平野氏は「国際色あふれる道産子」

 日本マイクロソフトは、2015年7月1日付で、樋口泰行氏が代表執行役 会長に、平野拓也氏が代表取締役 社長に就任することを明らかにし、新経営体制に関する記者説明会を開催した。執行役 専務兼マーケティング&オペレーションズ担当の平野氏は、本日3月2日付で、代表執行役 副社長に就任し、同社の新会計年度(2015年7月1日)に向けた経営及び事業計画の立案などを、樋口氏とともに遂行することとなる。

日本マイクロソフトの新社長に今年45歳の平野拓也氏が7月より就任_03
▲平野拓也氏

 平野氏は、1970年北海道出身。1995年、米国ブリガムヤング大学を卒業。2005年、当時のマイクロソフトに入社し、ビジネス&マーケティング部門 シニアディレクターを担当後、2011年には、Microsoft Central and Eastern Europe, General Manager, Multi-Country、2014年7月より、日本マイクロソフト 執行役 専務 マーケティング&オペレーションズを担当していた。

 記者説明会には、樋口・平野両氏に加え、マイクロソフト インターナショナルのプレジデント、ジャンフィリップ・クルトワ氏も登壇。クルトワ氏は、社名を“日本マイクロソフト”に変更するなど、約7年に渡り、同社の陣頭指揮を執ってきた樋口氏をねぎらうとともに、その経営手腕を高く評価。平野氏についても、現在の“モバイルファースト、クラウドファースト”を掲げるマイクロソフトの日本法人の新リーダーに適任だとした。

 平野氏は会見の冒頭、まず自身の容姿のギャップに触れつつ、日本人の父親とアメリカ人の母親とのあいだに生まれた道産子だと自己紹介。容姿とともに経歴もグローバルな平野氏だが、幼少時には父に言われて座禅を組まされたこともあるなど、日本人としての考えかたがベースだと話す。また、「樋口の社長就任後、法人・コンシューマー事業、社員の働きがいの向上、オフィス移転、社名変更、クラウド推進など、数多くの変革がありました。その後に社長を務めるのはたいへんな重責を感じ、身が引き締まる思いです」と語った。
 また、平野氏は、新社長としての具体的なビジョンや戦略は、7月1日に向けて準備中としつつも、樋口氏が進めてきた「日本に根付き、信頼される会社になる」という点は踏襲するという。さらに「日本でも臆することなく、使いたくなる製品、愛される会社、先手を打っていくことを目指し、チャレンジ精神に富んだ職場環境を作り、クラウドを中心にワクワクするような新提案をしたい」と抱負を語った。

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日本マイクロソフトの新社長に今年45歳の平野拓也氏が7月より就任_02
▲樋口氏、クルトワ氏とのディナーの席で社長就任の話が出たという平野氏。深呼吸した後、即決したそうだ。
▲ガッチリと握手を交わす、(左から)樋口氏、平野氏、クルトワ氏。