ここでシリーズが途絶えたのが本当にもったいない!
2008年(平成20年)10月23日は、プレイステーション2用ソフト『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』がアトラスから発売された日。本日で発売15周年を迎えました。
『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』は『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』の続編で、『デビルサマナー』シリーズとしては4作目になります。
本作の舞台は、架空の時代である大正20年。表向きは探偵見習いの学生として暮らしつつ、裏ではデビルサマナーとして悪魔が関わる事件を解決していく悪魔召喚師・十四代目“葛葉ライドウ”を襲名した主人公が、「私を殺して下さい」と告げる妙齢の女性が持ち込んだ事件を追う物語が展開されます。依頼を進めていくうちに辿り着くのは、時代遅れの因習に縛られた人々が住む村。漂う雰囲気はギャグが多かった前作よりもかなりシリアスになっています。
『真・女神転生』シリーズでおなじみの主人公の属性が追加され、これによってエンディングも変化するようになりました。ストーリーはハッピーエンドではないものの、正解がないからこそ人はその正解を追い求めて奮闘することが描かれており、筆者はそこに『女神転生』シリーズらしさを感じました。
キャラクターは前作でおなじみだった人物が総登場。鳴海やタヱ、ヴィクトルといった仲間たちの魅力が掘り下げられているのはうれしいポイントでした。とくに前作では鳴海探偵社の所長である鳴海が全然役に立たなかったので、じつは切れ者であることが描かれた本作で評価が変わったという人も多いのでは?
前作と同じく、バトルでは刀と拳銃で戦うほか、仲魔を召喚することも可能。回避などのアクションが追加されたことによって爽快感がアップし、仲魔を同時に2体召喚できるようになって戦略性もアップしました。
悪魔が仲魔になるように会話をする『真・女神転生』シリーズの醍醐味“悪魔会話”も本作で復活。しかも、主人公のライドウだけでなく、仲魔も会話に参加するため、これまでのシリーズとは異なる新鮮さがありましたね。
アクション面を中心に大幅に改善されておもしろくなったので、ここでシリーズが途絶えてしまったのはとても残念。シリーズが復活してくれることをひとりのファンとして望みます。
なお、初回版として『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス』のダンテが登場するパートをライドウに差し替えた『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス クロニクルエディション』が付属した『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王 Plus』も同時発売されています。
ちなみに、『デビルサマナー』シリーズとしては『真・女神転生デビルサマナー』と『デビルサマナー ソウルハッカーズ』の流れを汲む『ソウルハッカーズ2』が2022年8月に発売されました。シリーズをプレイしていなくても問題なく遊べる内容になっているので、ぜひチェックしてみてくださいね!