニンテンドーDS本体を閉じたり、マイクに息を吹きかけてローソクの火を消したりするなど、ちょっとした閃きが必要な謎があったのもおもしろかった。
そう言えば、メモ機能があって重宝した記憶もある。確か地図や海図に自由にメモができるのだが、ちょっとした思いつきを書き込んだり、アイテムの在処を×印を付けてチェックしたりと人によって用途はいろいろ。仕掛けの謎を解く際にもバリバリに使っていたので、自分が冒険がしているという雰囲気を盛り上げるのにも役立ったのではないだろうか。
DSワイヤレス通信やニンテンドーWi-Fiコネクションを使って、日本中のプレイヤーと互いの動きを読み合う対戦ゲームができたのも『夢幻の砂時計』ならではの楽しみ。本編から独立したモードだったので、あるいは本編そっちのけでこちらを遊んでいたなんていう剛の者もいたかもしれない。
リンクを操り“フォース”を自陣に持ち帰る攻撃側と、3体のファントム操ってリンクの得点を阻止する守備側に分かれて攻守を交代しつつ戦うのだが、これがなかなかどうして熱くなる。お互い相手の位置をつねに把握できるわけではないため、どう動くか予想していくのが楽しいのだ。マップの形もいろいろあり、特徴がしっかりと出ていたので対戦がよりおもしろかったのだろう。タッチペンで操作するため、焦ると操作時にミスりやすいことろもよかったんじゃないかな。お宝や船のパーツをマジカルボックスで交換できるのもうれしいポイントだった。