豪華ゲストも多数登場
2012年3月8日、都内ホールにて角川ゲームスより発売予定のプレイステーション3、およびXbox 360用ソフト『ロリポップチェーンソー』の完成披露パーティーが開催された。
本パーティーには、クリエイティブディレクターのSUDA51ことグラスホッパー・マニファクチュア CEOの須田剛一氏はもちろん、角川グループホールディングス取締役会長 角川歴彦氏、角川ゲームス 代表取締役社長 安田善巳氏など錚々たるメンバーが登壇。さらにはヒロイン、ジュリエットを演じる日笠陽子さんや喜多村英梨さん、さらにはスペシャルゲストも登場し、華やかなパーティーとなった。本稿では、その模様をリポートしよう。

まず、角川グループホールディングスの代表取締役社長 佐藤辰男氏が挨拶に立ち、本作を角川グループ全体でバックアップすると述べ、また、グローバルに展開して100万本を販売し、角川ゲームスの第一歩を記したいと意気込みを語った。
続いて登壇した、角川グループホールディングス取締役会長 角川歴彦氏も「パッケージ販売でも、映画でも、本でもミリオンセラーという数字は社会的存在として認知されたり、メディアとして独り歩きする数字」と述べ、世界で100万本を達成した暁には、またここでパーティーを開きたいと抱負を述べた。
6月第三週に世界同時発売
ここで少しの歓談タイムを挟んで『ロリポップチェーンソー』の紹介へと進行。まずは角川ゲームス 代表取締役社長で本作のエグゼクティブプロデューサーを務める 安田善巳氏が登壇し、発売が2012年6月14日に決定したことを発表。
・北米:2012年6月12日発売
・豪州:2012年6月13日発売
・日本:2012年6月14日発売
・欧州:2012年6月15日発売
また、安田氏は本作について、ユーザーテストをくり返し最後まで品質の向上に務め、北米でのパブリッシャーであるワーナー(Warner Bros. Interactive Entertainment)のサポートも受けて、高い完成度を誇る作品になったと説明。また、そのワーナーが北米でのプロモーションに相当力を入れてくれていることを報告(その模様をリポートした記事は→こちら)し、発売へ向け手応えを感じていると語った。
ジュリエットを平成のヒロインに
本作の魅力の紹介は、クリエイティブディレクターの須田剛一氏が務め、まず、現在北米で開催されているGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)開催初日に行われた『ロリポップチェーンソー』のイベントがとても好評だったことを報告。これについて須田氏は、ジュリエットというヒロインがチェーンソーを持ってゾンビをなぎ倒すという非常にわかりやすい内容でありながら、キュートでポップな世界観となっており、“ただのゾンビゲームではない”という点が大いに受け入れられているのでは、と分析。
北米での注目度も増してきた本作だが、開発中期には“チアアクション”という要素を採り入れたことで、困難にぶつかったという。だが、その甲斐あってボタンのガチャ押しだけでも楽しめるが、コンボチェーンなどを含め「非常に深みのあるアクションゲームに仕上がった」(須田)という。また、ジュリエットの恋人ニック(首だけのキャラクター)もアクションの要素として、とても重要な役割を果たすことが明かされた。完成された作品について須田氏は、「怖いだけのゾンビゲームではなくポップでキュートで血が出て虹が出る」という、ふつうでは考えられないアクションゲームに仕上がり、自信を持って発売できると胸を張った。
ヒロイン“ジュリエット”はダブルキャスト
本作の主人公ジュリエットの声は、人気声優の日笠陽子さん、喜多村英梨さんのふたりがダブルキャストで演じていることも大きな特徴のひとつ。プレイステーション3版でジュリエットを演じた日笠陽子さんと、Xbox 360版で同ヒロインを演じた喜多村英梨さんも本パーティーに駆け付けた。それぞれジュリエットの印象を聞かれ、日笠さんは「元気で明るい女子高生。アニメっぽくならないよう気をつけて、喜怒哀楽もハッキリ出そうと心掛けました」。一方の喜多村さんは「ダブルキャストという私としても新しい試みで、日笠さんがどんなジュリエットを演じているか気になりました(笑)。この作品が持っているポップでキュートでバイオレンスだけど、斜め上をいくようなエッジも効いています。ジュリエットによってさらに勢いが増す作品だと感じて、私も自分が持っている勢いが出せるよう心掛けました」とコメントした。須田氏はふたりの演技を絶賛し、「日本語版は最高です!」と太鼓判を押し、ダブルキャストについては開発初期から構想があり、それぞれの機種のソフトに価値・魅力が付与できたのでは、と語った。


この日のゲストは日笠さん、喜多村さんに加え、複数のボス役の中からゼッド役のスネオヘアーさんと、ジョーズィー役のROLLYさんというふたりのミュージシャンも登場。この異色のキャストも須田作品らしいところ。声優初挑戦だと言うスネオヘアーさんは、「(演じたゼッドは)汚い言葉を使うので心が痛み、声も枯れました(笑)」と感想を述べた。一方のROLLYさん演じるジョーズィーは歌いながら話すというキャラクターで、「黒人キャラなので、太い声を出すよう心掛けました」。また、ROLLYさんは、セリフも高音と低音の2種類を収録し、オーバーダビングするという音楽のレコーディングようだった、と収録時のエピソードも披露した。


さまざまなコラボ衣装も
本作には、すでに発表されている盛りだくさんのコスチュームに加え、2012年4月から第二期の放送が決定している『これはゾンビですか? オブ・ザ・デッド』など、人気コンテンツとコラボした衣装も用意されているが、それらコラボレーションについては、角川ゲームス『ロリポップチェーンソー』プロデューサーの設樂昌宏氏が説明にあたった。コラボの詳細は→ こちらの記事で確認してほしい。設樂氏は本作について、「『ロリポップチェーンソー』のソンビは下ネタなどもよくしゃべり、“おバカなゲーム”です。本作を語るうえで、そこは欠かせない要素だと思いますので、これからもそこを伝えていきたい」と今後のプロモーションについての意気込みを語った。
『これはゾンビですか? オブ・ザ・デッド』とのコラボについては、角川書店『これはゾンビですか? オブ・ザ・デッド』のプロデューサー蜂屋誠一氏が登壇し、「『これはゾンビですか? オブ・ザ・デッド』にもゾンビとチェーンソーが出てきますので、またとないコラボです」とアピール。コラボ衣装のハルナの衣装も披露した。
豪華なゲスト陣も華を添えた今回の『ロリポップチェーンソー』完成披露パーティー。最後に安田エグゼクティブプロデューサーから、今後、主要都市で体験会の開催を予定していることや、その魅力を伝える新たな取り組みも実施予定であることが明かされた。発売まで、3ヵ月余りともう少しの辛抱が必要だが、触れる機会があれば、ぜひ本作にしかない魅力を感じ取ってほしい。