『女神転生』の新たなスタート

 いまから28年前の1992年(平成4年)10月30日は、スーパーファミコン用ソフト『真・女神転生』が発売された日。

 『真・女神転生』はアトラスから発売されたRPG。ファミコンで発売された『デジタル・デビル物語 女神転生』、『デジタル・デビル物語 女神転生II』の流れを汲む作品ですが、世界観とストーリーはオリジナルになりました。

 また、それまではナムコから発売されていましたが、本作はアトラスから発売されたのも特徴です。

 ディレクターは岡田耕始氏で、氏は長らく金子一馬氏とともにシリーズの顔として知られた人物です。また、音楽は『デジタル・デビル物語 女神転生』、『デジタル・デビル物語 女神転生II』から引き続き増子司氏が担当。ダークでかっこいい雰囲気の曲で、物語を盛り上げてくれました。

『真・女神転生』がアトラスからスーパーファミコンで発売された日。崩壊する日常や思想の違いで決別する仲間などハードな展開に注目が集まる【今日は何の日?】

 ストーリーは1990年代、東京の吉祥寺が舞台。ある日、不思議な夢を見て目覚めた主人公は、パソコン通信を通じてSTEVENと名乗る謎の人物から“悪魔召喚プログラム”を受け取ります。それは悪魔と交渉し、仲魔として使役できるというプログラムでした。

 時を同じくして街には怪しげな悪魔が出現。主人公は悪魔との戦いに身を投じていくことになります。

『真・女神転生』がアトラスからスーパーファミコンで発売された日。崩壊する日常や思想の違いで決別する仲間などハードな展開に注目が集まる【今日は何の日?】

 本作には法や秩序を守る“ロウ”と悪魔との共存を目指す混沌と破壊の“カオス”という価値観が存在。ロウ側にはメシア教、カオス側にはガイア教という宗教があり、このふたつは対立しています。

 また、主人公の仲間には、このロウとカオスを象徴したような“ロウヒーロー”と“カオスヒーロー”がいて、主人公の行動によって彼らとの関係も変わっていきます。おもしろいのは“ロウ”も“カオス”も善悪で語ることはできず、それぞれの理想があり、その理想のために行動しているという点です。とくに正解はないので、プレイヤー自身が自分が正しいと思うものを選ぶことになります。

 さらに、ロウとカオスの両方と敵対する“ニュートラル”のルートも存在。これはロウとカオスをバランスよく選択することで入ることができる隠し要素のようなものでした。

『真・女神転生』がアトラスからスーパーファミコンで発売された日。崩壊する日常や思想の違いで決別する仲間などハードな展開に注目が集まる【今日は何の日?】

 ゲームシステムは『デジタル・デビル物語 女神転生II』を踏襲しつつ、オートマッピングシステムが採用されて遊びやすくなりました。特定の剣と特定の悪魔を合体させる“剣合体”などもあり、やり応えがありましたね。

 細かいところだと魔法に万能攻撃の“メギド”や補助系の“スクカジャ”や“マカカジャ”が追加されたのも本作からでした。

 そんな本作は7月15日に“スーパーファミコン Nintendo Switch Online”のラインアップに追加されました。

 『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』も発売されて再び盛り上がっている『真・女神転生』シリーズ。2021年には最新作の『真・女神転生V』も発売予定なので、この機会に原典に触れてみてはいかがでしょうか?

『真・女神転生』がアトラスからスーパーファミコンで発売された日。崩壊する日常や思想の違いで決別する仲間などハードな展開に注目が集まる【今日は何の日?】
『真・女神転生』がアトラスからスーパーファミコンで発売された日。崩壊する日常や思想の違いで決別する仲間などハードな展開に注目が集まる【今日は何の日?】
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※[2020年10月30日午後10時]一部年数の記載に誤りがあったため修正させていただきました。

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