国内ゲーム市場は初の1兆円超えを達成
ゲーム総合情報メディア“ファミ通”は、『ファミ通ゲーム白書2014』を2014年6月13日に発刊する。国内外ゲーム・エンターテイメント市場の最新データを収録した本書は、ゲームメーカーや流通、金融アナリストなど、ゲーム産業に携わる企業およびゲーム業界に関心を持つ人々を対象に毎年発売しているもので、今年で刊行10年目を迎える。
『ファミ通ゲーム白書2014』では、2013年の世界ゲームコンテンツ市場について、6兆3269億円と推定。この市場規模は、家庭用およびPC向けパッケージゲーム市場の1兆7143億円と、デジタル配信ゲーム市場(モバイルアプリゲーム【※1】、PC配信ゲーム【※2】、家庭用ゲーム配信)の4兆6127億円を合算したもの。ゲームソフトの流通がこれまでのパッケージからデジタル配信にシフトが進み、結果として、ゲームコンテンツ市場全体の約7割をデジタル配信が占めている。
地域別では、アジア(日本、中国、韓国)が2兆1382億円と地域別最大の市場規模となった。アジアの特徴として、PCゲームが市場の約半分を占めている。そのほかのおもな地域では、米国が1兆9003億円、欧州【※3】が1兆5,725億円と推算される。
2013年のゲーム業界は、プレイステーション4やXbox Oneなど次世代ハードの海外でのヒット、『ポケットモンスター X・Y』や『モンスターハンター4』といった人気シリーズ最新作のトリプルミリオン達成、年明け2014年1月には国内累計1500万台を突破したニンテンドー3DSなどが話題となった。また、『パズル&ドラゴンズ』の勢いはゲームアプリにとどまらず、ニンテンドー3DS向けの『パズドラZ』がミリオンヒットを記録し、プラットフォームを越えて成功を収めた。
2014年は、日本市場での次世代ハードの普及やスマートデバイスとの連動、クラウドゲームサービスの動向にも期待が高まる。
『ファミ通ゲーム白書2014』では、このようなゲーム業界の現状と今後を読み解くため、家庭用ゲームの市場動向から、ユーザーマーケティング、北米・欧州・アジア・中東・南米を含む海外主要地域市場まで、豊富な最新データや大規模アンケート調査をもとに、詳細な分析を行っている。また今回、デジタル配信の急速な成長にともない、オンラインゲームのほか、家庭用ゲームソフトのダウンロード販売やゲームアプリの最新市場動向も収録。さらに、河野弘氏(ソニー・コンピュータエンタテインメント SCEJA プレジデント)、エミット・シアー氏(Twitch Interactive, Inc CEO)、イルッカ・パーナネン氏(Supercell CEO)など有識者8名による論説も掲載し、さまざまな切り口からゲーム業界の現状と展望を考察した1冊となっている。
今後も“ファミ通”グループでは、ゲーム業界の変化やユーザーニーズに対応し、国内外ゲーム市場の最新かつ詳細な情報提供サービスを行っていく。
※1:“モバイルアプリゲーム”は、携帯電話(フィーチャーフォン、スマートフォン)、タブレット向けのアプリゲーム収益合計
※2:“PC配信ゲーム”は、PCノンパッケージ、オンラインゲーム(MMOG、ソーシャル、ブラウザゲーム)の収益合計
※3:“欧州”は、英国、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スカンジナビア、ベネルクス地域の集計を合算
※市場規模の数値は億円以下を四捨五入した値
■『ファミ通ゲーム白書2014』概要
◆書名:ファミ通ゲーム白書2014
◆編集:KADOKAWA エンターブレイン ブランドカンパニー グローバルマーケティング局
◆発売日:2014年6月13日
◆価格
<PDF(CD-ROM)+書籍セット版>59000円[税抜]
<書籍版>36000円[税抜]
<PDF(CD-ROM)版>33000円[税抜]
◆総頁数:436頁
※詳細ページはこちら
※『ファミ通ゲーム白書2014』は、エンターブレインのオンライン通販サイト“ebten”専売となります。書店での販売は行っておりません。
※“『ファミ通ゲーム白書2014』10周年記念スペシャルキャンペーン”として、6月30日まで“PDF(CD-ROM)+書籍セット版”を44%オフの特別価格33000円[税抜]にて販売いたします。
※電子書籍版につきましては、後日、“BOOK☆WALKER”をはじめとする電子書籍ストアにて配信予定です。
■『ファミ通ゲーム白書2014』おもなトピックス
◆2013年の国内ゲーム市場は過去最高の1兆1448億円、初の1兆円超えに
2013年の国内家庭用ゲーム市場規模は、ハード・ソフト(オンライン含む)合計で4465億円と、2012年(4834億円)と比べ若干減少となった一方、オンラインプラットフォーム(ゲームアプリ・フィーチャーフォン・PC)市場は、前年比141%の6983億円と大幅に拡大した。スマートフォン・タブレット端末の普及にともなうユーザー増加や、ヒットタイトルの登場などを要因に、ゲームアプリ(スマートデバイス・SNS)が前年比157%の6069億円と著しく成長し、オンラインプラットフォーム市場の伸長に貢献したようだ。
この結果、ハード・ソフト・オンライン含めた全体の国内ゲーム市場は、初の1兆円超えとなる過去最高の1兆1448億円となった。
出典:ファミ通ゲーム白書2014/集計期間:2003年12月29日~2013年12月29日
※2014年4月時点での情報に基づいて作成
■日本国内のゲーム人口は4666万人、そのうち約半数がプラットフォームを重複利用
本書では国内20万人規模のエンターテインメント分野ユーザーリサーチシステム“eb-i”を用いて、ゲームユーザーの実態を調査。そのひとつとして、国内のメインゲーム環境別ゲームユーザー数を算出し、その分布状況を推計した。結果、4666万人のゲーム人口のうち、家庭用ゲームが2783万人、PCゲーム(ブラウザゲーム含む)が2037万人、アプリゲーム(フィーチャーフォン、SNSでのゲーム含む)が2861万人と、おおむねまんべんなく分布する形となった。
うち単一プラットフォームでゲームを遊ぶユーザーは、家庭用ゲーム878万人、PCゲーム539万人、アプリゲーム863万人にとどまっており、ゲーム人口約半数の2386万人が複数プラットフォームでプレイしていると回答していることから、ゲームマーケットの多様化が進んでいることがうかがえる。
出典:ファミ通ゲーム白書2014
◆niconico×ファミ通共同ネット調査“ゲーム実況の利用状況”
リアルタイムに解説しながらゲームをプレイし動画として公開する“ゲーム実況”が現在ムーブメントとなっている。その利用実態を調査するため、動画サービス“niconico”(運営:ドワンゴ、ニワンゴ)にてアンケートを実施したところ、約8割以上が実況中継もしくは視聴しているという結果となった。実況側の割合は3.8%と視聴側に比べ低い現状ではあるものの、誰でも簡単に配信が行えるシェア機能を搭載したプレイステーション4の登場により、実況中継の利用がさらに進むことが予想される。
<Q. 動画共有サイトで配信されているゲームプレイの実況中継や、視聴に関する質問です。おもに利用しているのはどちらですか。>
niconico×ファミ通共同ネット調査(niconicoユーザー)
出典:ファミ通ゲーム白書2014
■『ファミ通ゲーム白書2014』目次
◆巻頭特典:世界ゲーム市場マップ/ゲーム業界ニュース&トピックス’13/2013年ゲームソフト販売本TOP100
◆序章:2014年ゲーム業界パースペクティブ(さまざまな業界エキスパート8名による論説)
◆第1章:国内ゲーム市場の動向(2013年総括/ハード市場/ソフト市場/プラットフォーム別詳細データ/月別詳細データ/ジャンル別データ/有力シリーズの動向/ルーキータイトル/廉価版・低価格ソフト/周辺機器/メーカー別・グループ別ソフト販売実績/開発会社の状況/レーティング/中古ゲームソフトの動向/流通/ダウンロード販売)
◆第2章:ユーザーマーケティング(現在のマーケット構成と概況/広告による効果の流れ/各ゲーム機種別状況/ゲーム機の今後/スマートフォンのゲームマーケット/スカウティングレポート ほか)
◆第3章:メディア・プロモーション(Webプロモーション/メーカーおよびタイトル別テレビCM・ゲーム雑誌出稿状況)
◆第4章:隣接業界の動向(本・出版・電子書籍/放送/アニメ/映画/音楽/パチンコ・パチスロ/玩具)
◆第5章:拡散するゲーム業界(ネットワーク環境の現状とトレンド/ソーシャルゲームアプリ/スマートフォン・タブレット端末/携帯電話ゲーム/海外携帯電話ゲーム/スマートフォン・フィーチャーフォンの利用調査/PCゲーム/PCオンラインゲーム/家庭用オンラインゲーム/クラウドゲーム/ゲーム実況/動画共有サービス/アーケードゲーム ほか)
◆第6章:海外ゲーム市場の動向(米国/カナダ/英国/フランス/ドイツ/スカンジナビア地域/ベネルクス地域/イタリア/スペイン/中国/新興市場)
◆第7章:補完データ(2013年ゲームソフト推定販売本数TOP1000)