今回もさまざまな新情報が明かされたTGS出張版

 2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015(17日・18日はビジネスデー)。同イベントの一般公開日初日となる19日、スクウェア・エニックスブースでは、『ファイナルファンタジーXV』の最新情報を伝えるWeb配信番組“アクティブ・タイム・リポート TGS 2015出張版”が放送された。

【追記】『ファイナルファンタジーXV』のノクト役 鈴木達央さんも登場したATR TGS 2015出張版リポート【TGS2015】_01
▲お馴染みの田畑端ディレクター(左)と宣伝担当の大藤昭夫氏(右)。

 番組の冒頭では、スマホアプリ『ファイナルファンタジー アギト』が2015年11月30日(月)23:59(予定)をもってサービスが終了すること、プレイステーション Vita用ソフトとして開発されていた『ファイナルファンタジー アギト プラス』の開発中止が改めてアナウンスされた。田畑端ディレクターは、前者については目指していたマルチプレイへの対応がサーバーの設計などもあって困難なことをいちばんの理由に挙げ、後者についても、目指すものに対する技術的なボトルネックがあったと説明。

 だが、新たなオンライン作品として、既報の通り、『ファイナルファンタジー零式 オンライン』の制作が発表された。同作はグローバル展開を目指す完全オンライン作品として開発されており、ハック&スラッシュタイプのMOとなるとのこと。サービスは春から夏にのどこかでスタートされる予定。

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レギス国王とルーナについて

 続いては放送のメインとなる『ファイナルファンタジーXV』の話題。今回は、以前から予告されていた通り、レギス国王とルーナについての情報と、釣りやチョコボなどの要素が紹介された。

 その前に世界観の補足も行われ、ニフルハイム帝国が世界のほとんどを支配下に入れていること、そのニフルハイムに一国で対抗しているのがノクトたちがいるルシス王国で、対抗できている理由にクリスタルの恩恵があることなどが説明された。ルシス王国の現在の国王はノクトの父親でもあるレギス。ノクトが使う武器召喚もクリスタルの恩恵のうちのひとつだ。

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▲ノクトの父レギスもかつてはクリスタルの力に守られながら戦場に赴いていた、ということを表すイメージアート。コルらしき人物も!?

 クリスタルの加護を受けているルシス王国だが、それでもニフルハイム帝国の強大な国力に押され、現在は魔法障壁に守られた首都のみが残されている、という状況になっているという。

 首都を守っている魔法障壁は、クリスタルの力を源とした国王の魔法力を消耗することで維持されている。それゆえ、歴代のルシス王国の国王は生命力の消耗が激しく、早く年老いてしまうという。gamescom2015で公開されたレギス国王が、それ以前に公開されていた姿よりも年老いたように見えるのは、こうした設定を採り入れたことによるデザインの見直しがあったことが理由のひとつとのこと。

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 一方、ルーナは世界中から敬愛を集める特別な存在。ルーナは“神凪”という、神と対話し、世界を浄化・安定をもたらす存在だという。ルーナの祖国であるテネブラエは、神凪がいる国ということで自治権が与えられていたが、ニーナの幼少期、ニフルハイムは不可侵のテネブラエにも侵攻し、彼女を監禁したことがある、ということがPV「夜明け」でも少し描かれている。

『FFXV』と『FF零式 オンライン』について田畑端氏を直撃! 2016年3月には驚きの発表も!?【TGS2015】_11
▲東京ゲームショウ2015に合わせて公開されたルーナのキーアート。銃を払いのける仕草は神凪という職の尊さやルーナの精神的な強さが表されている。
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 また、経緯は不明だが、ルーナとノクトは幼少期にいっしょに過ごした過去がある。本作ではノクトとレギスとの絆、ノクトとルーナとの絆という“絆”がキーワードになっているのだ。

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▲ネットなどで話題の通称(?)“黒髪パッツン”。名前はゲンティアナ。ルーナのキーアートにも描かれている謎の女性だが、作中でもミステリアスな存在として、物語に深く関わるという。

実機映像でチョコボと釣りがお披露目

 続いて実機動画により、チョコボと釣りが紹介。ここでは何と、ノクトの声を担当する声優の鈴木達央さんがサプライズゲストとして登場。鈴木さんは先日、開発チームを訪れ、開発中の『FFXV』を触ってきたという。鈴木さんから、その際の動画を公開しよう、という提案があったというが、試遊したバージョンが古かったため、今回は断念。決して「ヘタだった」(田畑D)わけではない。

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現在もノクトの収録を続けているという鈴木達央さん(中央)は、役柄のイメージを少しでもつかむため、アクティブ・タイム・レポートを欠かさずチェックしているという。

 チョコボはふつうに走る以外にもダッシュができ、かなりスピードが出るうえ、ドリフトまで可能! ハイスピードで移動できるため、かなり爽快そうな印象だ。「『XIV』のチョコボとも違う、『XV』ならではのチョコボですよね」(鈴木さん)また、徒歩やクルマでは進めないところをチョコボでなら行くとことができ場所もあり、ゲームシステム的にも重要な存在だという。

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 一方、釣りはルアーによるアクション性の高いフィッシングとなっており、魚がヒットすると、魚の動きに合わせて竿を操り、魚のHPが減ったら釣り上げることができるという仕組みになっていた。釣り上げた魚は料理の材料にすることもできる。また、ルアーにはさまざまな種類があり、コレクション要素になっているとのことだ。

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 鈴木さんの参加はここまで、ということで最後に次のように抱負を語った。
 「ノクトというのは皆さんの分身になるキャラクターなので、皆さんの気持ちが入っていけるような声を録っていたいと思っています。皆さんといっしょに旅をしているかのような『ファイナルファンタジー』を作っていけたらいいなと思っていますので、楽しみにしていてください」(鈴木達央さん)

 実機映像のお披露目のあとは、これまた恒例のQ&Aのコーナー。質問は公式Twitterに寄せられたものだ。

Q.オープンカーは雨のとき開けっ放し?
A.自動で閉じます。

Q.モブハントは? ギルガメッシュは登場する?
A.モブハントはある。ギルガメッシュは取捨選択したなかで、新しい敵を優先し、本編には登場しないことに。DLCで検討の余地あり?

Q.チョコボは呼び寄せられる?
A.笛で呼び出せる。チョコボは一定期間レンタルする仕組み(ギルが必要)。

Q.二段ジャンプ、リアルタイプでの武器変更、ジャンプ攻撃、空中コンボなどは?
A.二段ジャンプはなし。リアルタイムの武器変更は4つまでできる。空中コンボはある。
Q.コスチュームチェンジは?
A.できる。

Q.同梱版は?
A.スクウェア・エニックスだけで決まるわけではないが、出したい

Q.ミニゲームは?
A.いくつかは用意する。加えて、アクティビティと呼んでいる、チョコボを使った競争など、お楽しみ要素もある。

Q.チョコボを育てたり配合することはできる?
A.できない。ただ、いつもどのチョコボを使っているかはわかるようにする。ちなみに、チョコボにも食事によるバフ(いい効果)がつく

Q.レギスの衣装が中世風に変更?
A.キービジュアルは甲冑を着ていて、その下にはスーツを着ている。つまり、変更されていない。

Q.シームレスな飛空艇が実現できなかった場合の方針は?
A.新しい飛空艇体験が実現しなければ、飛空艇を実装はしない。実現できた場合は、無料DLCにしてでも実装する。(DLCになると本編には絡まない要素に?)サイドクエストで手に入て、本編では行けないところへ行く手段として使う、といった形になりそう。

Q.新しい魔法は?
A.ひとつ登場する

Q.フォトモード機能を搭載する予定は?
A.旅の思い出として残してほしいので搭載する。プロンプトが写真好きでキャンプのときに見せてくれる。

Q.銃のような遠距離の武器にもコンボは?
A.コンボはないが連射はできる。シューターっぽい操作になる。

Q.釣竿の強化は?
A.特別な竿を用意している

Q.CERO(レーティング)は?
A.グローバルで13歳以上を対象にしている。CEROだとB~C

Q.召喚獣は倒して入手するものもある?
A.あります。

Q.日本語と英語の音声の両方を収録してほしい
A.容量が問題になるので、DLCとして欲しい言語をダウンロードして、言語を切り替えられるようにすることを検討中

Q.ゲーム中に登場するスマホの着信音が欲しい
A.ホームページなどで公開する

Q.ルーナが戦うようなシーンは?
A.ある

Q.モンスターの部位破壊はある?
A.リアル路線の『FFXV』で、たとえば血が出るような部位破壊をすると、レーティングが上がってしまう。CEROだとB~Cで可能は表現を模索中。角や爪の破壊は目標とするレーティングでも問題ない。

Q.前回紹介された、サブ武器とはどういうもの?
A.プレイヤーにはサブ武器はない。仲間が使うもの。

Q.黒チョコボ以外に色違いのチョコボは? チョコボレースは?
A.色違いのチョコボは予定していない。レースはアクティビティとして用意。

Q.いろいろな建物に入ることはできる?
A.すべての建物に入れるわけではないが、入れるところは細かくデザインしている。

Q.メンバーの過去話とかサイドストーリーがほしい
A.ゲームに限らず、いろいろな形でやりたい。

Q.ノクトたちの年齢などの情報は?
A.いずれ公開する

Q.シドニーはシンディーに変更? 触れるテックデモは?
A.日本語ではシドニー、海外ではシンディーと呼んでいるだけ。触れるテックデモはアナウンスを待ってほしい

Q.フィールド探索中の音楽は製品版にもない?
A.たとえば、チョコボに乗っているときも曲のピッチが変わったりと変化がある。戦闘のときしか音楽が流れない、というようなことはない。

Q.モーグリは出る?
A.いまのところ出ない。『XV』の世界観を破綻させずに登場させるのは難しい。ニーズがあれば検討するが……。

Q.リミットブレイクは?
A.似たようなものはある。体験版からのフィードバックで、ファントムソードを召喚したときに使用できる技をMPとは別のゲージで管理したほうが戦略性が高まる、という意見が多く、開発もその方向に変更することを検討中。

Q.さまざまなロケーションにはシームレスでアクセスできるのか
A.話の展開上、場面が飛ぶ場合以外はシームレスにできつつある。

 次回のATRは、現在開発チームが開発に集中する時期との理由で年末か年明けを予定。そこからまたしっかり情報を出し、2016年の3月の発表会を迎えたい、とのこと。