コンシューマーゲーム、オンラインゲームでの展開も

 2012年4月18日、ブロッコリーの新作カードゲーム『Z/X(ゼクス) Zillions of enemy X』(以下、『Z/X(ゼクス)』)の発表会が、東京・新宿のSTUDIO ALTA内アルタスタジオにて開催された。

 完全無料で初めてられて、完全無料で続けられる本格的戦略トレーディングカードゲーム『Z/X(ゼクス)』は、トレーディングカードゲームにとどまらず、コンシューマーゲーム、オンラインゲーム、マンガとメディアミックス展開されるプロジェクト。

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 発表会は、まずブロッコリーの取締役制作本部長 内野秀紀氏と、日本一ソフトウェアの代表取締役社長 新川宗平氏による挨拶からスタート。内野氏は、「カードゲームショップ様やユーザー様のご意見をいただいて、いっしょに作っていけるカードゲームを目指していきたい」と本作にかける意気込みを語った。続けて新川氏は「『Z/X(ゼクス)』という大きなプロジェクトの中で、我々は家庭用ゲームで培ってきたノウハウを最大限に活かしていきたいと思います」と述べた。

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▲ブロッコリーの取締役制作本部長 内野秀紀氏。
▲日本一ソフトウェアの代表取締役社長 新川宗平氏。

 続いて行われたのは、『Z/X(ゼクス)』のプレゼンテーション。世界観や日本の地域ごとに設定されたメインキャラクター、無料で始められるというシステムなど、『Z/X(ゼクス)』の全貌が明かされた。なお、『Z/X(ゼクス)』の第1弾“異形との邂逅(仮)”は、2012年7月27日発売予定。

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■世界観
『Z/X(ゼクス)』では、日本を5つ(5色)のエリアに分割し、それぞれのエリアにメインキャラクターが存在する。

<プロローグ>
いまからそう遠くない未来。世界5ヵ所に突如出現した異世界への門“黒門(ブラックポイント)”。異型の生物はそれぞれの門の先にある5つの世界から、この世界を侵略しにやって来たのだった。異型の生物が持つ人知を超えた力の争いに否応なく巻き込まれる人類。この絶望的な状況を覆したのは、異型の生物を捕らえられるカード型デバイスの存在だった。反撃の手段を手に入れた人類の中には、みずからの野望を実現するため、生き残るため、大切なものを守るために、デバイスを手に戦いの輪に飛び込んでいく……

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<メインキャラクター>

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北海道・東北地方
緑の世界に支配されている。メインキャラクターを描いたのは、イラストレーターの竜徹氏。
関東地方
黒の世界に支配されている。メインキャラクターを描いたのは、イラストレーターの吟氏。
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中部・北陸地方
青の世界に支配されている。メインキャラクターを描いたのは、イラストレーターの藤真拓哉氏。
近畿・四国地方
白の世界に支配されている。メインキャラクターを描いたのは、イラストレーターの碧風羽氏。
中国・九州地方
赤の世界に支配されている。メインキャラクターを描いたのは、イラストレーターの小林智美氏。

■ルール
1対1の対戦形式で、3×3のスクウェアを巡ってプレイヤーが戦う。シンプルなルールながら生み出される戦術は幅広く、5つの世界に基づいたさまざまな能力を持ったカードを駆使して勝利を目指す。

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■フリーカード
“フリーカード”とは、オフィシャルから無料で配布されるカードのこと。配布形式は3種類あり、すでにカードとなっているものや冊子から切り取って使用できるものなどがある。フリーカードは、2012年4月28日より“紅蓮の英雄”と“漆黒の魔人”デッキ、2012年5月13日より“新緑の樹人”と“純白の天使”デッキ、2012年6月19日より“紺碧の機兵”デッキが配布予定となっている。

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■ストーリーイベント
全国5地区で開催予定の『Z/X(ゼクス)』のイベントに参加したユーザーの戦績が、ゲームのストーリーに反映される。

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■ソーシャル公式サイト
『Z/X(ゼクス)』の公式サイトでは、プレイヤー個人のページを持つことが可能。個人ページではデッキを構築し、そのレシピを公開できるほか、ほかのユーザーとコメントを送り合うといったコミュニケーションをとることもできる。また、大会後はレポートを兼ねたストーリーが公開。大会の結果によってストーリーが変化する。

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■Z/X公認ギルドシステム
公式サイトから“Z/X公認ギルド”に登録することで、店舗のコミュニティー形成をブロッコリーがー支援するシステム。

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■プロモーション情報など

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 ここで、日本一ソフトウェアの代表取締役社長 新川宗平氏、ガマニアデジタルエンターテインメント 商品開発部長の市崎裕康氏、遊宝洞 代表取締役社長の廣木克哉氏、遊宝洞 ゲームデザイナーの八ッ塚俊一氏、集英社 Vジャンプ編集部編集長 兼 最強ジャンプ編集部編集長の伊能昭夫氏、ブロッコリー プロデューサーの久保田俊介氏が登場し、今回のプロジェクトに関するトークを披露。

 『Z/X(ゼクス)』のポイントとなる“フリーカードシステム”について久保田氏は、「トレーディングカードゲームを始めるには、お金や仲間、ルールなど、ハードルが高いと感じました。そのハードルを下げるために模索した結果、無料で触れてもらうところから始めてもらおうということになった」と、フリーカードシステムが生まれた経緯を語った。遊宝洞は、トレーディングカードゲーム版『Z/X(ゼクス)』のゲームシステム開発を担当しているが、今回のプロジェクトに関して「遊宝洞の優秀なスタッフを集めました。彼らの個性とブロッコリー様のリクエストをうまく融合して最善のシステムを提案しました」(廣木氏)、「企画意図が無料で始められて敷居が低いとのことでしたので、覚えやすいゲームルールにしようと考えました」(八ッ塚氏)とコメントした。また、コンシューマーゲーム版に関して新川氏は、「トレーディングカードゲームをそのままコンピューターゲームに落とし込むだけではおもしろみがないので、コンピューターゲームでしかできないようなことをやっていきたいと考えています」と述べると、具体例としてレベルアップ、合成などの要素を挙げた。オンラインゲーム版では、「コミュニケーション、世界に向けて発信というふたつの軸を中心に展開する予定です。コミュニケーションには国境はありません。世界中の人が同じゲームで遊べる環境を作りたいです」(市崎氏)と述べた。さらに、伊能氏からは「メディアとしての役割は大きく広げていくこと。我々はその部分をしっかり担っていきたい」と意気込みを語った。

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▲左から日本一ソフトウェアの新川宗平氏、ガマニアデジタルエンターテインメントの市崎裕康氏、遊宝洞の廣木克哉氏と八ッ塚俊一氏、Vジャンプ編集部編集長の伊能昭夫氏、ブロッコリーの久保田俊介氏。

 また、会場では、『Z/X(ゼクス)』のメインテーマ曲『ゼクス~強いチカラ~』を歌う、アーティストのULTRA PRISMによるライブも行われた。

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