2015年3月18日に正式稼働を迎えた人気対戦格闘ゲーム『鉄拳7』。約7年ぶりのナンバリングタイトルだけあって、稼働後は各所で盛り上がりを見せている。順調な滑り出しの『鉄拳7』だが、ひとつの噂がネットを中心に流れていた。
「“『鉄拳』20周年プロモーション・イベント第3弾”にて発表されたフィリピン国籍の新キャラクター“ジョシー・リサール”に対して、フィリピン政府機関NCCA(国家文化芸術委員会)が批判している」と。
まず最初に答えを言っておこう。これは完全な誤報だ。フィリピン政府機関NCCAは2015年4月3日、Twitter公式アカウントにて下記内容をツイートしている。
Clarification on the Josie Rizal issue. https://t.co/qYLDpZ5a15
— NCCA (@NCCAOfficial)
2015-04-03 13:33:48
instagramで公開された画像には、NCCAの公式コメントが記されている。以下はその抜粋だ。
Dr.Canete's opinion as it appeared on GMA Network's website is his own and not necessarily that of the Commission.No action has been taken on this matter.
The statement is not to be construed as an affirmation that the commission has taken cognizance of the issue.
The NCCA has NOT issued a TRO on Josie Rizal as it may have appeared on a certain website.The article is definitely a satire/parody so please do not believe what you have read there.Thank you very much.
NCCAのコメントを簡単にまとめると、
「Canete博士がGMA Network(フィリピンの大手テレビ局)のWebサイトで表明した意見はあくまで彼個人のものであり、NCCAはジョシーについて何も意見してなどいない。Webサイトなどそうした記事を見たとしても信じないでほしい」
ということで、つまり噂されていた内容を完全に否定している。
巷で取り上げられていた噂は、「NCCAの博士が「フィリピンは世界でとても人気があります。他国がこのようなキャラクターを作ってしまうのを防ぐのは、我々としては容易ではありません」と発言している」というもの。
これが曲解されて、NCCAがジョシーの批判をしていると広まった形だったわけだ。だが、NCCA公式Twitterのつぶやきによって、それが誤報であることが判明した。
このつぶやきを受け、バンダイナムコエンターテインメント 『鉄拳』シリーズプロジェクトディレクター原田勝弘氏はTwitterにてつぎのように述べている。
フィリピン政府機関のNCCAが鉄拳の新キャラに言及したという『誤報』のせいでNCCAが『記事内容は誤報です』と公式声明を出して俺もツイートしたのに、状況が理解できないゲーマーがNCCAを今だに総攻撃してて、NCCA公式が絶叫してる↓
https://t.co/9GsySqdOBk
— Katsuhiro Harada (@Harada_TEKKEN)
2015-04-03 16:24:01
さらに、つぎのように述べているのは原田氏らしいと言えるだろう。
新キャラジョシーはTwitter公式の全世界トレンドワードランキングも2位まで上がったし、東南アジアでTVニュースでもガンガン流れるし新聞に出るし、フィリピン政府が騒いだ(誤報で)という話題でまたニュース拡大して、プロモ費用ゼロだが海外認知絶大でキャラ支持率も高いしなぜか大成功に
— Katsuhiro Harada (@Harada_TEKKEN)
2015-04-03 16:34:30
最後に、改めて新キャラクター、ジョシー・リサールの情報をお届けして本稿を締めたい。
■キャラクター名
ジョシー・リサール
■国籍:フィリピン
格闘スタイル:エスクリマをベースとしたキックボクシング
■キャラクタープロフィール
格闘家でありながらモデルとしても活躍。性格は明るいが、泣き虫な一面も。キャラクターデザインは『ベヨネッタ』などで知られる島崎麻里氏が担当。リリース日は現時点では未定となっている。