セガ×Colorful Paletteが贈るiOS、Android向けゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(以下、『プロセカ』)。本作は、ボーカロイドの楽曲やボカロP(※)による書き下ろし楽曲を演奏できるリズムゲームに加えて、初音ミクたち“バーチャル・シンガー”とオリジナルキャラクターが紡ぐストーリーやバーチャルライブも魅力の作品である。
※ボカロP:ボーカロイドなどの音声合成ソフトで楽曲を制作し、動画投稿サイトなどで活動する音楽家のこと。
ストーリー中に登場するバーチャル・シンガーは、少年少女たちの想いによって生まれた5つのセカイで、彼らが本当の想いに気づき、そして共に歌えるようサポートする存在。同じミクでもセカイごとに異なる格好や性格をしているのが特徴で、イベントストーリーで新たなバーチャル・シンガーが登場するたびに話題を集めた。
記事制作時点では計29人のバーチャル・シンガーが登場しているが、どのような姿のミクたちがいるのだろうか? また、どのような個性を持っているのか? 本稿では気になっているけど、プレイしたことがないボーカロイドのファンはもちろん、プレイヤーにも改めて、各セカイのバーチャル・シンガーたちを登場時のエピソードを交え紹介しよう。
“教室のセカイ”のバーチャル・シンガー(Leo/need)
初音ミク
「うん。きっと4人とも、向きあえてないだけだと思うから」(メインストーリー第10話“ジャングルジムと流星群”より)
夕暮れに彩られた学校で星乃一歌たち4人を待っていた“教室のセカイ”の初音ミク。セカイへと訪れた一歌や咲希と出会い、4人が本当の想いに気づけるよう音楽を通じてやさしく手助けしている。一歌たちにはカッコいい姿を見せたいようで、4人が来るのをワクワクしながら待っていたり、同じセカイのルカに楽器の演奏を教わったりと、時折かわいい一面も見せる。
鏡音リン
「あははっ。今のはただ、歌いたいな~って音に合わせて弾いてみただけだよ!」イベントストーリー“Unnamed Harmony” 第6話“きらきら光る道しるべ”より)
一歌たちの成長に合わせて4人の前に現れた“教室のセカイ”の鏡音リン。持ち前の明るい性格と人なつっこさで、咲希が曲作りで悩んでいたときは、いっしょにシンセサイザーでセッションをすることで曲作りのヒントを与えた。ミクのことを“ミクぴょん”と呼ぶなど、それぞれに変わったあだ名を付けている。
鏡音レン
「それに穂波達はプロを目指していくんだろ?これから一緒にやっていくなら、いいことも悪いこともぶつけあっていったほうがいいと思うけどな」(イベントストーリー“揺るがぬ想い、今言葉にして”第6話“必要なケンカ”より)
イベントストーリー“揺るがぬ想い、今言葉にして”で登場した“教室のセカイ”の鏡音レン。面倒見のいい性格でリンのことをよく気にかけているが、世話を焼き過ぎてケンカすることもある。ケンカをすることになっても自分の気持ちを伝えることが大切であると穂波へアドバイスを送った。
巡音ルカ
「"このセカイはあなた達の想いから生まれたセカイだから、あなた達の想いによって、姿かたちを変えるのよ"」(メインストーリー第10話“ジャングルジムと流星群”より)
バンドをやることになった一歌たちが再びセカイを訪れたときに出会う“教室のセカイ”の巡音ルカ。同じセカイのミクとはバンド仲間のような関係。メインのベースだけでなく、ギターやシンセサイザーが演奏できるなど楽器の知識が豊富で、ミクや一歌たちに演奏を教えつつ、ときには彼女たちの相談にのってサポートしている。
MEIKO
「でも、もっと優しくなるためには、勇気が必要な時も、きっとやってくる」(イベントストーリー“揺れるまま、でも君は前へ”第5話“見つけ出したハーモニー”より)
イベントストーリー“揺れるまま、でも君は前へ“で“教室のセカイ”に登場したMEIKO。セカイではドラムをメインに演奏しており、同じドラムを演奏する穂波は憧れを抱いている。また、“本当の優しさ”とはなにか悩んでいた穂波がそれを見つけるきっかけを与えた。
KAITO
「恥ずかしいとも、つまらないとも思う必要ない。……これは、大事な一歌の想いだ」(イベントストーリー“Knock the Future!!” 第6話“恥ずかしがらずに”より)
イベントストーリー“Knock the Future!!”で登場した“教室のセカイ”のKAITO。物静かで一歌たちとはじめて会う際は、教室に入るのをためらうほどシャイな性格。しかし、楽器の演奏はピカイチでほかのバーチャル・シンガーたちも認めている。初めての作詞に自信が持てなかった一歌を、まっすぐな優しい言葉で勇気づけた。
“ステージのセカイ”のバーチャル・シンガー(MORE MORE JUMP!)
初音ミク
「ねえ、この歌、みんなで歌おうよ!わたしも一緒に歌っていい?」(メインストーリー第19話“アイドル新鋭隊”より)
メインストーリーで初登場した“ステージのセカイ”の初音ミク。アイドルに憧れるみのりや、あることを境にアイドルを辞めてしまった遥たちが、もう一度ステージに上がれるようにリンとのライブで勇気づけつつ、彼女たちをサポートした。またセカイを通じてみのりたちと日々、ダンスや歌の特訓をしている。
鏡音リン
「あ、落ちこんじゃった時も来てね! 絶対にわたしが元気にするから♪」(メインストーリー第19話“アイドル新鋭隊”より)
ミクと同じくメインストーリーで初登場となった“ステージのセカイ”の鏡音リン。みのりたち4人を励ましながらアイドル活動ができるよう、ミクとともに元気いっぱいのライブで彼女たちに元気を与え、イベント“ここからRE:START!”では愛莉を元気づけた。バーチャル・シンガーたちやMORE MORE JUMP!のメンバーにアドバイスをもらいながらアイドルのレッスンに熱を入れている。
鏡音レン
「きっとどんな形でも、「ファンのために頑張りたい」っていう愛莉ちゃんの気持ちを感じ取ってくれてた人は、絶対にいたと思うんだ」(イベントストーリー“ハッピーラブリーエブリデイ!”第6話“アイドルとして”より)
イベントストーリー“ハッピーラブリーエブリデイ!”で“ステージのセカイ”に登場した鏡音レン。ステージでは王子様のようなオーラを放っている。MORE MORE JUMP!の初ライブが決定するも、自分自身のアイドル像とファンから求められるアイドル像の違いに悩む愛莉の相談に乗り励ました。
巡音ルカ
「やっぱり笑っている雫ちゃんのほうが、素敵だわ」(イベントストーリー“Color of Myself!”第5話“望まれない私”より)
イベントストーリー“Color of Myself!”でミクやリンといっしょにステージを作っていくことになった“ステージのセカイ”の巡音ルカ。みのりが驚くほどのアイドルオーラを輝かせているが、じつはお茶目な一面も。ありのままの自分をファンに見せられず悩んでいる雫が、本当の自分をファンの前でさらけ出すきっかけを作った。
MEIKO
「アイドルとして頑張るだけじゃなくて、自分自身がゆっくりできる時間も作ってあげてね」(イベントストーリー“頑張るあなたにBreak Time!”第7話“やりたいこと、ひとつ”より)
イベントストーリー“頑張るあなたにBreak Time!”でみのりたちと初めて会うことになった“ステージのセカイ”のMEIKO。ミクたちからは“めーちゃん”の愛称で呼ばれており、親しみやすい性格をしている。アイドル活動を詰め込み過ぎている遥にゆっくりできる時間を作ることの大切さを教えた。
KAITO
「ふふ、僕はマネージャーでもあるからね。アイドルの気持ちがわかっちゃうんだよ!……ほんのちょっとだけどね?」(イベントストーリー“MOREMOREMakingXmas”第4話“アイドルでマネージャー?”より)
イベントストーリー“MOREMOREMakingXmas”で初登場した“ステージのセカイ”のKAITO。セカイではアイドルやマネージャー、演出のサポートなどの裏方の仕事もこなしている。ファンに楽しんでもらえるイベントを作るにはどうすればいいのかと悩む遥へと、なんでもこなすKAITO自身の立場からアドバイスを与えた。
“ストリートのセカイ”のバーチャル・シンガー(Vivid BAD SQUAD)
初音ミク
「それはこはねの、こはねだけの、大切な想いだから。きっと、大事にしていいと思うよ」(メインストーリー第11話“扉を開く勇気を”より)
グラフィティアートやライブイベントのポスターなどで埋め尽くされた“ストリートのセカイ”の初音ミク。伝説の音楽イベント“RAD WEEKEND”を超えるイベントを開くことを目標に掲げる小豆沢こはね、白石 杏、東雲彰人、青柳冬弥の4人が、“Vivid BAD SQUAD”を結成するきっかけを与えた。MEIKOがマスターをやっているカフェのお手伝いをしているが、料理は苦手のよう……。
鏡音リン
「このままレンと話せないのはイヤだから、謝りたいって思ってるんだけど、でも勇気が出なくて……」(メインストーリー(ストリートのセカイ編)第3話“仲直りの一歩”より)
ラッパー風のカジュアルな衣装に身を包んだ“ストリートのセカイ”の鏡音リン。相棒のレンはよきライバルでもあり、ケンカをすることもあるが、そのあとにカフェを訪れてMEIKOに仲直りのしかたを相談するといったかわいい一面も。ふたりの元気いっぱいの姿には笑みがこぼれ、その場を明るい雰囲気にする。
鏡音レン
「オレにも大事な相棒がいるけどさ。いつも一緒で、ふたりで歌ってると楽しくて、それで……たまにケンカもする。だから、ちょっとはわかるよ」(メインストーリー第17話“レンとMEIKOととっておき”より)
“ストリートのセカイ”でMEIKOのカフェのお手伝いとDJをやっている鏡音レン。彰人と冬弥にダンスの練習をしたり、KAITOからDJを教わったりと好奇心旺盛な性格。メインストーリーでは、感情のもつれから冬弥と仲違いしてしまった彰人をMEIKOと励まし、仲直りのきっかけを作った。
巡音ルカ
「どんな人にも、“その人だからできること”があるものだからね」(イベントストーリー“Same Dreams,Same Colors”第6話“それぞれのできること”より)
自由気ままで明るい性格をしている“ストリートのセカイ”の巡音ルカ。“ストリートのセカイ”をフラフラと見て回ったあと杏たちと再開。静かな森の雰囲気という新曲のイメージが掴めなかった冬弥に、キャンプに行って実際に体験することで楽曲のイメージが掴めるのではと、すぐに行動に移すルカらしいアドバイスを送った。
MEIKO
「不思議よね。自分の目の前にあるものだっていつも見たままが本当ってわけじゃないなんて」(メインストーリー第17話“レンとMEIKOととっておき”より)
“ストリートのセカイ”でバーチャル・シンガーやこはねたちの憩いの場所となっているカフェ“crase cafe”のマスターをしているMEIKO。面倒見のいい性格で、店を訪れる人たちの相談相手になっている。イベント“Awakening Beat”では、自分のいいところにもっと目を向けたほうがいいとこはねにアドバイスを送り、自信を持つためのヒントを与えた。
KAITO
「つらい時は励ましあって、調子のいい時はお互いに引き上げて……そうやって頼ったり頼られたりしながら、少しずつ前に進んでいくんだ」(イベントストーリー“STRAY BAD DOG”第6話“相棒としてできること”より)
イベントストーリー“STRAY BAD DOG”で“ストリートのセカイ”に登場したKAITO。DJをやっており、レンにとっては師匠のような憧れの存在。ひとりがむしゃらに頑張る彰人に頼られたいと思う冬弥へ優しい言葉をかけてサポートした。
“ワンダーランドのセカイ”のバーチャル・シンガー(ワンダーランズ×ショウタイム)
初音ミク
「まだ歌がないから歌えないんだよー。司くん、本当の想いを忘れちゃってるから〜」(メインストーリー第3話“ワンダーランドのセカイ”より)
メインストーリーから登場した“ワンダーランドのセカイ”の初音ミク。鳳えむと同じくらい元気いっぱいの明るい性格をしている。ぬいぐるみたちとときおりハチャメチャなことをしており、同じセカイのKAITOを驚かせることも。KAITOたちとショーを行い、司の本当の想いを思い出させた。
鏡音リン
「はーい♪リンと一緒に、にこにこハッピーになっちゃお~」(イベントストーリー“響くトワイライトパレード”第2話“交差する出会い”より)
イベントストーリー“響くトワイライトパレード”で初登場した“ワンダーランドのセカイ”の鏡音リン。かなり前からセカイにいたが、セカイのいろんな場所でショーをし、笑顔を届けていたという。初登場のストーリーでは、内気な寧々を影ながらサポートし、一歌とのつながりを作るきっかけにもなった。
鏡音レン
「もし、えむちゃんが笑顔じゃなくなっちゃう時は、ボク達みんながえむちゃんを助けるよ!」(イベントストーリー“スマイル オブ ドリーマー”第6話“涙のような笑顔より”より)
イベントストーリー“全力!ワンダーハロウィン!”で初めて司たちと会うことになった“ワンダーランドのセカイ”の鏡音レン。KAITOが座長を務める劇団のメンバーのひとり。悩みを抱え込んでいたえむに対して、リンといっしょに「悲しいときは、笑顔でなくたっていいんだよ」とやさしい言葉を投げかけ、みんなが力になりたいと心配していることに気づかせてあげた。
巡音ルカ
「素敵なパーティーに大切な人がいないと、とっても悲しいって、わたしは思うわ」(イベントストーリー“天馬さんちのひな祭り”第6話“行くべき場所”より)
イベントストーリー“天馬さんちのひな祭り”で登場した“ワンダーランドのセカイ”の巡音ルカ。おっとりとしたマイペースな性格で、気付いたら寝ていることが多く、寝ながら会話することも。人を観察するのが好きで、ケンカをしてしまった司と咲希を仲直りさせるきっかけとなった。
MEIKO
「ええ。でも、私のことは気にしないで大丈夫よ。今はあなた――寧々ちゃんが元気になったことが一番大事なことなんだから!」(イベントストーリー“聖なる夜に、この歌声を”第7話“セカイの新団員!?”より)
イベントストーリー“聖なる夜に、この歌声を”で登場した“ワンダーランドのセカイ”のMEIKO。ミクと同じく元気いっぱいな性格で、思い立ったらすぐ行動してはまわりを振り回すことも。歌うことに自信が持てなかった寧々をいっしょにショーをすることで勇気づけた。
KAITO
「きっとできるよ。だって君は、"みんなに笑顔をあげる"未来のスターなんだろう?」(メインストーリー第14話“あの日の想い”より)
“ワンダーランドのセカイ”の劇団で座長を務めるKAITO。かなり面倒見のいい性格で、ミクたちバーチャル・シンガーやぬいぐるみの劇団員たちをまとめているだけでなく、ショーの演出なども行っている。あることを理由に心が離れてしまった司たち4人の関係を取り戻すためミクとサポートした。
“誰もいないセカイ”のバーチャル・シンガー(25時、ナイトコードで。)
初音ミク
「この何もないセカイに奏の曲があるのは、あの子と同じ気持ちがあるからなのかもしれない」(メインストーリー第12話“ただひとつの歌”より)
メインストーリーに登場した“誰もいないセカイ”の初音ミク。表情はつねに変わらず無機質なようにも見えるが、奏やまふゆたちが来るのを楽しみにしているなど感情は持っているよう。奏たちなら、いつかまふゆの本当の想いを見つけられると信じている。
鏡音リン
「誰かに認めてもらえないと、キミの絵は存在しないの?」(イベントストーリー“満たされないペイルカラー”第6話“一番大切なことは”より)
イベントストーリー“満たされないペイルカラー”で初登場した“誰もいないセカイ”の鏡音リン。“25時、ナイトコードで。”のメンバーを何かと気にかけているが感情には出さない。自分の描いた絵が評価されず、諦めようとする絵名に歌を贈り本当に大切なことに気づかせた。
鏡音レン
「まふゆちゃんがそう感じるなら、ぼくも嬉しいな。きっとみんなといっしょにいるからだね」イベントストーリー“迷い子の手を引く、その先は”第8話“私にとって、この場所は”より)
イベントストーリー“迷い子の手を引く、その先は”で奏たちが出会った“誰もいないセカイ”の鏡音レン。人見知りで恥ずかしがりやな性格だが、ミクだけには心を開いている様子。レンの優しい言葉は、母親の期待に応えたと思いつつも、どこか胸の引っかかりがあるまふゆの心を揺れ動かした。
巡音ルカ
「終着点がどこなのか、あなた自身が理解しなければ、この曲を聴いたとしてもどこにも辿り着けない」(イベントストーリー“カーネーション・リコレクション”第2話“ルカの言葉”より)
イベントストーリー“カーネーション・リコレクション”で登場した“誰もいないセカイ”の巡音ルカ。気さくな性格で、まふゆのためにどんな楽曲を作ればいいのか悩む奏に、ルカならではの心に訴えかける言葉でアドバイスした。
MEIKO
「あの3人も何か抱え込んでいる気がするの。私は、その正体を知りたい」(イベントストーリー“シークレット・ディスタンス”第5話“最後の心霊スポット”より)
イベントストーリー“シークレット・ディスタンス”で登場した“誰もいないセカイ”のMEIKO。“近くなりすぎて見えなくなることもある”と考えており、ミクたちとは少し距離をおいて4人のことを見守っている。“25時、ナイトコードで。”の中で、強い想いを隠している瑞希をとくに気にかけているようだ。