これは格ゲーなのではないか
2017年6月28日、ゲームオンのPC用MMORPG『黒い砂漠』に新クラス“格闘家”が実装される。実装に先駆けて開催されたメディア向けの体験会に参加してきたので、その模様をリポートする。
(※開発段階の内容なので、実装時にスキル名等が変更となる可能性もあります)
格闘家は徒手空拳による接近戦を得意とするクラスだ。名前から受ける(もしくは期待する)イメージは、
◆攻撃がスピーディー。手数で勝負するタイプ。
◆格闘ゲームみたいにコンボが楽しい。
◆射程距離は短め。
こんな感じだろう。身も蓋もないことを書かせてもらうと、プレイした印象はまさしくその通りであった。みんなの心の中にも“ゲームに出てくる格闘家”像ってあるだろう? それが正解だ。
日本運営プロデューサー・麥谷将人氏によると、「連携が多岐に渡るのが強みなんですけど、初心者もガチャプレイで爽快感が味わえます」とのこと。レベル50くらいまでであれば、いくつかのスキルを順番に使うだけで、そこそこ戦えるそうだ。ほほう。
格闘ゲームで敵のジャンプに反応して対空技を出せない僕にも使いこなせるだろうか。
全スキルを使いこなすか、いくつかに絞るか
麥谷氏の言うとおり、たしかに格闘家の戦闘は爽快だった。攻撃がスピーディーで、くノ一と同程度か少し劣るかなーくらいの速さ(個人の感想です)。
マウスの左クリックでガンガン殴り、右クリックで肩からの広範囲体当たり攻撃、Fキーでキックをくり出す。ボタンを押しっぱなしにすれば連続攻撃につながり、WASDの移動キーを組み合わせると違うスキルが発動する。
攻撃が途切れないので、何だかうまくなった気になれるのがいい。『黒い砂漠』みたいなアクションRPGにとって、“初プレイ時の気持ちよさ”はすごく重要である。
連携のパターンはなかなか多く、短時間のテストプレイではさすがに覚えきれなかった。とはいえ、メインで使うスキルを絞ればそれほど難しくはない。そして、麥谷氏の「ガチャプレイでも大丈夫」というコメントが僕を勇気づける。
個人的にはShiftキーを絡めたスキルをコンボの起点にするのが使いやすかった。どれも前方ダッシュするので、距離を詰めながら攻撃できるのだ。
・Shiftキー+Wキーで前方ダッシュ中に左クリック:破砕掌(ダッシュ正拳)
・Shiftキー+右クリック:紅牙(ダッシュ肘打ち)
スキル後にクリックを押しっぱなしにするとサクサク攻撃がつながる。破砕掌は移動距離が長めで、紅牙はガードしながら攻撃するので、どちらも使いやすい。
華麗に攻撃する方法はわかった。つぎは敵の攻撃を華麗にいなしたい。格闘家にはそういう欲求をかなえてくれるスキルもあった。
【敵が接近してきたら】
・AかDキー+右クリック:コンボ:剛烈衝(回り込みながら攻撃)
コンボ:剛烈衝はうまくなった気がするスキルランキングで上位に入る逸材だ。相手の側面に回り込むため、攻撃と回避を両立できる。前述の破砕掌や紅牙で敵の懐に潜り込んで攻撃し、相手が反撃を試みたところで使うのも有効なはず。僕は攻め込まれると焦ってしまい、うまく使いこなせなかったけど。
【囲まれたら】
・Qキー:天上拳(ジャンプアッパーカット)
ややテクニカルなコンボ:剛烈衝に対して、天上拳はシンプルでよかった。要はジャンプしながらのアッパーカットだ。『黒い砂漠』では放物線状のジャンプで飛び込まれることはあまりないので対空技としては使わないものの、魅力は連発しやすさにある。
Qキーを押すだけで発動し、左右のクリックとFキーで別のスキルに派生。クールタイムはそれぞれ独立しているので、Q→左クリック、Q→右クリック、Q→Fみたいな順で使うと、隙があまり生じない。
絶え間なく攻撃するために大事な要素がもうひとつある。それが“闘氣”だ。敵に攻撃をヒットさせると“闘氣の欠片”を得られ、ポイントを消費して特定のスキルを強化できる。
また、コンボの合間などにスペースキーを押すと一気に解放し、敵を引き寄せつつ、移動速度や攻撃速度がアップ。最大値まで溜めてから使うと敵を硬直させる効果も発揮するので、連続攻撃に組み込むのも実用的だ。
プロデューサーをボッコボコにしたらキャンペーン実施が決まった
どういう順番でスキルをつなぐのがいちばんダメージ効率がいいのか、どういう状況でどのスキルを起点にコンボを狙えばいいのか。こういった要素はほかのクラスでもあるが、格闘家はスキルの派生まで考えるとコンボのパターンが多く、ときには間も考慮したほうがいいので、ことさらに格闘ゲームっぽい。
たいへんだと感じるかもしれないが、スキル特性を体で覚えるまでは難しいことを考えなくても大丈夫。主力をふたつくらい決めておけば混乱せずに戦える。一部の技にこだわって極限まで磨き上げるのも格闘家っぽくてかっこいいではないか。
テストプレイも終盤を迎えると、流れで麥谷氏と対戦することになった。接待プレイをしてもらえるかと思いきや、麥谷氏はメディア陣を順番になぎ倒していった。
「麥谷さんには気分よく取材して帰ってもらおうという気持ちはないのかな」と、その場にいた全員が疑問を抱いたところでルールを変えることに。麥谷氏 VS メディア陣、1対5の対戦だ。
麥谷氏は「奥のほうで待ってるので、しばらくしたら来てください」とダンジョンの中に入っていった。そういうラスボスみたいな演出いらないから!
麥谷氏のキャラはダメージを与えてもすぐに回復する防具を装備していたが(大人げなくないですか?)、さすがに5人の猛攻には耐えきれなかった。時間はかかったものの、何とか魔王・麥谷の討伐に成功。世界に平和が訪れた。
達成感が心地よく、「みんなで飲みに行こう!」みたいな空気になったのは致しかたないことである。そんな僕らを現実に引き戻したのは、同席したマーケティングスタッフさんの「見事に麥谷を倒したので、スキル経験値アップキャンペーンを実施します」というひと言だった。
具体的には、格闘家が実装される2017年6月28日から1週間に渡って、戦闘で得られるスキル経験値が+20%アップになるというもの。『黒い砂漠』サービス開始以来、初の試みらしいので、みなさんもこの機会に技の修行に励んでほしい。