DeToNatorのつぎなる一手は、おしゃれ。

 2019年9月14日、プロゲーミングチーム“DeToNator”は、東京ゲームショウ2019でふたつの発表を行った。

 ひとつはアパレル・グッズブランド立ち上げ、もうひとつは基地(スタジオ)の開設である。

・ファミ通com 東京ゲームショウ2019特設サイト

プロチーム“DeToNator”がアパレルブランドと基地の立ち上げを発表。StylishNoobがよりスタイリッシュに【TGS2019】_01

 DeToNatorは2019年9月13日に設立10周年を迎えた古参チームだ。

 早くから海外シーンに目を向けており、現在は韓国にサバイバルシューター『PUBG』部門を、タイにeスポーツの大定番『リーグ・オブ・レジェンド』部門を展開。日本には『PUBG MOBILE』や『Fortnite』部門などがある。

 また、2019年3月にはサンリオピューロランドとのコラボイベントを開催。多くのプロチームが“国内大会で好成績を収める→世界大会に挑戦”といった流れで動く中、DeToNatorはやや異なる戦略で実績と人気を積み上げている。

 そんなDeToNatorのつぎなる一手は、Samsung SSDと共同出展したブースでの企画“DETONATOR NEWS”で明かされた。

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9月12日~13日のビジネスデーはSamsung SSDが、14日~15日のパブリックデーはDeToNatorがステージを主導する形で運営されていた。

アパレルブランド“DETONATOR”が始動

 アパレルブランド“DETONATOR”の立ち上げはソフマップとの共同事業。登壇したソフマップ代表取締役社長 渡辺武志氏は「小売業としてeスポーツを支援していた中で、大切なのはものを売ること。得た収益をDeToNatorに還元していく」と抱負を語る。

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DeToNator代表の江尻勝氏(左)とソフマップの渡辺氏(右)。ペアルック。

 販売予定アイテムはセットアップのスーツ、Tシャツ(白地にレッド、ゴールド)、ジャージ、パーカー(男女)など多種多彩。ステージにはオリジナルアパレルの試作品を着用したメンバーが登場した。

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DeToNator所属のストリーマー・SPYGEA氏、StylishNoob氏、YamatoN氏、SHAKA氏の4人がセットアップスーツで登場。
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首を痛めてるポーズとキメ顔で色気を出そうとするStylishNoob氏。
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Tシャツの上にジャケットを羽織り、足元はロールアップですっきりと。ジャケットのボタンを留めると細身のシルエットが強調される。
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東京ゲームショウ出演のために来日した韓国『PUBG』部門の3人はジャージと素材のパーカーで。
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パーカーはもこもこ素材でレディースも用意(モデルは別のコーナーでMCを務めた大澤さん)。ジェラピケっぽく着こなそう。

 ファンアイテムとして販売される衣類は、もともとあった素体にイラストや名前を載せるのが一般的だ。一方、DeToNatorブランドでは生地もデザインもフルオーダー。ふつうの洋服屋で買うようなクオリティにこだわる。

 「多くの人にいろいろなものを、いいものを提供していきたい」と、江尻氏。ゆくゆくはストリーマーたちの意見を取り入れたアイテムも販売予定だという。

 4人が作りたいものは、

SPYGEA「みなさんに愛されるもの」
StylishNoob「自分が着たいもの」
YamatoN「ふだんの生活で着やすいもの」
SHAKA「一部の人が気に入るような独自路線」

 だそうです。

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企画中のアパレル
デニム
ハーフパンツ
ジャケット
カーディガン
シャツ
スウェット

企画中のグッズ
キーホルダー
ステッカー
文具
コインケース
スマホケース
アクセサリー

チームとファンの結びつきを強くする基地

 ふたつめの施策もストリーマーとファンが軸だ。東京・恵比寿にある“Croak Prime Studio”というスタジオを使って、“DETONATOR BASE 恵比寿”をオープンする。

 こちらはイベント制作やライブ配信、スタジオレンタル業を手掛けるクロークとの共同事業。クローク代表取締役 原田巌氏によると「みなさんとメンバーが気軽にくつろげる、交流場所を提供したい」のだという。

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クローク代表取締役 原田巌氏。
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所在地は恵比寿駅から徒歩7~8分。

 施設内には300インチのLEDモニターを備えたスタジオをはじめ、キッチン、セットが組めるスペースなどを完備。ファンミーティングイベントや配信で使用される予定だ。

 一流の機材が揃っているのは間違いないので、4人は配信の幅が広がることに期待している様子。

 応援上映ならぬ“大会の応援配信”をしてみたり、みんなで集まってゲームを遊ぶ様子を配信したりなど、アイデアは尽きない。

ファンとチーム。需要と供給。

 ふたつの施策はいつから動き出すのか。具体的な日付は発表されなかったが、そう遠くはないだろう。

 冒頭で書いたように、DeToNatorの方針は独特だ。ただ変わったことをしているわけではない。ファンの需要にマッチしているからこそ成果を上げられ、いちゲーミングチームが(Samsung SSDとの共同出展とはいえ)こんなに大きなブースを構えられるのである。

 続報に期待しつつ、DeToNatorアパレルでおしゃれをする準備をしておこう。僕はセットアップスーツを買う。

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ブースの壁面にでかくプリントされたDeToNator。
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韓国『PUBG』部門の写真も上げておく。WICK2D選手。
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Aqua5選手。
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マネージャーのKH氏。
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イベント終了後はファンに囲まれていた。さすがの人気。