音もなく忍び寄る恐怖との戦い
いまから21年前の2001年(平成13年)12月13日は、プレイステーション2用ソフト『零 ~zero~』が発売された日。
初代『零 ~zero~』は、テクモ(当時)から発売されたホラーアドベンチャーゲーム。『バイオハザード』に代表されるような恐ろしいクリーチャーと対決する洋風ホラーゲームが流行していた時期に、心霊的な恐怖を取り入れた和風ホラーが登場したとあって当時かなりの注目を集めた作品だ。Jホラー映画のブームの時流にも乗りつつ、国内外で多くのファンを獲得していった。
2002年8月には早くも携帯電話用コンテンツのオーディオドラマが配信。これを皮切りにメディアミックスが開始され、テーマパークのアトラクションとして『4D零』が登場したり、マンガや小説になって発売されたりもした。本作を原案とする映画『劇場版 零 ゼロ』が中条あやみさんと森川葵さんの主演で2014年に公開されているので、こちらを観たという人も多いんじゃないだろうか。
ゲームのほうは2003年の続編『零 ~紅い蝶~』の発売からシリーズ化。以来さまざまな本編及び外伝タイトルが発売されて人気を博している。海外では『FATAL FRAME(フェイタル・フレーム)』や『PROJECT ZERO』といった名称で有名だ。
初代『零 ~zero~』の主人公は霊感を持つ少女、雛咲深紅(ひなさきみく)。プレイヤーは彼女を操り、行方不明となった兄を見つけ出すため広大な屋敷“氷室邸”を探索していくことになる。
ユニークだったのは“射影機(しゃえいき)”と呼ばれるカメラを使い、気になるポイントを撮影していくところ。そこに霊がいれば身の毛もよだつ心霊写真が撮れてしまうのだから初めて見たときは思わず震え上がったんじゃないだろうか。
射影機には霊を封印する能力も備わっていて、襲い掛かってくるような怨霊であれば何度も撮影してダメージを蓄積させていく。特定の行動中にはシャッターチャンスが設定されており、逃さず撮影できれば大ダメージを与えることが可能。一風変わったバトルではあったが、かなりスリリングで楽しかった。しかしどの霊も恐ろしい形相をしていたので、人によってはファインダーを覗くのが辛かったという話も聞いたことがある。
また、射影機はバトルだけでなく謎解きにも使用。ないはずの扉が撮影することで浮かび上がってくるなど、超常的な力を使いながら進むのが新しい感覚だったんじゃないかな。
じつは2014年以降、『零』シリーズはずっと音沙汰がなかったのだが、2021年10月28日に5作目の『零 ~濡鴉ノ巫女~』のリマスター版が発売された。
オリジナル版はWii Uでのみの発売だったのだが、リマスター版はNitendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)とあらゆるプラットフォームを網羅している。この機会ににこちらで遊んでみるのもいいのではないだろうか。
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