DMM GamesがPC版の国内展開を行っているオンラインRPG『エルダー・スクロールズ・オンライン』(ESO)では、2021年6月1日より新章“ブラックウッド”の提供を開始する。今回、海外で行われたプレビューイベントに参加してきたので、その内容をご紹介しよう。
舞台も話も完全にTES4オブリビオンがテーマ
さて、ひと足先にDLC“野望の炎”でスタートしている今年の年間テーマ“オブリビオンの門(Gates of Oblivion)”は、その名の通りシリーズの出世作であるオープンワールドRPG『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』(以下、TES4)と密接につながったもの。
なので本チャプターでも、TES4に出てきたブラックウッド地方が冒険の舞台となり、その中心都市レヤウィンや白馬山荘などのスポット、オブリビオンの門やそのポータルが繋がるオブリビオンの世界なども当然出てくるし、TES4と同様にメエルーンズ・デイゴン(※)をめぐる物語が展開される。(※TES4で起こる大混乱の元凶である邪神的存在)
ただし時間軸的にESOはTES4の800年前の出来事というのがポイントだ。TESプレイヤーがオブリを思い出して懐かしく感じたとしても、ESOで目にするのはその遥か過去の世界なのである。
なのでマップもTES4とは多少異なっており、初代作『The Elder Scrolls: Arena』以外では過去の記録などで言及されるのみだった街“ギデオン”が、本チャプターではちゃんと存在していたりもする。
TES4プレイヤーが本チャプターのために始めるのも可能
ESOを追っていない人の中には「へー、でもオンラインRPGでしょ? 今から始めてそこに行くまで進めるのは厳しくねぇ?」と考える人もいるんじゃないかと思うので一応書いておくと、本作は他のオンラインRPGと異なり、エリアごとのプレイレベル帯などが撤廃されており、プレイキャラの能力が補正されるという作り。
だからESO本編(ベースゲーム)とチャプターを買う必要こそあるが、「オブリの舞台を再び訪れるために始める」というのも可能だ。
コンパニオンシステムはソロ勢にもパーティプレイ勢にもグッド
また本チャプターでは、新システムとしてコンパニオンシステムが利用可能となる。TESの旧作のように、お供のNPCキャラとともに冒険することができるのだ。
コンパニオンにはインペリアルのバスティアンとダークエルフのミリがおり、それぞれクエストを通じてアンロック可能。使用可能になったら「コレクション」タブから一度に1人のみを有効化できる。システム的には以下のような感じだ。
- レベル1から20まで成長する
- 戦闘終了時にコンパニオンも部分的に経験値を得る
- コンパニオンの存在によってプレイヤーの獲得経験値が減ったりすることはない
- 戦闘終了時にコンパニオンも部分的に経験値を得る
- コンパニオン専用装備を持つ
- 外見のみを変えるコスチュームシステムなども存在する
- コンパニオン専用スキルを持ち、スロットに登録したものを使用する
- それぞれクールダウンや「HP何%以下で発動」といった条件がある
- プレイヤーと同じように弓を持たせていれば弓のスキルラインが成長してスキルがアンロックされていく
- コンパニオン特有のPerkがあり、プレイヤーに恩恵をもたらしてくれる
- 関係値が存在し、プレイヤーの行動によって変動する
- 関係値の変動によって会話を選んだ際の反応なども変わる
- ダンジョンの人数制限にはカウントされる(4人プレイダンジョンで2人+2コンパニオンや3人+1コンパニオンの構成は可能だが、4人+4コンパニオンなどはできない)
- マウント(馬など)にも乗れる
今回のプレビューイベントでは、コンパニオンの存在がありがたかった。各々勝手にソロプレイになりがちな中、やっぱりいてくれるだけでも嬉しいし、熟練のプレイヤー並とまではいかなくとも、戦闘時も十分に存在感を発揮してくれる。
また「グループでのプレイ中に誰か抜けた際に、代わりの人が来て穴が埋まるまで代理でコンパニオンを出しておく」といった事も可能になっているそうなので、パーティープレイがメインの人も補助システムとしてアンロックしておくといいだろう。
血なまぐさい陰謀が何重にも渦巻く
ブラックウッドのメインストーリーでは、DLC“野望の炎”にも出てきた“鋭い矢のエヴェリ”やドレモラの“ライランス”とともに、ブラックウッドで密かに進行する陰謀に迫っていくことになる。
序盤ではエヴェリとともに評議員たちの連続暗殺計画を追っていくのだが、暗殺集団“闇の一党”は出てくるわ、かと思ったらメンバーに関与を否定されるわ、体制側も何か黒い秘密を隠しているっぽいわ、そこら辺の道端にいきなりオブリビオンへのポータルが開かれちゃってるわと、しょっぱなからキナ臭さ満点で非常にTESらしくてよろしい感じ。またそういう中で、素っ頓狂に明るいエヴェリが一服の清涼剤としてとてもいい。
というわけで、TES4関連のコンテンツを楽しめるというだけでなく、コンパニオンシステムも加わって、幅広い層に対応できるチャプターとなっているブラックウッド。配信はもうちょい先なので、プロローグとして“野望の炎”をプレイしたり、TES4をやり直してみたりして楽しみに待つといいんじゃないだろうか。
なおブラックウッド投入に合わせたゲーム全体のアップデートでは、新たなデイリー/ウィークリーのチャレンジシステムの“エンデバー”を通じてクラウン木枠箱のアイテムを買える新ポイントを貰えるようになったり、セットアイテムの完全版アイテムと非完全版アイテムを混ぜてもセット効果を得られるようになるなどの調整も行われるとのこと。