ナツメアタリ(ブランド名:七福神)より2018年8月2日に発売となる、プレイステーション4用サバイバルアクションゲーム『フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム』。待望の日本語版となる本作は、吹き替えにも力が入っており、人気声優の松本梨香さんが、パメラ(ジェイソンの母)とトミー・ジャーヴィス少年を担当。声優ユニット“=LOVE”(イコールラブ)の佐々木舞香さんがカウンセラーのジェニー・マイヤーズ役を、野口衣織さんがヴァネッサ・ジョーンズ役をそれぞれ演じている。

 本稿では、松本梨香さんへのインタビューの模様をお届けしよう。

『フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム』発売目前! 狂気の母親パメラを演じた松本梨香さんが制作秘話を語る_03

●松本梨香 公式Twitterアカウント→@rica_matsumoto3

松本梨香さん(まつもと りか)

アニメ『ポケットモンスター』のサトシ役や同作の主題歌など、声優・歌手としての代表作品は多数。持ち前の明るさと軽快なトークでラジオのパーソナリティーやバラエティー情報番組のコメンテーターなども務める。また、父は大衆演劇の座長で、幼少より芝居の世界との関わりが深く、舞台女優としても大衆演劇、ミュージカルなど数々の舞台に立つ。

『フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム』とは
 『フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム』は、映画『13日の金曜日』シリーズをモチーフとした、オンライン対応のマルチプレイ・サバイバルホラーアクション。プレイヤーは殺人鬼ジェイソンの立場、あるいはキャンプに参加したカウンセラーの立場となり、ジェイソンなら全員の殺害を、カウンセラーなら脱出を目的にプレイを進めていく。

商品仕様
ジャンル:鬼ごっこ
プレイヤー人数:1~8人(オンライン)
CERO:Z (18歳以上対象)
価格(税込):5980円[税別]
メーカー:ナツメアタリ(ブランド名:七福神)
海外パブリッシャー:Gun Media
開発会社:Illfonic
発売日:2018年8月2日

公式サイト:http://7gof.tokyo
公式Twitter:@JP_Friday13Game

『フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム』発売目前! 狂気の母親パメラを演じた松本梨香さんが制作秘話を語る_01
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――まずは本作の出演オファーを受けたときのご感想を教えてください。
松本私はオカルト映画などの怖いものが苦手で、小さいころに『エクソシスト』という映画を観に言ったら、怖さのあまり号泣して、途中で帰った思い出もあるくらいなんです。しかもその日の夜は、ベッドが揺れて逃げ惑うという悪夢も見て……(笑)。ですので、怖いものはあまり観ないようにしています。
――ちなみにこのゲームについてはご存じでしたか?
松本以前から知ってはいましたが、怖いから遊んでいないですね。でも「でき上がったら渡すから」と言われていて……自分が携わった作品は見なきゃいけないな、という気持ちもあるので、いずれはスタッフみんなで遊べればいいなと思っています。うちのテレビは60インチで、その大画面で遊んだら相当怖いでしょうね……だから、外が明るいうちに挑戦するのがいいかもしれません(笑)。
――とはいえ松本さんは洋画の吹き替えなどで、怖い映画の登場人物を演じることもありますよね?
松本そういう作品の場合、台本を読んだりリハーサルをするのは、昼間と決めています。夜に「キャーッ!!」なんて叫んじゃうと、近所の人にも「何ごとだ!?」と、事件でも起きたんじゃないかって思われちゃいますしね(笑)。ただ今回の作品の場合、わりとおとなしく語るような感じの、お母さんの役なんです。とは言っても、やっぱり台本を読みながら感情移入をするときは怖かったですね。なんとなく、“降りてくる”ような、憑依されるような感じがして。――降りてくる、ですか……! 松本さんの役作りは、そういったやりかたをされることが多いのでしょうか?
松本そうですね、イタコに降りてくるような感じで(笑)、そのキャラクターの魂が宿るようなノリで臨むところがありますね。だからこそ、見てくださっている方に、リアルに感じてもらえるのではないかと思っています。
――今回はどのように役のイメージを膨らませていったのですか?
松本パメラは母親ですが、ちょっと考えかたが偏っていて、人から見たら「それはどうなの?」とクエスチョンを抱かれるような人物ですね。ただ、他人から見たら間違えているように思われたり、いろいろと言われるかもしれないけど、お母さんの中では一本筋が通っているんです。だから、セリフの語尾はしっかりと言うようにしました。しっかり語っていくことで、そのぶん怖さが出るのかなって。
――パメラという人物を構成する要素は、狂気や執着などいろいろとあるようですが、松本さんが強くお感じになった部分は?
松本“愛”ですかね。息子への愛情というか……。演じる中ではそれしか考えていませんでした。
――狂気も執着も、すべてが“愛”から生まれてくる感情だということですね。
松本“守る”ということですよね。息子に関わってくるものに対しては、そのすべてから息子を守る。それが狂気に変わるというか、そういう感覚で演じました。どこかでボタンを掛け違えただけだと思うんですよ。でもそうじゃないと、あそこまでの、殺人鬼みたいな形にはならないと思います。
――パメラは外見もショッキングですし、セリフの内容的にも、“愛”が中心にあるというのは意外でした。でも確かに、すべては母親の愛からくるものだと考えると納得できます。
松本お母さんだから、やっぱり息子を愛していたと思いますし、それを守るためにいろいろなことがあったのかな、と思うんです。でも、そうやって自分にとっての正義を振りかざす人ほど、怖い人はいないじゃないですか。そんな感じで演じられたらな、とは思っていましたね。

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――もうひとり、少年期のトミーを演じられてますが、そちらに関してはいかがですか?
松本少年役は、当初は矢尾さん(※)が演じられる予定だったのですが、矢尾さんが「少年は、僕ムリ!」って、現場でおっしゃって。「梨香、やれよ」と言ってくださったので、「じゃあやります」と(笑)。
※声優の矢尾一樹さん。本作ではジェイソンキラーであるトミー・ジャーヴィス(青年)役を演じる。
――えっ! ということは、事前に台本読みなどの準備もできなかったわけですか?
松本そうなんです。でもピンチはチャンス、みたいな感じで(笑)。台本を読ませていただいたら、「あ、これは大丈夫だな」と思いました。
――トミー少年は、松本さんからご覧になってどんな人物に映りましたか?
松本ちょっと切なかったですね、やっぱり。「お母さんのせいだ」と思っていた部分が多かっただろうし、またそういうことがなかったら、ふつうの子だった気がしますし。すごくまっすぐな少年だと思ったので、そういうイメージで演じました。
――演じるに当たっては、そうしたまっすぐな少年であるという部分を表現することに注力されたわけですね。
松本まず思ったのは、「お母さんが大好きだったんだろうな」ということ。私もやっぱり、両親のことが好きなタイプなので、そこについてはもう演技をするまでもなかったですね。そして彼はまっすぐなぶん、頑固だったのかもしれません。自分の気持ちが変わらないという部分では、“信じているものはひとつ”というような感じですね。
――それにしても、現場で急なオファーに対応するというのは、簡単なことではなかったのではないですか?
松本ファンの人たちが喜んでくれるかな、という思いもありました。私の少年役を好きだと思ってくださっている人も多いと思うので、「梨香さんが少年役をやってる!」というところからでも、ゲームを楽しんでもらえたらいいな、と。自分が「その役をやりたい!」という気持ちもすごく大事なことですが、やっぱり「望まれてこそ、自分がやることがあるんだ」という部分があるから、自分が演じることで喜んでくれる人がいるかもしれないお仕事は、率先してやりたいなと思います。だからその場で、「えー、やだよ!」じゃなくて、「ありがとうございます。やりますね。がんばります!」と、いつも気持ちよく対応していきたいと思っています。
――ところで先日、この収録に関してTweetされていましたよね。それによると水も飲まずに、3時間ぶっ続けで収録に挑んだとか……?

松本「休みますか?」と言われたんですけど、休むと気持ちも離れてしまうし、イタコみたいにノッているときは、集中してワーってやりたいんですよ。スタッフの人たちにも休みなしで付き合ってもらったので、たいへんだったとは思いますけど(苦笑)。それくらい集中して演じられたので、きっとゲームを遊ぶ人も、気持ちをドワーッてのせてプレイできると思いますよ。
――とくに難しかった部分はどこですか?
松本尺に合わせてアドリブも入れたり、語尾を伸ばしたり足したり、といった部分はみんなと意見を交わしながら進めていき、結果的にすごくいいものができたと思います。オリジナル音声を聞いて揃える部分も、声がパッと合いましたし、監督さんも絶賛してくれました。……たぶん、人をノセるのがお上手な方だったんだと思いますが(笑)。ウキウキした感じでワ―ッとやれた印象です。ほめ上手な人たちがスタッフにたくさんいて、ご褒美にウナギの釜めしを出してもらえたりしたこともあり、ウキウキと収録を終えて帰りました(笑)。
――ということは、松本さんの会心の演技が収録されている、というわけですね(笑)。なかでも、とくにこんなところをぜひ聞いてほしい、というところがあれば教えてください。
松本お母さんと男の子のやり取りの感じとか、ジェイソンの頭の中で流れているお母さんの声などは、とても怖さが出せていると思います。ゲームを終えたあと、目を閉じてもリフレインで聞こえてくるような……そんなイメージで演じました。
――そ、それは怖そうですね……。最後にひと言、ファンへのメッセ―ジをお願いします。
松本自分のボイスどうこうではなくて、すごくよくできていておもしろい作品になっているので、ぜひ楽しんでほしいです。皆さんの期待に添える内容のゲームだと思いますよ!

『フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム』発売目前! 狂気の母親パメラを演じた松本梨香さんが制作秘話を語る_05

「フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム」発売記念キャンペーン実施決定!
 本作の発売を記念して、今回インタビューに応えてくれた松本梨香さんを始めとする豪華声優陣のサイン入り台本が当たるキャンペーンが実施される。パッケージ版「フライデー・ザ・13th:ザ・ゲーム」に同封されている応募券をはがきに貼って応募すると、抽選で以下の賞品が当たる。応募締切は2018年10月31日消印有効となるので、欲しい人はお早めに。そのほか応募要項の詳細などは、ソフトに同梱される応募券をチェックしてほしい。
●サイン入り台本A:3名
トミー(青年)役:矢尾一樹さん
トミー(少年)役・パメラ役:松本梨香さん
AJメイソン役:乃木坂46 衛藤美彩さん
●サイン入り台本B:2名
ジェニー役:=LOVE 佐々木舞香さん
ヴァネッサ役:=LOVE 野口衣織さん

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