中国の個人インディーゲームデベロッパー“FYQD-Studio”によるFPS『Bright Memory: Infinite』のPC版が、2021年11月12日よりSteamにて配信される。
本作は『Bright Memory』の続編にあたるタイトルで、2036年の近未来を舞台に光刃という近接武器や、多彩な銃が登場するFPS。さまざまなスキルや能力、武器を駆使した華麗なコンボや爽快感あふれるプレイ体験が特徴のタイトルとなっている。
本記事では、『Bright Memory: Infinite』を遊んで体感した魅力について紹介していこう。
なお本作は、Xbox Series X|S版が後日配信予定だ。
剣戟アクションが魅力的
本作で操作することになるのは、“超自然科学研究機構（SRO）”に所属する隊員のシアという女性だ。本作では、2036年という近未来を舞台に、世界各国に生じた異変を調査する中で奇怪な出来事に巻き込まれたり、敵兵士と戦いをくり広げる物語が展開されていく。
まずは海外のゲームということで気になるローカライズについては、プレイした範囲では一切問題がなかった。操作チュートリアルなどの説明テキストはもちろん、会話の内容に違和感が生じる場面はないので、安心してプレイしてほしい。
プレイ中の操作方法や画面表示は、FPSをプレイしたことがある人にはおなじみの形式だ。多少の脇道はあるものの、基本的には一本道のステージを進んでいき、出現する敵と銃撃戦をくり広げてストーリーを進めていく。
ダッシュやジャンプ、しゃがむといった基本動作を使いながら、敵と戦っていくのが基本の流れ。体力は時間経過で自動回復するので、ピンチになったら身を隠すだけで再び戦えるようになる。
使用できる銃はストーリー進行に合わせて増えていき、最初はアサルトライフルだけが使用可能。序盤をある程度進めればショットガンやハンドガン、スナイパーライフルも使えるようになる。
各武器はどのチャプターから始めても常時所持しており、ステージに配置されていたり、敵の落とした武器を拾って使用するようなシステムではない。所持制限などもなく、4つの武器を自由に使用することが可能だ。
また、ステージには焼夷弾や粘着弾といった特殊な弾薬も配置されており、それらを使って敵を一掃するのも楽しみのひとつ。
ここまではFPSでは定番のプレイ方法だが、本作ならではの要素として“光刃”という近接武器を使った戦いかたがある。
光刃は威力の高い近接武器であると同時に、敵からの攻撃を防ぐガードの役割を持つ。ガードボタンを押していると光刃を前に構えた状態になり、銃弾や近接攻撃をすべて防げるようになるのだ。
ガードはエネルギー（いわゆるスタミナ）が続く限り使用できるので、複数の敵から銃弾を撃たれてもすべて光刃で弾き返せてしまう。運がよければ、弾いた弾丸が敵に被弾して倒せる場合も。
銃撃戦をしつつ光刃で弾を弾き、接近して敵を切り裂く。この一連の流れが本作における基本のプレイスタイルで、非常にテンポよく、ハイスピードなバトルが楽しめる。
光刃は素早く振るうこともできるので、無理やり敵との距離を詰め、敵をまとめて切り刻む近接メインの戦いかたも可能だ。攻撃を弾いたときの金属音が心地よく、ついつい近接で戦いたくなってしまうこと請け合い。
光刃による戦いを存分に楽しめる敵ももちろん用意されており、一対一、あるいは複数の敵との剣戟＆銃撃戦を楽しめる。
一部の敵は防御装甲というゲージを持っており、このゲージを削らない限り攻撃が通らない。通常の敵よりも大きい大型の兵士などは大抵防御装甲を持っているので、その際には近接戦闘が重要になるのだ。
装甲持ちの敵と戦うときに活躍するのが、タイミングよく敵の攻撃をガードする“見切り”のテクニック。アクションゲームでおなじみのパリィ系のシステムだ。
見切りの仕組みは、敵の攻撃がヒットする直前にガードボタンを押すと敵を怯ませられるというもの。判定自体もやや緩めで、よく見ていれば簡単に攻撃を弾けるようになっている。
見切りで弾き、怯んだ敵に連撃を叩き込むと絶妙な爽快感が味わえるので、近接戦を仕掛けてくる敵との戦いはとくにおもしろい。
ステージの途中には古めかしい装備を身に着けた古代兵と戦う場面もあり、盾や剣、弓などを装備した兵士との近接戦をくり広げることもある。FPSながらアクションゲーム顔負けのハイスピードな近接戦を味わえるので、とにかく遊び応えがあるのだ。
光刃以外のアクションも充実しており、ゲーム内で集められるアイテムを消費することで、新たなスキルもアンロックできる。重力を操作して遠くの敵を引き寄せたり、空中からの落下攻撃や斬撃を飛ばすなど、後半になるほど多彩なアクションを扱えるようになっていく。
登場するボスもそれぞれ味があり、一筋縄ではいかない戦いになる。一対一の近接メインで戦う人型のボスをはじめ、巨大な武器を振り回す大型の敵まで登場するので、その都度違った攻略方法が求められるのだ。
プレイ中の難度は4つまで選択でき、高難度になると一瞬の油断が命取りになるアクションへと様変わりするので、FPS好きはもちろんだが、高難度のアクションゲームを好んでプレイする人も間違いなくハマるはず。
光刃と銃を使ったアクションがハイスピードで展開されるので、一度プレイすればその爽快感が病みつきになるゲームスタイルの『Bright Memory: Infinite』。グラフィックの高さを始め、街並みや小道具などの背景描写、多彩なアクションなどトコトンこだわって作られたタイトルだと感じ取れるゲームだった。
通常の戦闘以外にも、一部チャプターではスニークミッションや戦闘車両の操縦など、さまざまなアクションが用意されており、どこまでも飽きることなく遊ばせてくれる。アクション性の高いゲームが好きな人には、ぜひとも遊んでみてほしい一作だ。
本編と同タイミングで、サウンドトラックやDLCスキンも配信されるので、気になる人はそちらもチェックしてみてほしい。
