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『カルドセプト セカンド エキスパンション』全国大会への道 |
text by あらじ谷塚(週刊ファミ通 編集者) |
第2回 リンカネとミルメコ
今回は、弱体化が目立つリンカネーション(以下、リンカネ)と、使用者が一気に増えそうなミルメコレオ(以下、ミルメコ)について。
ドリームキャスト版『セカンド』までのリンカネの能力は、“現在の手札をすべて捨てて、ブックから6枚カードを引く”であった。ブックに4枚投入するのが当たり前といわれ、メズマライズ(相手のスペルカードを奪って使用する)の価値の大部分もリンカネを奪えることにあった。極端にいうなら、1試合に何度でも使いたいくらいのスペルだった。
リンカネの利点はさまざまで、じつをいうと、いまだ正しくは理解できてなかったりする。ただ、対戦を重ねるうちに実感としてあったのが、リンカネがあると、スペル使用回数と安定感が増すということ。リンカネを使用するということは数多くのカードを引くことであり、結果として使用できるカードの選択肢が増え、毎ラウンドなにかしらのアクションが起こせる。これがスペル使用回数の増加と安定感につながっている……のだと思う。
そのリンカネが『エキスパンション』では“現在の手札をすべて捨て、捨てた枚数だけブックからカードを引く”という能力になった。具体的に例を挙げると、“手札が3枚のときにリンカネ使用→2枚の手札を捨てる→新たにカードを2枚引く”である。これはまいった。ガリレオが地動説を支持したとき以来の衝撃である。「それでも地球は回っている」という言葉は正しかったが、「それでもブックは回っている」とはいえない弱体化である。
ここで俄然クローズアップされてくるのが、リンカネ以外のカードの引きを補助するカード。具体的にはホープ、ファインド、プロフェシー、ブラスアイドル、フェイト、フォーサイトなどが挙げられるが、どれも単体で頼りになるかというと、そうでもない。やはりリンカネにプラスして数枚入れるという選択がベストではなかろうか。個人的には、やっぱホープかなあ、といった感じ。プロフェシーも捨て難い。思いきってリンカネを削り、ホープとプロフェシーとフォーサイトあたりで固めてもおもしろい……とも思ったが、ホープでプロフェシーを引く→プロフェシーでフォーサイトを引く、といったスーパーコンボが発生しかねないので却下します。
ミルメコは、逆に『エキスパンション』で強化されたカードである。『セカンド』では、配置するのに領地が必要だったため使い勝手が悪く、ネット対戦や全国大会などでもほぼ見られることはなかった。しかし、その領地コストがなくなったため、一気に頭角を表してくることが予想される。
ミルメコの利点は“死者復活”の一点に尽きる。森土地に置けないデメリットなど知ったこっちゃないくらい優秀な、土地確保に最適のクリーチャーだ。同様の用途に使われることの多かったデコイの生け贄追加により、その存在価値はますます上昇。HPが30ということで、天敵となるカードも存在するが、その天敵が相手のブックにないことがわかれば、とてつもなく強固な拠点にもなりえる。
ただ、強力なクリーチャーということは、相手が使ってくる可能性も高いということ。自分がミルメコを置けず相手に置きまくられた場合と、ミルメコを使わないという選択肢を考慮する必要も、もちろんある。
ちなみに、オレがファミ通カップに出るとしたらミルメコは使わない。だってキライなんだもん。 |
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