MIXI(ミクシィ)がPC向けに開発中のリアルタイムストラテジー”と“協力型ステルスアクション”が融合した、クロスジャンルの非対称型対戦ゲーム『Asym Altered Axis』。
この度は、ゲーム体験の基礎となるアルファバージョンをいち早くプレイできる機会をいただいたため、どういったゲームシステムなのか、そしてプレイして感じた魅力を紹介していく。
『Asym Altered Axis』ってどんなゲーム?
本作のいちばんの特徴は、自ら作成したステージ(拠点)を防衛する“ストラテジー”と、拠点内に潜入しオタカラを盗み出す“アクション”という異なるジャンルを体験できるところ。
“ストラテジー”側はひとりプレイ、“アクション”側は最大5人プレイの非対称型対戦ゲームとなっている。
アクションは苦手だけど、ストラテジーは好きだというユーザーは“ストラテジー”ゲームとして、その逆も然りで、それぞれ得意なジャンルで遊び続けられるのが最大の魅力だ。また、1ゲームにかかる時間も約10分程度とゲームのテンポ感もよく、お手頃で遊びやすい。
ゲーム開始前には、ストラテジーとアクションプレイヤーは共にアイテムを計5つと、強力な特殊能力を持つULTスキルをひとつ持ち込め、この限られた手札をどの場面で使っていくのかといった駆け引きも発生する。
そんな本作は『モンスターストライク』やSNSサービスで有名なMIXIが手掛けており、企業型インディーゲームという中小規模で開発されるゲームタイトルとなる。日本に加えて北米をはじめとした世界各地域での展開を予定しており、メインテーマやキャラクターが海外のユーザーへ向けたオシャレなデザインなのもポイント。
シンプルなルールとふたつのフェーズでゲーム性がガラリと変化!
ルールは至って簡単で、ストラテジー側はアクションプレイヤー全員をせん滅できれば勝利。侵入者であるアクション側は、ステージに配置された通貨の役割を果たす“Cell(セル)”と、メインの宝石のようなオタカラである“Nexus(ネクサス)”を回収し、ポータルと呼ばれる装置から脱出できれば勝利となる。
こういったルールは、非対称型対戦ゲームを遊んだことのあるユーザーにとっては馴染みやすいだろう。
ちなみに、セルはストラテジー側であればトラップや建物といった建造物の購入、アクション側であれば武器やアイテムの購入などに使用可能だ。
そして、本作のゲーム進行は“静”と“動”と言い表せられるふたつのフェーズに分かれている。
1段階目の“静”のフェーズでは、ステージが暗くなっており全体的な見渡しが悪い。ストラテジー側は索敵を行い、アクション側は見つからずに潜入するという緊迫感のあるフェーズだ。
2段階目の“動”のフェーズでは、ステージが一気に明るくなり、ストラテジー側は敵の殲滅、アクション側は制限時間内に脱出するためのポータルへと駆け抜けることが目標となり、ゲーム性がガラリと変化する。
そのため、後半では索敵やステルスをする意味はなくなり、全力で脱出を図るアクション側と阻止するストラテジー側の激しい攻防がくり広げられることになる。
フェーズは、ストラテジープレイヤーがアクションプレイヤーにサーチライトを当て続けることで溜まる警戒レベルを最大にするか、設置されたネクサスと呼ばれるオタカラを奪われると強制的に切り替わる。
また、警戒レベルは5段階あり、レベルがひとつ上昇するごとに周りが少しずつ明るくなる。設置している罠も激しく発動しはじめ、侵入者たちの情報も開示されていく。
ここからは、それぞれの特徴をさらに掘り下げていく。
ステージを見下ろし敵をせん滅! リアルタイムストラテジー側の特徴
ストラテジープレイヤーは、上空から巨大なハンドとなって見下ろす1人称視点。トラップや周辺を自動警備するガード(NPC)が配置される建物などを自由に設置した自分オリジナルのステージにて、侵入してくるアクションプレイヤーたちを待ち構える。
序盤の動き方としては、アクションプレイヤーのアクション時に放つ光のトレイル(軌跡)が暗い中だと非常に目立つため、見つけたら手から照射されるライトを当て続け、警戒レベルを上げていくといった流れとなる。
持ち込めるアイテムは、プレイヤーを発見しだい攻撃してくれるNPCや直接攻撃可能なファイヤーボールなどさまざま。バトル中にも配置できるため、いちばん重要なネクサスの様子を見つつ、怪しい場所にNPCを追加で置いたりトラップを駆使したりして、じわじわと敵を追いつめていくことになる。
警戒レベルは1からスタート。トラップには警戒レベルに応じて自動で作動するものもあるため、レベルが上がるほどアクション側は不利になる。警戒レベルが4になるとミニマップ上に侵入者の位置がすべて表示されるため、さらに撃退しやすい状況に。
そして、最終の警戒レベル5になると侵入者たちが脱出するまでの制限時間が発生。アクション側はひたすら脱出口であるポータルまで逃げることになるため、固まったところにULTを使用して一気に攻撃を畳み掛け、アクション側の脱走を阻止していく。ネクサスが奪われていない状態でレベル5にできれば勝利目前と言っていいだろう。
これまで筆者がプレイしてきた非対称型対戦ゲームでは、頼りになる味方がいないために孤独感を感じたこともあったが、本作では自分の生み出したステージのいちばんの理解者であり、NPCもプレイヤーをちゃんと倒してくれるため非常に心強い。神視点ということもあり、敵を追い詰めるという優越感を味わえるのもプレイしていて気持ちがよかった。
また、ステージを緻密に作り込めば、敵に気づかれないように狙った行く先へと誘導して一網打尽にすることも可能で、アイデアしだいで独自の戦略を生み出すことができる。ステージ作りに興味がある人や得意な人、戦略を練るのが好きな人にオススメしたいポイントだ。
闇に紛れてオタカラを奪取! ステルスアクション側の特徴
3人称視点となるアクションプレイヤーは、上空から見渡しているストラテジープレイヤーに見つからないようにセルやネクサスを奪取し、ポータルから帰ることが目的となる。
巧妙に仕掛けられているトラップをかい潜り、プレイヤーと同じ目線であるNPCを避けたり、倒したりしながらどのように進んでいくのかがアクション側の醍醐味だ。ゲーム開始前にはステージの全景も映し出されるため、どういった雰囲気なのかも把握できる。
アクション側のプレイヤーはHPによる残機システムとなっており、HPを3回0まで削られると脱落、報酬がもらえなくなる。そのため、NPCによる攻撃やトラップによるダメージには気をつけていきたい。キルされた場合、所持数の半分のセルをその場に落とし、近くの場所からリスポーンする。
ちなみに、ストラテジー側にもHPがありダメージを与えることも可能。HPを0にすると一定時間行動不能にすることができる。ただし、撃つと方向がバレてしまうといったリスクがあり、HPもストラテジー側のほうが多いため、味方を助けるここぞの場面で攻撃するといった感じだ。
アクション側の重要な要素として歩きや走り、ジャンプなどを行うとキャラクターの各所がキーカラーで光るという特徴がある。そのため、ステルスする際には光の軌跡をできるだけ出さないよう、しゃがみ歩きや草むらを駆使しつつ、ストラテジープレイヤーがこちらを見ていない時ときに一気にネクサスまで距離を詰めていくことになる。
アクションプレイヤー最大の目標であるネクサスは、近づきインタラクトすることで奪える。一定時間かかるものの複数人で行うと回収スピードもその分上昇。ただ、同時に光を放ちバレて狙われる可能性も高いため、見つかったらすぐさま逃げるか持ち込みアイテムであるスモークグレネードを使うと、ピンポイントで狙われることを回避できる。
ふたつ目のネクサスも狙えるが、ステージは明るく居場所はつねにバレ、脱出までの制限時間の中と極限状態での入手となる。
時間経過で発動できるULTスキルは、特殊能力を持った動物に一定時間変身できるというもの。初期装備であるネコはジャンプ力が高く、仕掛けられたトラップを察知、アルマジロはスピードがトップクラスだがコーナリングは苦手、サイは前方へ攻撃して壁を壊したりNPCをふっ飛ばしたりして道を切り開くといったように特徴も異なる。
人型のときとまったく異なるアクションになっており、侵入時・脱出時・攻撃時など様子を見極めての使用となる。アルマジロとサイは、稼いだセルを使ってショップで購入可能で、自分のプレイスタイルにあわせて装備が可能だ。
なお、持ち込める武器の弾薬にも限りがあるため、攻撃能力を持つサイはかなり使い勝手がいいが、味方もふっ飛ばせるため注意したい。
最後の関門ともいえる脱出時のポータル。崖上に4つ、ステージ内に1つの計5つ用意されており、報酬を無事に受取るためにもここを必ず通らなければならない。起動に関しては、ネクサスと同じように一定時間インタラクトする必要がある。脱出口が5つもあるため、それぞれバラバラで逃げるのもよし、協力してひとつのポータルで逃げるのもよしと、状況に応じた手段が取れるだろう。
プレイしてみた感想としては、屋根のある建物の圧倒的安心感。大体、こういった周りにはNPCが多く配置されており気をつけなければいけないが、やはりストラテジープレイヤーの視線を気にしなくてもいいのは小休止的な意味でも非常にありがたい。
全員で慎重に進む完全ステルス、オタカラまで一気に目指すド派手なプレイなど好みのプレイスタイルで挑めるが、全員で生還するためには、囮役となってストラテジー側の注意を引き、味方が行動しやすい場面を作るといった連携は間違いなく必須となる。
また、アイレベルの異なるふたつの視点、残機システム、有限なアイテム、トラップと気をつけなければいけないことが多く没入感があるため、ステルス好きはもちろんのことスリルを感じたいアクション好きにもオススメだ。
多彩なトラップを配置して敵を翻弄! 個性あふれるステージエディット機能
ストラテジー側は、自身の拠点に建物やトラップを好きに設置できるため、自分のやりたい戦略にあわせて設計を進めていくこととなる。地形そのものは基本的にイジれないが、ちょっとした起伏や段差などは追加できる。
ただし、トラップや各建造物には設置上限数とコストが設定されており、1000~1500コスト間で作らなければいけないといった制限もあるため、少なすぎたり多すぎたりと極端な設計はNG。
建造物は、岩場、花壇、草むら、木といった細かいものから噴水や2階建ての家といった大型な建物までさまざま。ステージの見た目にこだわれるだけでなく、設置時にはセルのほか、NPCを配置してくれたりとうれしい効果を発揮する建物もある。
トラップも、侵入者を上空高く弾き飛ばすスプリングフロア、警戒レベルが上がることで動き出す巨大なハンマーなどアルファバージョンながらも多数用意されていた。ゲームプレイでセルを獲得して新たなトラップをアンロックし、ステージを発展させていくといった流れになっているので、1ゲームごとにステージはまったく違ったものとなる。まさに、アクション側が挑むステージ数は無限大といえるだろう。
エディット機能に触れてみた感想としては、慣れていない筆者でも直感的に動かせて配置できたため、誰でも簡単にオリジナルステージを作れる手触りのよさを感じた。さらには、トラップを配置する際にダメージや攻撃速度、ふっ飛ばす距離なども分かるため、トラップのコンボが決まりキルできたらさぞ爽快だろう。
今回の体験では、いちからステージを作る時間がなかったため、用意していただいたステージをもとにプレイしたり、配置を少しイジらせてもらったが、製品版では防御に特化したものや攻撃力マシマシなものなど、コンセプトを決めたステージを作り込んでみたい。
アルファテストが10月19日12時より開催!
リリースに先駆けて、北米地域を対象としたαテストが、2022年10月19日12時00分(日本時間)より開催中。簡単な英語表記かつ、日本からでも参加できるので、本作が気になる人やストラテジー・アクションが好きな人は、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。
今回以降も継続的なテストが計画されており、随時新しい機能や建造物、装備やULTスキルといったものが追加・調整されていく予定とのこと。今後の開発にも注目していきたい。
また、公式YouTubeチャンネルにて英語でのプレイ動画もあるため、この記事とあわせて見てみるのもオススメだ。
Asym Altered Axis - Beginner Guide (Alpha 1 ver.)
日時
2022年10月19日12時~10月24日15時59分(日本時間)
ゲームのダウンロード方法
- Asym Altered AxisのSteamページより“Playtest”にある“アクセスをリクエスト”をクリック。
- アクセスが即時開放されるので、Asym Altered AxisをSteamよりダウンロード。
注意事項
- 本テストは北米のサーバーで実施しているため、日本からのプレイにおいて、ゲームプレイに遅延などが発生してしまう場合があります。
- 時間帯やテストへの参加人数によってマッチングに時間を要する場合があります。
- Playtestの言語は英語のみとなります。