2023年11月15日(水)、エヌシージャパンが提供するPC用MMORPG『リネージュ2』で大型アップデートが実施される。
『リネージュ2』は最新の形態がプレイできる“ライブサービス”、昔ながらの『リネージュ2』が楽しめる“クラシックサービス”、ひとりでも遊びやすい“アデンサービス”という、3つのサービスを同時に展開。今回のアップデートは、この3サービスすべてに適用されるものだ。
『リネージュ2』関連商品の購入はこちら (Amazon.co.jp)今回はそんなアップデート内容を実機で先行体験させていただいた。目玉は新クラスだという。キャラクターの頭身も高めで硬派なイメージがある『リネージュ2』に、どのような新クラスが実装されるのだろうか。
急に魔法少女が登場したことから、ひと筋縄ではいかないアップデートらしいと読み取れる。以下、実機プレイでのフィーリングも交えてリポートしていく。
ライブサービスにドワっ娘魔法少女降臨
ライブサービスには新クラス“シャインメーカー”が登場。さきほど紹介したとおり、完全に魔法少女である。
『リネージュ』シリーズの世界では、ドワーフ族の女性は成人しても少女のような外見をしている。“ドワっ娘”の愛称で親しまれており、その登場は“ドワーフ=ごつい”というイメージをぶっ壊す革命だった。それがいまから20年以上も前というから驚きである。
シャインメーカーはその衝撃的な愛らしさを最大限に発揮したクラスと言えるだろう。
衣装には開発陣の魔法少女へのこだわりが細部まで感じられる。今回は3種の衣装を試着できたが、どれも魔法少女らしくて着せ替えに悩むところだ。
シャインメーカーはメイジ系クラスではあるが、使用する武器は両手剣と弓だ。そう聞くとSTR(筋力)やDEX(器用さ)がダメージに直結しそうだが、どちらもダメージはINT(知力)依存の魔法攻撃扱いとなる。
なんでだよ、と突っ込む前に、よくご覧いただきたい。
そう、魔法少女シャインメーカーは剣も弓も魔力で操っているのだ。武器を浮遊させるような攻撃アクションも多い。MMORPGにありがちな“納刀した武器が浮いて見える”問題などでは、決してない。
ふたつの武器種それぞれで戦いかたが大きく異なるのが、シャインメーカーの性能面での特徴だ。遠近という違いだけでは終わらず、装備した武器種によってスキルがまったく異なる効果になる。
たとえば、基本的な攻撃スキルとなる“シャイニングタッチ”。こちらは両手剣だと前方範囲攻撃だが、弓だと単体への遠距離射撃攻撃になる。
敵へのデバフ(弱体化)スキルを重ねて使用することで、独自のシナジーを生み出せる点にも注目だ。
両手剣を使用しているときにスキル“ファンタジア サークル”と“ファンキン スター”の両方のデバフをかけた敵に“シャイニング サプライズ”を当てると、追加ダメージが発生する。
ちなみに、両手剣の攻撃スキルはすべて範囲攻撃。攻撃性能も高く、スキル“スウィーティー シグナル”で範囲内の敵が多いほど威力が上がる攻撃をくり出しつつ、上記の“シャイニング サプライズ”のクールタイムを初期化したりと、かなりのラッシュ力を誇っている。
さらに、スキル威力やクリティカル関連の自己バフ(強化)スキルや、敵を拘束したり自分の周囲に集めたりといった便利なスキルも持っており、前衛クラスとしてはデバフでの貢献も含め、パーティプレイでも活躍できそうだ。
なお、防具はメイジ系クラスということで布製のローブ装備となるが、“トゥインクル マナ”でMPを消費しつつダメージを軽減できるため、防御面においても不安はない。『リネージュ2』のメイジ系クラスは下手な前衛より硬いのだ。
そんな特性がさらに光るのが、弓を装備した場合。スキルの攻撃範囲はかなり狭まるものの、対人戦で有効なデバフがさらに追加される。デバフをばらまいてくる遠距離職がやたら硬いという、相手からしたらかなり厄介な存在になる。
対人戦でどれくらい有効かというと、主要なスキルだけでも下記のデバフを相手に与えられるくらいだ。
- 攻撃速度、魔法詠唱速度の低下
- 射程低下
- 防御力、魔法抵抗力低下
- クリティカル確率低下、クリティカルダメージ低下
- スタン状態付与
- 封鎖状態付与
- 無敵効果を受けられなくなる
対人戦でのいやらしさは、この効果一覧からわかってもらえるかと思う。これだけのデバフを遠距離からある程度の範囲攻撃でバラまいてくるわけだ。見た目がより魔法少女っぽくなるのも、対人戦では独特なプレッシャーを与えられる要素かもしれない。
このように、ふたつの武器種を切り替えることで、狩りと対人の両方で活躍できるシャインメーカー。いままでメイジ系クラスで遊んできた人が、そのままINT装備を流用して前衛クラスの新キャラとして遊べる点もおもしろそうだ。
と、ここまでは性能面の話。筆者的にはやはり見た目のすてきさも推したい。実際に動かしてみると、ドワっ娘の魅力を最大限に発揮する魔法少女らしいエフェクトが満載。それでいて両手剣を使えば攻撃範囲が広く使い勝手も良好だ。
ドワーフらしい豪快さも兼ね揃えた、多方面のニーズに応えたクラスに仕上がっている。
クラシックサービスに待望のクラスチェンジが登場
クラシックサービスでは以下のようなアップデートが実施される。
新狩り場&新特殊狩り場“ケルビムの城砦”追加
新狩り場として“ケルビムの城砦”が登場し、毎週木曜日の22時にレイドボス“ケルビム”が出現。特殊狩り場はいわゆるインスタントダンジョンで、Lv85以上のふたり以上のパーティで挑戦可能だ。デイリーミッションを進行することで、装備作成用の素材が手に入る。
新レイドボス“ベヒモス”、“真ベヒモス”登場
狩り場“ドラゴンバレーのダンジョン”に、毎週水、土曜日の21時に“ベヒモス”が出現するようになる。レイド報酬として“発動型防具類”や“プロテクション防具類”、新アイテム“ベヒモス人形:Lv2”を一定確率で入手できる。
なお、新たなアイテムはほかの狩り場やミッション、レイドボス報酬などでもいくつか追加されるので、キャラクターのさらなる強化を目指してほしい。
新特殊狩り場“神殿の地下洞窟”追加
Lv85以上のキャラクターがソロで1日1回挑戦できる特殊狩り場が新登場。30分の制限時間のあいだに、3つの出口へと殺到してくる敵をいかに撃退するかという、タワーディフェンスのようなコンテンツになっている。
出口に一定数の敵が入ると制限時間が1分減ってしまうが、デイリーミッションの目標数である300体の敵を倒せさえすればある程度は見逃しても大丈夫。集中して守るか出口をあらかじめ決めておくなど、自分なりの戦略を立てられそうだ。
新サービス“クラス変更”実装
“L2コインショップ”で“クラス変更券”を購入することで、キャラクターのクラスを変更できるようになる。月ごとに1枚のみ購入可能だ。
種族や性別も変えられるが、実装時の段階ではキャラクターメイキングをし直すことはできない点に注意。キャラクターの顔タイプ、髪型タイプ、髪色タイプは、キャラクターメイキング画面の各項目のいちばん左にあるものが選択される。
アデンサービスではアーチャーが大幅リブート
続いてアデンサービスのアップデート情報も紹介。新ボスの追加はないが、今後の強敵登場に備えるための内容になっていると言える。
“セブンサイン”関連ダンジョンの追加
ストーリーライン上でも重要な“セブンサイン”の一環として、新ダンジョン“密界のカタコム”(Lv86)、“魔導のカタコム”(Lv88)、“烈士のネクロポリス”(Lv85)が追加される。各ダンジョンは毎日午後21時から21時30分まで、入場券などは必要なく無制限で利用できる。
クラス調整とアーチャーリブート
クラス“アーチャー”のリブートが実施。攻撃面が強化される。各場面でやや前衛クラスの一部が台頭している現状に一石を投じることになりそうだ。
リブート後のアーチャーの大きな特徴としては、ふたつのスキルが挙げられる。まず☆3スキル“ロックオン”は、下記のとおりクラスによって少し異なる。
- 基本効果:使用すると単一集中攻撃状態になる。
- 弓の攻撃力+10%
- 受けるダメージ+30%
- 攻撃射程距離+300
- スキル射程距離+300
- 移動速度+20
- サジタリウス:移動速度+30(+10)
- ムーンライト センティネル:共通スキルのとおり
- ゴースト センティネル:攻撃射程距離+500(+200)、スキル射程距離+500(+200)
☆3の新スキル“スパイラル ショット”は、フレイム(炎)、アクア(水)、ウィンド(風)のいずれかの属性の“アローレイン”と連続使用することで、各属性の持続ダメージを発生させる連携スキルだ。単体でも、命中した敵を中心に周囲の敵を集める効果を持つ。
なお、今回のアップデートではアーチャー以外のクラスも強化。タイタン既存スキル“ギガンティッククラッシュ”、“フォーミュラ オブ デモリッション”、“ギガンテス リング”の強化が実施される。
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