かわいいドット絵に騙されると怪我するぜ!

 Tribute Gamesの『フリントフック』を紹介する。本作は日本語版がプレイステーション4とSteam(PC/Mac/Linux)で本日より配信開始。価格は1499円(なおSteam版は今晩深夜配信の見込み。またストアページには日本語の記載がないが、実際には日本語を収録している)。

 本作は、宇宙海賊“キャプテン・フリントフック”となって、数々の強力な海賊団の船に乗り込んで“ゴウダツ”ミッションに挑むローグライクアクションゲーム。さまざまな場所に引っ掛けてぶら下がりジャンプすることで高機動に移動できる“フックショット”や任意にくり出せるスローモーション能力を駆使し、ブラックマーケットやカードパックから得られる追加効果を充実させて、より上位の海賊からのゴウダツを狙うのだ。

 「またドット絵のインディープラットフォームアクションか」と思った人もいるかもしれない。記者もプレイするまではそう考えていた。だが一回遊んだら「正直ナメてました! スイマセン!」と土下座したいぐらいにハマった。
 というのも、フックとスローモーションを組み合わせた操作が異常に気持ちよく、うまく使いこなしてトラップと敵の嵐を切り抜けた時は「俺スゲー」感が存分に味わえるし、再プレイ性を高める仕組みも多数。ちょっとカジュアル風にかわいい見た目以上に、至れり尽くせりでハードコアな深みもあわせ持ったゲームとなっているのだ(このあたりは『Downwell』っぽい)。

カジュアルな見た目以上にハードコア! フックショットで飛び回るアクションが気持ちいい『フリントフック』日本語版がPS4/PCで本日配信_04
▲ぶら下がっている輪っか方向にフックショットを飛ばすと、ぶら下がりジャンプができる。

 ゲームの基本的な流れは以下の通り。なおマップは多数の部屋に分割されており、それぞれの部屋の構造は手作りで設計されている一方、その組み合わせは自動生成という方式を採用しており、何度も再トライする際も毎回異なるシチュエーションを楽しめる。

1.“賞金首”となっている海賊団からひとつを選び、さらにその海賊団の複数の候補から侵入したい船(トラップなどの傾向が異なる)、そして装備したいカード(追加効果)を選んでスタート。
2.クリアーできればマップの最後に“ゴーストジェム”が手に入り、次のステージで挑む船を再度選ぶ。失敗した場合は1に戻る。
3.(2を繰り返して)ゴーストジェムが一定数溜まったら、ボスへの挑戦権がアンロックされる。ボスを倒せばその海賊団はクリアー。失敗すると1からやり直し。

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カジュアルな見た目以上にハードコア! フックショットで飛び回るアクションが気持ちいい『フリントフック』日本語版がPS4/PCで本日配信_01

 というわけで、何度もやられながら再チャレンジしてクリアーを目指すタイプのゲームなのだが、そこで乗り越えるためのポイントとなるのが各種の追加効果。道中ではコインの他に緑色のチップやカードパックが手に入ることがあり、これらをうまく使って強化することで、クリアーへの可能性を上げることができるのだ。

 まずコインは、マップ中にあるショップで回復アイテムや一時的な追加効果カード(そのプレイの間は有効)を購入可能で、その回の能力を上げるために使う。一方で緑色のチップはブラックマーケットで使うことができ、体力アップや経験値ブースト、カードのスロットの拡張などを行え、効果は死亡しても持続する。

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 また、ランクアップ時や船のクリアー時などに得られるカードパックからは、クリティカルダメージのアップやスローモーションの延長などの効果を持つカードが得られ、こちらも一度入手したカードは死んでもなくならない。カードを溜め、スロットをアンロックしていけば、クリティカル率アップ+クリティカルダメージ上昇を組み合わせたクリティカル重視の構成や、食べ物での回復率アップ+ダメージ低減による耐久性重視の構成などを作れるようになる。

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 とまぁそんな感じに、カジュアルな見た目以上に、プレイをひと味変えていくいろいろな要素が組み込まれている本作。すっとぼけた感じの物語を彩るサブテキストも、インディーゲームのローカライズおよびパブリッシング支援を行う架け橋ゲームズによりローカライズされており、どこまで本気かわからない、ユニークなフリントフック世界を日本語で味わえる。トレイラーを見て、フックショットで所狭しと動き回る激しいアクションにピンと来た人は、ぜひトライしてみて欲しい。