『ドラゴンズドグマ 2』3周目に突入した覚者による回顧レビュー。メインストーリーそっちのけでの探索が楽しすぎた。クセがあり過ぎな“奔放”ポーンもウザおもろしろい

byゴジラ太田

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『ドラゴンズドグマ 2』3周目に突入した覚者による回顧レビュー。メインストーリーそっちのけでの探索が楽しすぎた。クセがあり過ぎな“奔放”ポーンもウザおもろしろい
 皆さんこんにちは、ライターのゴジラ太田です! ゴールデンウィークもうすぐ終わっちゃいますが、この先は梅雨が待ち受けています。家を出たくない日は、じっくり腰を据えて楽しめるゲームがピッタリですよね。そこで、皆さんがやり残しているかもしれないおすすめタイトルのレビューをお届けしようと思います。

 そのタイトルは、カプコンから2024年3月22日に発売されたオープンワールドアクションRPG『ドラゴンズドグマ 2』。筆者は第1作で初めてオープンワールドというジャンルに触れ、ガッツリハマりプレイしまくっていました。それから約12年、ついに正式な続編である本作が発売されたわけです。
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とにかく世界のすべてを知りたくて寝食を忘れてプレイしていました(やや誇張)

 結論から言うと、いまもなおドハマり中なほど楽しいゲームです。現在は3周目に突入しレベルは100を超えたところ。必死に戦って倒したり歯が立たず逃げまくったりしていた魔物たちも、いまでは一瞬で屠れるほどの圧倒的な強さを手に入れてしまいました。たとえるなら『バイオハザード』で無限ロケットランチャーを手に入れた感覚ですかね。もちろん、いままで苦労したぶん、この圧倒的な爽快感も楽しくて目に入る魔物すべてを塵と化しながら新たな発見を求めて冒険を続けています。

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3周目だけど、まだまだおもしろい!

 するとファミ通ドットコム編集者のででおから「そんなにハマってるなら記事を書いてよ!」という連絡が。すでに神のごとき力を手に入れてしまった覚者の無双っぷりを書いても未プレイの方には「なんのこっちゃ」となりそうなので、筆者がこの域へ達するまでに辿ってきた冒険の軌跡を語っていこうと思います。

 オープンワールドをよく知らない人のために簡単に説明すると、軸となるメインストーリーはありますが進めかたはプレイヤーの自由。メインストーリーに沿って進めるもよし、メインストーリーそっちのけでやりたいことをひたすら求めるのもよし。つまりプレイヤーによって冒険の進めかたは大きく変わってくるんです。なので、筆者の冒険の軌跡も数あるプレイスタイルの中のひとつ、という感じで読んでいただければ幸いです。

メインストーリーそっちのけで世界を巡る

 冒険序盤での拠点になるヴェルンワース。ここでベルントという人物の依頼をこなすことでメインストーリーが進みます。物語の行く末も見どころだとは思いますが、筆者がこのあたりで思ったのは「それよりこの世界そのものが気になる!」ということ。「あの方角にはなにがあるんだろう?」、「こんな奥地まできたらヤバい魔物に出くわしそう」、「どこかに強い装備が落ちてないかな?」といった具合で、マップを埋めつつひたすら探索に時間を費やしました。ちなみに本作はオートマッピング形式となっていて、プレイヤーが訪れた付近が徐々にマップに表示されていく仕組みです。

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ベルントのクエストをすべて達成しなければ、メインストーリーが進むことはない。

 メインストーリーを進めないまま、探索だけで20時間ほどはプレイしたと思います。関所宿場町に着いたときにバタル地方へ向かう関所が通れなかったので「この先はメインストーリーを進めないと行けないのかなぁ」と思っていましたが、別ルートを探索中、植物が生い茂る奥地で発見した洞くつをひたすら進んでいったら、なんとバタル地方に入れてしまいました!

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おおお、なんかバタル地方に入れたぞ!?

 この密入国感が、興奮と喜びをより一層高めてくれたのを覚えています。そしてついに、バクバタルという街に到達。メインストーリーを進めていないからかメインストーリーに関わるイベントが起こることはありませんでしたが、ウロウロしているだけで楽しい。サブクエストはしっかり発生しますしね。

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おもに獣人たちが暮らすバクバタル。ヴェルンワースとは雰囲気がガラリと変わったのもよかった。

 メインストーリーを進めなくても探索はできる。バクバタルを出て再び探索の旅へ向かいましたが、ヴェルムント地方に比べてバタル地方の魔物は強い! そして数がやたらと多い気がする。休む間もなく戦闘になり、体力はロスゲージ(※)が大半を占め探索が難しい状態に。

※戦闘で受けたダメージはアイテムや魔法で回復可能だが、体力の上限は徐々に減っていく。失った体力の上限を戻すには、宿屋や野営などで寝るしかない。


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なんかデカい魔物もワラワラ出てくる!

 しかし、刹那の飛石(ファストトラベルのための道具)で飛べる場所は、まだヴェルンワースのみ。せっかくバタル地方まできたのに、スタート地点には戻りたくない(笑)。ちなみに本作は頻繁にオートセーブされ、ゲームオーバーになったときは直前でセーブされた場所から再開するか、最後に宿屋に泊まったところからやり直すかを選べる。考えた末、やや強引だがゲームオーバーになりつつも探索を続けることに。その結果、バタル地方のマップもおおかた埋めることに成功。

 まさに死と隣り合わせ(というか死んでいたけど)の探索は緊張感がありましたし、その先で新たな発見があったときは達成感とうれしさがハンパなかったです。そしてバタル地方の探索途中で上位ジョブであるマジックアーチャーにも転職可能になり、速攻でジョブチェンジしました。

 マジックアーチャーは全ジョブの中で唯一オートターゲットがついているため、その後の戦闘が超ラクチンに。マジックアーチャーは敵と距離を離して戦うスタイルなので、ターゲットを取ってもらうため筆者のメインポーン(名前は“ゴジラ”)をファイターに。性格は好戦的な
奔放だったので相性もバッチリ。マジックアーチャーになってからは、戦闘がかなり楽に、そして楽しくなりました。やはりオートターゲットの存在が大きいけど、スキルも優秀だったんですよね。ここで簡単にマジックアーチャーの便利なスキルを紹介します。

 まずは無尽魔矢。大量の魔法の矢を撃つ単体向けのスキルで、大ダメージを与えられます。ザコなどは通常攻撃で十分ですが、大型魔物と戦うときに活躍します。
 
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 つぎは跳弾魔従。放った魔法の矢が跳弾しまくるという性能なので、開けた場所ではなく洞くつなどで真価を発揮するスキル。一定時間跳弾し続けて魔物にダメージを与えますが、その威力が凄まじく、跳弾魔矢を撃った後は眺めているだけで魔物が倒れていきます。実際に使うとクセになる技ですね。

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 そしてマジックアーチャーのマスタースキルである殉身覇魔弓。構えているときに体力のロスゲージがモリモリ増えるのと同時に体力がみるみる減っていきますが(最大HPがどんどん減っていくイメージ)、それと引き換えに超高威力の攻撃が可能な、まさに切り札とも言えるスキル。その威力は、冒険序盤では倒すのが難しいドラゴンすら一撃で倒せてしまうほど。初めて使ったときは、体力上限の減り具合と魔物を一撃で倒してしまった威力で2倍驚きました(笑)。

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 と、マジックアーチャーに転職後は探索も加速し、マップはおおかた埋められた状態に。「そろそろメインストーリーでも進めるか」とベルントの依頼をこなして、今度は正規ルートでバタル地方へ。するとメインストーリーに関係するイベントが次々と発生。探索はあらかた満足していたので、ここからはメインストーリーを中心に進めていったのですが終盤、見るからにヤバい展開に。ネタバレになるため詳しくは書きませんけども。

 抽象的な表現になりますが、終盤に出現する魔物がメチャクチャ強く、オートセーブもされないため死んでしまうと宿屋からの再開のみ。しかも、むやみやたらと宿屋に泊まれない、という理由もあり……。なんやかんやで、あまり探索しないままクリアーすることになりました。

 2周目はレベルや装備などを引き継いだ状態で最初から始められるので、今度はしっかりと準備、育成して1周目で駆け足だったところをじっくり調べることに。しかし改めて2周目の探索をしていると、まだまだ新たな発見があることに驚き。未クリア―だったクエストも数多くあったので、2周目も寄り道だらけでメインストーリーが進みません(笑)。

 こちらもネタバレになるので画像はお見せできませんが、マップの奥地まで進んだときに、突如目の前に巨大なスフィンクスが現れたときはワクワクが止まりませんでした。オープニングに出現したメデューサを、とある洞窟で発見したときも大興奮! これらを経験して思ったことは「戻りの礎(※)はつねに1個携帯して探索しよう」ということ。まだまだ探索を続けたいけど戻りたいときもあるし、メデューサなど定期的に倒したい魔物がいる場所に戻りの礎を設置しておけば、定期的にお手軽な狩りができます。探索をスムーズに進めるために戻りの礎は必須でしたね。

※フィールド上に設置しておくことで、刹那の飛石さえあればその場所へファストトラベルできるアイテム。便利。


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オープニングで突如出現して去っていったメデューサを発見!


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ある条件を満たして倒すとメデューサの生首を入手可能。これを使うとグリフィンだろうがドラゴンだろうが石化できちゃうんです!

 2周目は探索ついでに探求心の証(※)も探しまくり、メインポーンをメイジにしたときの最強武器“パワーオブポーン”を入手!
※フィールドやダンジョンなどに落ちているアイテム。集めるとさまざまなアイテムがもらえる。全部で240個ある。


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メインポーンが死んでも勝手に復活するという神武器。実質、不死身になります。

 メインポーンは前衛職を優先して育ててきましたが、これを機にメイジに転職。ここまではよかったのですが、メインポーンの性格が悪さをすることに……。

 前衛をやらせていたときも、奔放な性格だとセリフにイラっとするというかひとクセ癖があるんですよね。ここに挙げるのはそのほんの一部ですが、このようなセリフを当たり前のように言ってきます。

・ダメージを受けて魔物を倒したら
「強さの見極めが甘かった…それが反省点ですね」
・案内を任せたら
「さては道のりが不安ですか? このわたしが案内を間違えるとでも?」
・案内と違う方向に移動したら
「え? …そちらに進むんですか? ならば案内は中断いたしますね」
・ダッシュし始めたら
「徒競走でも始まったんですか?(笑)」

 そしてメイジに転職後、ヘルプで回復をお願いしたら、

「それはわたしがやらないといけないんですか? まぁ命令ならやりますけど……」

 みたいなセリフを言われ、海に投げ落としたくなりました。いやメイジなら回復してよ! 一瞬「竜憑きか?」(※)と思ってしまうほどの紛らわしさ。というか回復役として行動が不安だったので性格を献身に変更するとセリフが大真面目になり、「回復するのでお待ちください!」と積極的に回復してくれるように。

 おかげで冒険は快適になったけど、このときには奔放なポーンのセリフにすっかり慣れて愛着が湧いていたため、寂しい気持ちも出てきて複雑な気分に。奔放への愚痴も少し吐いてしまいましたが、一度は奔放のポーンを連れて旅することをおすすめします。最初はイラッとするかもしれませんが、聞き慣れると本当に楽しいですから。信じて。

※ポーンに感染する病で、言動が攻撃的になりプレイヤーの指示を無視するようなことも。この状態で宿屋に泊まると住人たちを殺してしまうなど非常に厄介な状態。直すには野営するかいったんロストさせる必要がある。


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サポートポーンを借りるときは、性格も要チェックですね。奔放は前衛職におすすめです。

 そして満を持して2周目終盤へ突入! 今度は竜の鼓動や全能霊薬といった貴重なアイテムを大量に用意しておきました。その結果、死を恐れずにじっくり探索でき、今度こそほぼ完全踏破! と、こんな感じで現在は3周目に突入したところです。

「そんなにやり尽くしたら、もうやることないんじゃない?」

 と思うかもしれませんが、クエスト関連では違った進ませかたをしたいものもあるし、探索していれば、まだ新たな発見があるかもしれません。ぶっちゃけ、フィールドをうろうろしているだけでも楽しいんですよね。

 ただ、不満点もいくつかあります。洞くつは数多く発見できるのですが、ちょっとしたほら穴的程度なことが多かったり、宝箱を開けても中身は“腐りかけのガライモ”といったことが頻繁にあったせいで、洞くつを発見したときにあまりワクワクできなかったこと。そして、レベル999まで上げられることに対するやり込み的な要素も欲しかった。せめて周回を重なるごとに魔物が強くなるとか、獲得経験値も多くなるとかあればよかったなぁ、と。

 しかし、3周目に突入している時点で十分過ぎるほどにハマっているのは事実ですし、やり残したことをやり尽くすまではプレイしたい!

 ゲーム自体も定期的にアップデートが実施されているので、かなり遊びやすくなっていると思います。「休みの日は何をしようかなぁ」と悩んでいる人は、ぜひ『ドラゴンズドグマ 2』の世界で自由気ままに冒険を楽しんでみてください!
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