いよいよ2022年5月4日からU-NEXTにてドラマシリーズ『HALO』が配信される。こうしてファミ通ドットコムを読んでいる方にいまさら説明する必要はないだろうが、Xbox看板タイトルとして全世界で大人気のFPS『Halo』が実写ドラマ化。最新作の『Halo Infinite』(Xbox Series X|S、Xbox One、PC)はすでに2000万人以上のプレイヤーが楽しんでおり、今回のドラマ化は世界中が注目している。北米の配信サービスParamount+では3月24日から配信がスタートしているが、同サービスのオリジナルドラマシリーズでは史上最高のオープニング記録を樹立。まさに大・大・大注目作なのである。

 ドラマ版の物語は以下のような物語だ。


 人類は惑星を植民地化して宇宙へと進出するも、植民地化した惑星は異星人同盟コヴナントの脅威により、多くの人類が命を落とす事態になる。国連宇宙司令部UNSCによって強化された超兵器“スパルタン”のマスターチーフは、派遣された惑星・マドリガルにて謎の物体に遭遇する。その物体に触れたとき、マスターチーフは長い間失われていた家族との子供時代の記憶を思い出すことに。

ドラマ版『HALO』先行レビュー。1作目より少し前からスタート。バトルシーンはゲームファン必見の大迫力で1話から大傑作の予感しかない!?
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1話冒頭の舞台、マドリガル。
謎の物体に触れるチーフ。するとチーフの幼少期と思われる記憶が……!?

 超兵器“スパルタン”計画を主導したキャサリン・ハルゼイ博士が秘密裏に動く計画やコヴナントの野望、そしてマスターチーフの謎めいた過去が重なるとき、彼は「人類は救うべき価値があるのか否か」という決断を迫られる――

ドラマ版『HALO』先行レビュー。1作目より少し前からスタート。バトルシーンはゲームファン必見の大迫力で1話から大傑作の予感しかない!?
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ハイゼル博士はゲーム版より若いようだ。

 今回のドラマ版『HALO』だが、じつは前世代のXbox Oneが発表された2013年5月に、スティーブン・スピルバーグ氏による製作総指揮で『HALO』を実写映像化すると併せて発表されていた。つまり9年かかってやっと公開された形になる。詳しくは後述するが、映像化が発表されたけど頓挫した作品もあったので、ものを見るまでは過度な期待はしないようにしていた。だが、実際に1話を観たら……! 『HALO』ファンなら間違いなく満足の仕上がりで、ただならぬ完成度に今後の展開を期待せざるを得なかった。

ドラマ版『HALO』先行レビュー。1作目より少し前からスタート。バトルシーンはゲームファン必見の大迫力で1話から大傑作の予感しかない!?
UNSCの本部。

物語は1作目より少しまえからスタート

 このドラマ版『HALO』は、ゲーム1作目となる『Halo: Combat Evolved』をベースに作られている。外伝とかそういうアナザーストリーではなく、ド直球にゲームの本編を描くのではないかと予想されるが、どうやら大幅なアレンジが施されそうだ。

 まずは正確に言うと1作目より少し前からスタートしている点。ここからどう『Halo: Combat Evolved』の内容に繋がるのか(そもそもつながる?)、そのあたりも楽しみだ。

ドラマ版『HALO』先行レビュー。1作目より少し前からスタート。バトルシーンはゲームファン必見の大迫力で1話から大傑作の予感しかない!?
父に「避難所へ行け!」と言われるクワン・ハ。

 オリジナル要素として明らかになっているのは、新キャラクターのクワン・ハとマキーというふたりの存在。クワン・ハはコヴナントが攻め込んだマドリガルの街でひとり生き残った少女。非常に重要な役どころで、チーフと行動をともにすることになる。マキーは人類でありながらコヴナント陣営にいる謎めいたキャラクターで、1話に登場しているもののまだその詳細はわからない。

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避難所からコヴナントの襲撃を目の当たりにするクワン・ハ。
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マキーとはいったい何者なのか……!?

 ふたりとも重要なキャラクターと思われ、物語のキーを握りそうだ。

ゲームファン的見どころはバトルシーン!

 じっくりと描かれている物語にもぜひ注目なのだが、同時にゲーム版『Halo』を遊んでいる人なら思わず「あっ!」「おっ!」と声をあげてしまうシーンがある。それは……そう、バトルシーンだ。

 たとえばマスターチーフ視点で戦う場面があるのだが、これはもう完全にFPS。ジャンプしながらエイムしたり、グレネードを投げながら銃撃したりと、ゲームでもありそうな場面が随所に登場。コヴナントの武器プラズマガンを奪って使用するシーンなどもあり、随所でニヤニヤしてしまう。

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使用する武器につい目が行ってしまう!?
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エリートの動きにも注目。ゲームて観たことあるような動作も!?

 また、チーフがダメージを受けてしまい、物陰に隠れながらシールドの回復を待つ場面があるのだが、ここはもちろん、あの音! 「ププププププ(警告音)ピピピピ、トゥーーーウィンン(回復音)」が鳴り響く。

 第1話で確認できた武器は、おなじみアサルトライフル、3点バーストのバトルライフル、スナイパーライフル、ハンドガンあたり。どれも定番武器だが、映像で登場するだけでテンションがあがってしまう。

 そのほか、チーフが降り立つシーン(マジかっこいい)や、○○○○○を○○シーンなど見どころたくさんすぎで、あっという間の第1話(1時間弱)だった。

ドラマ版『HALO』先行レビュー。1作目より少し前からスタート。バトルシーンはゲームファン必見の大迫力で1話から大傑作の予感しかない!?
チーフ登場のシーンは本当にかっこいい!

配信はU-NEXT独占!

 冒頭でも書いたが、本作の配信はU-NEXTオンリー。ちなみに筆者はこれをキッカケにU-NEXTに加入した。毎週1話ずつ配信で全9話ということだが、どのあたりまでやるのか気になる。シーズン1で1作目の物語を全部やるのか、それともすでに製作が決まっているシーズン2まで持ち越しなのか……。

 そういう部分も含めて、Xboxファンはもちろん、SFアクションドラマファンたちといっしょに、毎週最新話が配信されるたびに盛り上がっていけたらこんなに嬉しいことはない。ぜひ多くの人にチェックしてほしい。

ドラマ版『HALO』先行レビュー。1作目より少し前からスタート。バトルシーンはゲームファン必見の大迫力で1話から大傑作の予感しかない!?
ハルゼイ博士の娘、ミランダ・キース(左)も登場する。

 残念ながらXbox向けU-NEXTアプリはなく、Xbox版ブラウザのEdgeでもU-NEXTを視聴することはできないので、筆者はPCかテレビ、あるいはスマホで視聴することになりそう。シーズン2が日本でも配信されるころには、Xbox Series X|Sで『HALO』を視聴できるようになっているといいなと願いつつ、まずは全力でシーズン1を楽しみたい。

ドラマ『HALO』公式サイト

これまでの『Halo』映像作品

 参考までに、これまでの『Halo』映像作品についてまとめてみよう。

 最初に映画化決定が報じられたのは2005年。『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン氏による映画化が発表された。ただ残念なことにさまざまな事情で頓挫(ちなみに、このとき集められたスタッフで『第9地区』が作られた)。これが正式に作られていたら、どんな作品になっていたのだろうか。

 つぎは2010年、アニメオムニバス作品の『Halo Legends』だ。荒牧伸志監督と押井守監督が起用され、制作にProduction I.G、東映アニメーション、ボンズ、STUDIO 4℃、カシオエンターテイメントが参加。日本でももちろんDVD/Blu-rayが発売となった。最近も期間限定でYouTube配信されたので、観た人も多そう。

 2012年には『Halo 4』の前日譚となる『Halo 4: フォワード・オントゥ・ドーン』が、2014年には『4』と『5』のあいだの物語『Halo: Nightfall』をリドリー・スコット氏が製作総指揮で作られた。

 こうしてコンスタントに映像化はされているものの、ゲームの『Halo』本編を映像化するのは初めて。とくに1作目は大どんでん返しがあるハードSFなので、これをまるっと映像化するのであればどんなビジュアルで表現されるのか楽しみだ。