2021年5月15日、16日の2日間にかけて開催される、オンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)のオンラインイベント“デジタルファンフェスティバル2021”。その中の1コーナー“直樹の部屋”に、俳優の神木隆之介さんが登壇した。

※オンラインイベント“デジタルファンフェスティバル2021”で発表された新ジョブ“リーパー”の情報やプログラムなどはこちら

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 かねてより自身のYouTubeチャンネルで投稿した動画内で“エデン装備”といったワードなどを発言しており、「神木くんは“ヒカセン(光の戦士。『FFXIV』のプレイヤーの略称)”なのではないか?」とプレイヤー内で話題となっていた。

 神木さんが『FFXIV』を始めたのはおよそ2年前。とても仲のいい親友が誘ってくれたのがきっかけだという。親友とふたりでマンガ喫茶でラーメンを頼みながら、朝まで『FFXIV』をプレイしていたという驚きのエピソードも。

 メインジョブは“モンク”。「ヒーラーさんには迷惑を掛けたくないので予習をする」、「タンクとヒーラーは一心同体だと思うので、DPSが迷惑を掛けると……」といった、他プレイヤーを気遣うようなコメントもあり、吉田直樹P/Dや、配信を見ているプレイヤーからは感心する声も上がっていた。

 現在は、PC版での環境を整えてプレイしており、“希望の園エデン零式:覚醒編”の1層はクリアーしているという(本人いわく、2層は断念したとのこと)。お話の中では「(装備を)禁断しているので」といったワードも飛び出した。ストーリーもパッチ5.5まで終わらせており、『FFXIV』をたっぷりと漫喫していることがうかがえる。

 ゲームやお芝居に対する真摯な神木さんのお話に、吉田直樹P/Dは「すぐ好きになっちゃう」、「いっしょに仕事がしたくなる」と大絶賛。そして、「世界中のヒカセンを増やすために、『ファイナルファンタジーXIV』オフィシャルアンバサダーに就任してもらえないか」というオファーがあり、舞台上で任命式も行われた。

『FF14』神木隆之介×吉田直樹P/D対談。神木さんのメインジョブはモンク。「僕の中でゲームは“つながり”。それが刺激になり、やすらぎになる」

 配信後には、メディア向けに神木さんと吉田P/Dの対談が実施された。その内容を下記よりお届けする。

神木隆之介(かみき りゅうのすけ)

俳優。1993年5月19日生まれ。埼玉県出身。数々のドラマ、映画に出演するほか、声優などもこなす。

吉田直樹(よしだ なおき)

スクウェア・エニックス所属。『ファイナルファンタジーXIV』のプロデューサー兼ディレクター。

「僕の中でゲームは“つながり”ですね。それが刺激になり、やすらぎになる」(神木)

――まずは吉田さんより、神木さんをオフィシャルアンバサダーに任命しようと思った理由を教えてください。

吉田神木さんとは、もともとお仕事ではないところで出会って、ひとりの光の戦士として交流させていただいていました。もちろん、国民的大俳優ですから、いっしょに仕事ができるタイミングがあればぜひと思っていました。そこで今回、新しい拡張パッケージ『暁月のフィナーレ』に向かっていくにあたり、光の戦士としての持ち味を活かして、いっしょに『FFXIV』を盛り上げてもらえませんかとお話させていただいたことがきっかけになっています。

――では神木さんから、オフィシャルアンバサダー就任のご感想を改めてお願いします。

神木うれしいとか、幸せという言葉じゃ足りないぐらい、信じられないという気持ちでいっぱいです。本当に趣味で遊んでいて、いまここでマイクを持ってしゃべらせていただいているのが信じられません。ですけど、先ほどステージに出演させていただいたときに、視聴者の方々の温かいコメントが流れているのを見て、信じられないという気持ちから、みなさんが暖かくてうれしい、よかったなという気持ちになりました。

――数多くあるオンラインゲームの中から『FFXIV』をプレイするようになったきっかけを教えてください。

神木同じ業界ではないですが、10年来の親友がいまして、その親友から勧められたのがきっかけです。金曜の夜などに漫画喫茶に集まって、夜中から朝まで教えてもらいながら遊んでいき、どんどんハマっていきました。『FFXIV』の世界に触れることになったのは、その親友の存在が大きいですね。

――ゲームが得意な神木さんが苦手なものはなんでしょうか?

神木水ですね。じつは、息継ぎがうまくできなくて泳げないんですよ……。小さいころはお風呂にも潜れなかったですし、水が顔にはねてくることさえ怖くて、すぐタオルで拭いていました。そしていまだに泳げない、というよりは、うまく泳ごうという気力がありません(笑)。

吉田水が嫌いになるきっかけは何だったんですか?

神木水が目に入ると、まぶたを閉じなくてはいけなくて、目から得られる情報がシャットダウンされますよね。それに加えて、潜ったときは目と耳、鼻がまったく機能しなくなるじゃないですか。僕にとってはそれが恐怖で……(笑)。子どものころに、お風呂場でお父さんにいっしょに潜ってみようと言われて、それがきっかけだったかもしれません。いまは潜れるようにはなったんですが、息継ぎがうまくできなくて。やっぱり、水は怖いですね。

吉田撮影されるときに、水に入るシーンもあるのでは?

神木水の中に潜ったり、沈んだりするシーンを撮影するときもありますね。そのときは、もうやるしかないという気持ちで撮影に挑んでいます。

吉田このエピソードを聞いた後に、神木さんのそういったシーンを見ると、がんばって耐えているんだと思ってしまいますね。

神木そういう気持ちで見てくれたらうれしいですね(笑)。

――では話題を『FFXIV』に戻させていただきます。『FFXIV』に登場するキャラクターの中でもっとも好きなキャラクターと、その理由を教えてください。

神木ティターニアです! クエストを進めるうえでプレイヤーと対峙するキャラクターなんですけど、ティターニアがストーリーに出てくるときの音楽と世界観、キャラクター性の全部が好きになりました。

吉田質問に食い気味に答えましたね(笑)。曲も好きなんですか?

神木曲も大好きなんですよ。前にラジオに出させていただいたときに、自分で曲をリクエストして「『FFXIV』より、“目覚めの御使い 〜ティターニア討滅戦~”」って言ったことがあります。たぶん、あのラジオで夜中に討滅戦と言った人は、僕ぐらいだろうなと思いました(笑)。

吉田こういう場だと仕込みかと思われるかもしれませんが、僕もそれを知らなかったんですよ。それぐらい好きでいていただいているのがありがたいですね。『FFXIV』は音楽にもすごくこだわって作っているので、そこも評価してもらえているのはうれしいです。

『FF14』神木隆之介×吉田直樹P/D対談。神木さんのメインジョブはモンク。「僕の中でゲームは“つながり”。それが刺激になり、やすらぎになる」

――そんなティターニア好きの神木さんにお聞きしますが、『FFXIV』の楽しさはどんなところですか?

神木『FFXIV』の楽しさは、何のしがらみもなく、ゲームの世界で生きることができるところですね。ゲームの中にはジョブという概念があって、敵と戦うときに自分の役割が必ずあるんです。各自がしっかりとその役割を担わなければクリアーできない。だからこそ、みんなが同じ方向に向いていて、助けたり、助けてもらったりして、障害を乗り越えていきます。もちろん、ミスをすることもありますけど、そのときは励まし合いの言葉がチャットで出てきたりして。そういったときに、現実世界とは違う、ゲームの世界で生きているんだと強く感じますね。あとは、ジョブごとに特徴がしっかり出されていて、自分で選んだ戦闘スタイルに合う、合わないがハッキリしているから、遊んでいてすごく楽しいです。

――神木さんが『FFXIV』を遊んだことがない友人を誘うとしたら、どういった部分をプッシュしますか?

神木現実ではなかなか体験できないことを、ゲームの世界で体験しに行こうって勧めると思います。日常生活で悲しみや喜びといった感情が大きく動くことって、意外とないと思うんですよね。もちろん、まったくないわけではないですが、そんなに頻繁に起こらないですし、大きく感情を揺さぶられることは滅多にありません。ですが、ゲームでは、現実世界で生きているときと同じ気持ちの揺れ、動きかたで、それが当たり前のように体験できる。ユーザーどうしの友情、コミュニティも形成されていて、現実世界とほぼ変わらないんですよ。僕はそこが素敵だなと思いますし、もし友人を誘うとしたら、その要素を勧めたいですね。

吉田ゲームを作っている僕たちからすると、最高の誉め言葉です。

神木熱く語ってしまってすいません……。今日は、神木隆之介としてではなく、いちユーザーとして来ているので(笑)。

――『FFXIV』の中のスキルや魔法、召喚獣など、ひとつだけ現実世界で使えるとしたら何を選択されますか?

神木『FFXIV』を始めたときは、黒魔法にすごく強い憧れがあって、黒魔道士から触ったんです。だから、黒魔道士の超強力な攻撃魔法“ファイジャ”は夢があっていいなあと。とはいえ、現実世界では攻撃することもないので、使いどころがなさそう……。

吉田ファイジャを現実世界で使ったら大変なことになりそうですね(笑)。神木くんほどお忙しいなら、一瞬で目的地までワープできる“テレポ”とかどうですか? 『FFXIV』のテレポは、一度その場所までたどり着いていないと使えませんが。

神木確かにテレポもいいですね。ファイジャも捨てがたいですが、テレポにしておきます!

――では最後に、神木さんの人生にとって、ゲームはどのような意味があるものでしょうか?

神木ゲームに何十年も付き合ってきている方もいらっしゃると思うので、自分では全然たいしたことを言えないのですが、僕の中でゲームは“つながり”ですね。僕は、吉田さんと一度、パーティを組んでダンジョンに挑んだことがあるんですけど、現実世界では吉田さんはプロデューサー兼ディレクターと言われる方じゃないですか。でも、ゲームの中だと、ひとりの黒魔道士なんですよ。ゲーム内では、同じ目的を持って進んでいく仲間で、立場とかそういうのが関係なく、みんないっしょなんですよね。感動や苦労を共有したり、同じ話題で盛り上がったりして、その人を知ることができるし、知ってもらうことができる。そうやって会ったことがない人とつながって、どんどん仲間が増えていくのが、すごくおもしろいなと感じるんです。そのつながりが、すごく刺激になりますし、やすらぎになりますね。

『FF14』神木隆之介×吉田直樹P/D対談。神木さんのメインジョブはモンク。「僕の中でゲームは“つながり”。それが刺激になり、やすらぎになる」