クロスレビュー
3Dだけど線画のように描画されるグラフィックが、オシャレな感じとすっきりした印象を与えてくれる。影を飛び移って目的の場所を目指すシンプルなルールだけど、影ができている部分を探してルートを見つけるのは、子どものころの遊びを思い出させてくれるような体験。基本は穏やかなプレイ感ではあるものの、ステージが進むとパズルやアクション要素強めのシーンもあり、変化があっていい。
週刊ファミ通1857号より
輪郭と影で描かれた物語世界のインパクトは十分。それでいて、どの場面でも視点を変更できる、3Dグラフィックの利点も活かされています。移動物を利用し、ギミックを作動させての影渡りアクションは、部分部分で閃きを感じるものの、主人公キャラの宿主(?)である人間の人生ドラマとの連動性は感じられず。進行方向が直感的に把握できないマップ構成もあり、全体としては散文的な印象にとどまります。
週刊ファミ通1857号より
シンプルな線で、季節や時間、人生の移ろいまで見事に表現されるビジュアルは10点です。その映像から感じ取れるストーリーのようなものも、なんとも情緒的。パズル色の強いアクション自体は、場面を進めるための手続きといった感触ですが、パシャパシャ音を立てて動き回る精霊は愛嬌があります。ネットで答えを探せる時代ではあるけれど、つまずいたときに何らかの救済策があれば、とも思いました。
週刊ファミ通1857号より
子どものころ、建物の影や横断歩道の白い部分だけを踏みながら街を移動した、ちょっとした冒険のワクワクをゲームで味わえるとは! さらに、本作は影側から、ヒトの人生を覗き見ながら想像するのも魅力に。シンプルだからこその色遣いが、その想像を後押し。また、街に隠されたアイテムを探すのも楽しい。一方、ステージが広くなると、楽しさを生み出した移動システムが逆に手間と感じる部分も。
週刊ファミ通1857号より
クロスレビュー