アメリカの古都ボストンを巡るツアー
18世紀のアメリカ独立戦争の背後でくり広げられるアサシン教団とテンプル騎士団の抗争を描く『アサシン クリードIII』。ここでは、2012年9月下旬にアメリカのボストンで開催された“ボストンプレスツアー”の様子をお届け。このプレスツアーのリポートは、全部で5回更新予定。気になる人は前回の記事をチェックしてほしい!
第1回:ゲームの舞台、ボストンの街紹介 2012年10月22日(月)更新
第2回:ボストンフリーダムトレイルツアー 2012年10月23日(火)更新
第3回:クリエイターインタビュー(前編) 2012年10月24日(水)更新予定
第4回:クリエイターインタビュー(中編) 2012年10月25日(木)更新予定
第5回:クリエイターインタビュー(後編) 2012年10月26日(金)更新予定
自由と独立の風を感じる“フリーダムトレイル”
『アサシン クリードIII』プレスツアーの2日目は、“ボストンフリーダムトレイル”を体験。ボストンフリーダムトレイルは、ガイドの案内でボストンに残る歴史的建造物を巡る、いわゆる歴史ツアー。自由と独立のために戦った人々の思いが込められた史跡を巡ることで、当時の歴史を感じられるというものだ。ボストンの街はこじんまりとまとまっており、歩いて史跡巡りできるので、ボストンフリーダムトレイルは観光客にも人気のツアーとなっている。なお、『アサシン クリードIII』では、さまざまな歴史的資料をもとに植民地時代のボストンが再現されており、ボストンフリーダムトレイルで紹介するランドマークもいくつか登場する。ここからは、ゲーム画面とともに、ツアーの様子を紹介していこう。
ボストンフリーダムトレイルの出発点で、1635年に作られたアメリカ最古の市民公園。かつてはここで罪人の処刑や魔女裁判などが行われていたが、現在は豊かな緑に包まれた平和な公園となっている。アメリカ独立戦争以前、イギリス軍はこの公園にキャンプを設営して軍事訓練を行っていた。『アサシン クリードIII』でも、イギリス軍の駐屯地として登場する。
1795年に建てられた、マサチューセッツ州の新しい議会議事堂。アメリカ合衆国議会議事堂を建築したチャールス・ブルフィンチの設計。アメリカ独立後に建てられた施設なので、『アサシン クリードIII』には登場しない。
穀物庫(グラナリー)があった場所に作られた墓地。この墓地には1600年ごろから約8000人が葬られているという。アメリカ独立戦争で戦った英雄たちも多数眠っており、サミュエル・アダムスやポール・リヴェラは『アサシン クリードIII』にも登場する。
アメリカ独立に貢献したボストン出身の弁護士。1776年のアメリカ独立後、マサチューセッツ憲法の制定を支援した。『アサシン クリードIII』では、主人公コナーが困っているときに導いてくれる存在だ。
1775年、イギリスの正規軍が植民地のレキシントンとコンコードに迫っていることを伝えるべく、ボストンを走り回る。ポール・リヴェラのこの行動は、“真夜中の騎行”と呼ばれ、現在まで語り継がれている。果たしてゲームでも“真夜中の騎行”を体験することができるのだろうか?
ボストンで最初に建てられたイギリス国教会。17世紀にイギリスを追われてボストンにたどりついた清教徒たちはこの教会が建設されることに猛反対。当時のイギリス政府は強硬手段で清教徒たちの墓地を簒奪し、この地に教会を建設した。だが、ボストン市民が建設の妨害をしたため、教会建設の資金が尽き、尖塔部分を作ることができなかった。
1782年4月にイギリスと講和の仮条約を結び、独立戦争の終焉に貢献した外交官、ベンジャミン・フランクリン。彼の銅像は、1635年に設立されたアメリカで最初の公立高校に置かれている。ベンジャミン・フランクリンは、『アサシン クリードIII』にも登場し、コナーにある“頼みごと”をするらしい。
1713年にイギリス政府が建造したボストン最古の建造物。建物の正面には、イギリス王室の象徴であるライオンとユニコーンが飾られている。1770年3月、この建物の前でこの施設の前でイギリス軍が一般市民に発砲し、5人が死亡、11人が負傷した。この出来事は“ボストン虐殺事件”と呼ばれ、独立への機運を高めるきっかけとなった。
富裕層の商人ピーター・ファニエルがあちこちに散らばっている商店を集めて作った市場。建物の上には風見鶏ならぬ風見バッタが作られており、不審な人物を見つけたときに屋根の上に何があるかを質問して、イギリスのスパイかどうかをテストした。
1680年に建設された、アメリカ大陸に残っているもっとも古い建築物のひとつ。リヴィアはこの家を1770年に購入して住んでいたという。
ボストンに残る最古の教会。ボストン茶会事件後、イギリス軍はボストンを戒厳令下に起き、植民地人の過激派が郊外に備蓄する武器を奪おうとしていた。植民地人はイギリス軍が攻めてきたとき、この教会の尖塔にランプを掲げてシグナルを送ったのだ。
アメリカ海軍が管理する基地“ネイビーヤード”に停泊している戦艦。コンスティテューション号はアメリカ独立戦争で活躍した船で、イギリス軍のフリゲート艦の砲弾を何度浴びても沈まなかったので、“オールド・アイアンサイド(鉄の横腹を持つ彼女)”という異名を持つ。この船が『アサシン クリードIII』に登場することはないが、コナーが所有する船“アキーラ号”はコンスティテューション号と似た造りとなっている。
ボストンフリーダムトレイルの終点。1775年6月に植民地軍とイギリス軍が武力衝突した場所。現在は、歴史的なバンカーヒルの戦いを記念して、高さ67メートルの記念塔(オベリスク)が建てられている。オベリスクの内部には294段の階段があり、頂上に上ればボストンの街を一望できる。『アサシン クリードIII』では、バンカーヒルの戦いにコナーが参戦。植民地軍のイズラエル・パットナム将軍に“あること”を依頼され、銃火器で武装したイギリス軍に立ち向かうことになる。
以上の行程でボストンフリーダムトレイルは終了。出発点のボストンコモンからバンカーヒル記念塔までの道のりは、およそ4km。ボストンに来るまではアメリカ独立戦争についての知識がまったくなかった記者だが、このツアーを体験したことで、1630年に清教徒がこのマサチューセッツ地方にたどり着き、ボストン植民地を発足してから1776年に植民地人がアメリカ独立宣言を表明するまでのあいだに、この地でさまざまな歴史的事件が起きたことがよくわかった。ボストンは、まさに“アメリカの原点”とも言える場所なのだ。『アサシン クリードIII』では、植民地時代のボストンが忠実に再現され、超大国アメリカ誕生の瞬間に立ち会えるという。2012年11月15日のゲームの発売日がすごく楽しみ! さて、このツアーリポートは、次回から『アサシン クリードIII』のクリエイターインタビューをお届けする。開発チームのキーパーソンに、ソフトの魅力を直撃する。お楽しみに!!
アサシン クリードIII
メーカー | ユービーアイソフト |
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対応機種 | PS3プレイステーション3 / X360Xbox 360 / Wii UWii U |
発売日 | 2012年11月15日発売予定(※Wii U版は2012年12月8日発売予定) |
価格 | 各7700円[税込] |
ジャンル | アクション・アドベンチャー / 暗殺 |
備考 | 開発:モントリオールスタジオ |