皆さんはフィギュアリペインターのMAマンさんをご存じだろうか。3Dのフィギュアをリペイントする、まるでアニメや漫画の中から飛び出してきたような二次元化とも言える作品が注目を集め、YouTubeのチャンネル登録者は26万人越え。『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するジョルノ・ジョバァーナを、おなじみのタッチでリペイント動画をはじめ、SNSでも注目を集めるフィギュアリペインターのひとりである。
※ジョルノ・ジョバァーナのフィギュアを筆で塗ってみたら美しくなりすぎた。【ジョジョの奇妙な冒険5部】I painted a figure of Giorno Giovanna with a brush
2022年11月9日には、自身初の著書『筆一本からはじめる アニメ塗りフィギュアの教科書』が発売。MAマンさんの特徴的な作風である“アニメ塗り“をわかりやすく解説した一冊となっており、これを見て、筆者はどうしてもリペイントに挑戦したくなったわけなのだが……、
「筆者には絵心がない」
そんな自分でもリペイントを楽しめるのか、直接教えてもらえばいいじゃないかということで、リペイントを教わるべくMAマンさんのアトリエにうかがった。
MAマンさん(えむえーまん)
2019年からフィギュアリペインターの活動をスタート。同年に開設したYouTubeチャンネル“MAマンch。”は、自身の手掛けるフィギュアのリペイント作品が話題を呼び、チャンネル登録者数は2023年1月現在26万人越え。さまざまな活動を通じて、フィギュア塗りの普及に力を注いでいる。(文中はMAマン)
いま注目のフィギュアリペインター“MAマン”
――はじめまして。本日はMAマンさんにリペイントを教わりたいと思い、アトリエに伺わせてもらいました。リペイントをイチから教えてください!
MAマンいきなりですね(笑)。もちろん、いいですよ
――その前に、MAマンさんのことを知らない方がいらっしゃるかと思います。まずは経歴やどういったお仕事をされているのか教えていただけますでしょうか。
MAマンメインはYouTuberでの活動で、動画を通じてフィギュアのリペイントを発信しています。そのほかには、MAマンとして発表できないものありますが、彩色のお仕事もさせてもらっているといった感じです。
――YouTubeの活動はもともとやってみたかったことなのですか? それとも、一番発信力があるからやってみようという考えかたがあってのことですか?
MAマン「YouTubeをやってみたい」と何か漠然と思っている人が多い時代かと思いますが、私の場合は「YouTuberになってやるぞ」とかではなかったです。順番としては逆で、リペイントをみんなに届けたいという思いがあり、気づいたらYouTubeにたどり着いた感じですね。
――確かにフィギュアとなると動画の方が見せかたとしてもキレイに伝わりますし、相性がいいですよね。
MAマンそうですね。映像だと情報量が多く、いろんな角度からフィギュアを見せることができます。YouTubeを始めたてのころの動画のテイストはもっとガチガチでしたね。
――MAマンさんは美大出身だとお聞きしたのですが、個人的にはそこからリペイントの道に進むのは珍しいと思いました。どのようなきっかけがあったのですか?
MAマン純粋に昔からアニメ好きで、学生の頃から、好きなアニメのポスターやフィギュアを集めていました。
そして、上京してから秋葉原を歩いているときに、リペイントフィギュアがショーケースに飾ってあったのを初めて見ました。その時の衝撃がすごくて……。ずっと昔から絵には触れていて、フィギュアも持っていましたし、自分も好きな色に染めてみたいなと思って、すぐに道具を買いに行ったのが私のリペイントの始まりです。
当時はリペイントのやりかたのような知識本や、直接的にフィギュアの塗りかたの本みたいなものとかってあまりなくて、最初は手探りでやっていまして……、ですので、今回書籍を出させていただけたことはすごくうれしく思っています。
――自分はMAマンさんの動画を見てリペイントを知りました。動画を見るうちにリペイントに興味を持ち、そしてMAマンさんが執筆された『筆一本からはじめる アニメ塗りフィギュアの教科書』を見て実際にリペイントに挑戦したい欲に駆られたのが今回お伺いした経緯でして……。
MAマンそういってもらえると嬉しいですね。ありがとうございます。
――そもそもMAマンさんがやられている、リペイントはどういったものなのでしょうか?
MAマンリペイントは、もともと売られている既製品のフィギュアや立体物に対して、新たに色を塗り、塗り替えるっていうことです。
これを聞くと、プラモデルの塗装を思い浮かべる人もいるかと思いますが、組み上げてから、未塗装のものに塗装するものなので、リペイントの概念とは少し違うものでして、色がある状態のものに、そこにさらに色を加えるのがリペイントというわけです。
――なるほど。
MAマン実際にどういったものなのかは、やってみるのが一番! ということで、さっそく挑戦してみますか?
――はい、お願いします! ちなみに、自分は絵心がないのですが大丈夫ですかね……。
MAマンもちろんです!
リペイントに挑戦してみた! まずは理想の推しのキャラクターをイメージ
MAマン今回は書籍の初級編のところを中心にやってみましょう。例えば、ハイライトを入れるっていう項目が初級編になっているのですが、そこを“影入れ”に置き換えてもまったく問題なくて、要は1色追加するっていうところがポイントです。ちなみに、今日はどんなフィギュアを持ってきましたか?
――今回は自分が好きなフィギュアから、自分の推しである『Re:ゼロから始める異世界生活』のラムを持ってきました!
MAマンいいですね。筆を入れる前に、まずは大事なことがイメージを固めること。やっぱり推しのキャラクターをかわいくしたいじゃないですか。そのイメージによって、ハイライトや肌の色が決まってくるので、色を塗る前にそのキャラクターの画像をインターネットで調べて想像を膨らませてみてみるといいと思います。
――じつは、事前に軽いイメージを考えてきました。ふだんはメイド衣装を着ておとなしい感じですが、今回は華やかな衣装を着ているということで、いつもよりも華があり、ちょっと大人びたという感じです!
MAマンすばらしい! そのマインドが本当に大事です!! では道具を用意したので、色をつけていきましょうか。
今回使用した道具
- 筆:hutu(フツー)、chibi(チビ)(MAマンさんの手掛けるブランド0Color.)
- ラッカー塗料
- 薄め液(塗料の粘土の調整に使用)
- 洗浄用溶剤
- 塗料皿
- ピンセット
- 攪拌棒(塗料を混ぜ合わせるのに使用)
- キッチンペーパー
塗料選びのコツ・自分の出したい色の作り
MAマンまずは、髪にハイライトを入れてみましょう。『Re:ゼロ』の場合、ハイライトはちょっと少なめになっていますが、今回は華やかなイメージなので、気持ち多めくらいがいいです。
入れる色は若干ピンクみが入った白にしましょうか。
――塗料選びって、初心者にはすごく難しいところだと思うのですが、何かコツなどはありますか?
MAマン買えるならとりあえず多くの塗料を買うに越したことがないのですが、少しずつ買うとするならば、キャラクターの画像を見比べて、近い色を買うのがいいですね。けっきょくハイライトを作るときも、このベースとなっているこのキャラクターの色にホワイトを加えて作るっていうのが一般的なので、着ている服や髪の毛、肌の色に近い塗料をまずは買うのがおすすめですよ。
あと白は頻繁に使いますし、線入れとかするときは黒を使うので、この2色も手もとに置いておきたいですね。
MAマン粘度も薄め液を使ってちょっとだけ緩くしたいですね。ほんの少し薄くしたいので、そういうときはスポイトがあると便利です。初心者のうちは微調整もできますから。まずは目薬ぐらいの感覚で入れてもらって、一滴入れるみたいな。
あとはどれくらいの塗料を出したとしても変わらないので、自分の塗りやすい柔らかさを感覚的につかんでおくといいですよ。なぜ感覚的っていうかというと、塗料によって粘度が変わるんです。1回開けると揮発して、簡単に蒸発しちゃって……、だから何滴って言い切れないんですよね。
――アニメ塗りの場合は、思っている以上に粘度が高いイメージなんですね。
MAマンおおよそはとんかつソースぐらいかなって思っていて、多分一番イメージしやすいのではないでしょうか?
――すごくわかりやすいです!
MAマンだけど、いまからやろうとしているのは面積がめちゃくちゃ少ないハイライトなので、サラサラしすぎると、滲んだりしてしまう恐れもありますし、とろみがあるほうが絶対いいです。ムラにもなりにくいですし。
あと混ぜた後は、いったん筆や用具を洗うのを欠かさずに。塗料がボソボソして固まってしまい塗りにくいので。“一工程ごとにちゃんと洗い、そして塗料をつけたらすぐ塗る“、逆に言えばそれさえできればあとは本当に筆運びを身に着けるだけなんです。
ハイライトは見せたい角度を選んでから
MAマンでは髪にハイライトを入れていきましょうか。
――立体物なので、平面のイラストにハイライトを入れるのとは別の感覚ですね。
MAマン平面だとどこにハイライトを入れるとかある程度決まっているじゃないですか。まずは、フィギュアの一番見たい角度を決めましょう。
――この向きで入れたいです。
MAマンでは、その向きの状態を平面だとして考えると、どこにハイライトを置くかわかりやすくなりませんか? 光源など複雑なことは気にせず、思いのまま色付けして大丈夫です。
あとは、一番見せたい角度のハイライトを基準に、入れていくといった感じです。基準さえ決まれば好きなように入れても問題ないので、あとは自由にやっちゃって大丈夫です。
――これはリペイントならではの手法でおもしろいですね。……とは言え、最初の筆が重いです。
なかなかフィギュアに筆を付けられない筆者にMAマンさんが差し出してくれたのが、プラスチックスプーン。凹凸があるフィギュアの塗りに近い感覚でいろいろ試せるスプーンは、リペイントの筆入れの練習にぴったり。MAマンさんも、フィギュアに色を乗せる前に色のテストで使われているそう。
スプーンで腕も慣れたところで、さっそく髪に着色。事前に調べた画像を参考に髪にハイライトを入れるが、とは言え、やはり立体物に色を付けるのはなかなかに難しい。
MAマン見ている感じだと、筆が縦になっているので、もう少し寝かせてみたほうがいいですね。あとは置きたい場所に対し、ちゃんと届く場所、動く場所であるように固定するとかなり書きやすくなります。
――一度筆を入れると、「これも入れたい」とどんどん欲が湧いてきますね。
MAマンそれがリペイントのおもしろいところです。360度自由に色を入れることができるので、ここにも入れたいとつぎからつぎに欲が湧いてくるんですね。そして、最初は光源を気にしていましたけど、いまではほとんど気にならなくなりましたよね?
――そうですね、最初ほど気にならなくなりました。
MAマン一番メインで見せたいところに違和感がないよう着色すれば、そこを基準にして塗る場所がどんどん決まっていきます。後半のほうは筆に迷いがなかったですよ(笑)。
――気づいたら夢中で筆を進めていましたね(笑)。
MAマンハイライトもいい感じですね。もちろん、一度色を入れたあとにハイライトを別の形にしようとか、最後の仕上げに調整しようとかもありです。その際は、最後まで塗料を残して置いたり、もしくは、そのときの割合をメモに残しておくといいですよ。
ハイライトはこれで決まったとして、つぎは装飾品の色変えをしましょう。
装飾品に個性を付けることで、見栄えがガラリと変わる
MAマンつぎは頭の髪飾りの色を変えてみましょうか。何色でもいいですよ。
――レムの髪色である水色を入れたいです。
MAマンピンクと水色って合いそうですね。今回はホワイトと青系の原色シアン足すっていう形でやりましょう。似た色があれば、調色せずその色を使ってもOKです。装飾品は全部変えます?
――リボンだけ変えたいですね。
MAマンでは、花のところに流れないよう境界だけをちょっと塗ってみましょう。
――色鉛筆でいうまわりを先に描くようなイメージですか?
MAマンその感覚ですね。境界のところだけ塗り終わったら、あとはガッツリいっちゃって大丈夫です。
コツとしてはリボンの流れる方向に筆を倒して塗ることを意識するとうまく塗ることができます。筆を立ててしまうと鋭い線になって、広い面積をムラもなくスピーディーに塗れなくなるんですよ。
――リボンの裏側の塗りが思いのほか難しいです。
MAマンこれもポイントですけど最初に裏側から塗るといいですね。ほかのところに色が跳ねないように、リボンを自分の手で避けながら書かなくて済むので。
でも最初だとかなり難しいですよね。エアブラシだったら均一に塗れるかもしれないけど、分解しないといけないじゃないですか。ほかのところに塗料がつかないようカバーをすると考えると、そっちのほうが私的には大変だと思います。だったら、「筆使いを覚えて、こういうふうにやったほうが楽だよ」というのが私のリペイントの根幹にあります。
――エアブラシなどを使うとなると一気に敷居が高くなってしまうので、MAマンさんのリペイントは初心者にもやさしいですね。
――リボンに色を入れただけでも全然違いますね。
MAマンどこか愛着が湧きません?
――自分の好きなキャラをおめかししている気分でめちゃめちゃ楽しいです。
MAマンですよね。リペイントはやってみてわかる楽しさがいっぱいあるんですよ。ここから線入れや影を入れるってなると塗る面積が増えるので難易度がギュッと上がりますが、せっかくなら影入れに挑戦してみますか? 全部やるとなると大変なので、正面だけやりましょう。
――ぜひ、やりたいです。
影入れは大胆に!
MAマン影の塗料ですが、今回は既製品のスタンダードなグレーを使います。こういうときは、同じキャラクターじゃなくても、これを応用できそうだっていうような資料を何か探してもらうと、かなり参考になるかと思います。
――影入れって平面のイラストでもかなり難しいですよね。ある程度絵の勉強が必要になりますし。
MAマンそうですね。でも、リペイントの影入れはいろいろなやりかたがあるんですよ。わかりやすくフィギュアならではの入れかただと、影が落ちている場所をそのままなぞっていくというやり方があります。
――なるほど。影そのものをなぞるという方法がフィギュアのリペイントでは使えるわけですね。とは言え、実際入れてみると何か違和感を感じるというか……。
MAマンポイントで入れていくとわかりにくいんですけど、何かある程度固まりとして影が入ったほうがセル画っぽくなって見栄えがよくなります。あとは、意外とフィギュアのシワなどを細かく拾うと意外とまとまりが出にくかったりするので、アバウトに影をつけたほうがうまくいったりします。とはいえ、どうしても練習が必要になりますが……。
でもリペイントの場合、絵が描けない人でも、実際のものを見て、練習できるからそれはそれでメリットがありますよね。リペイントをしながら学べばいいんです!
――影が苦手な方は、実際にフィギュアに塗ってみると勉強になりそうですね。
途中、MAマンさんに実際に塗りのお手本を見せてもらいながらも、影塗りも終了。ポイントとしては、こまごまとブロック分けして入れるのではなく、ガッツリと入れることで、逆にメリハリが出てキレイに見せることができる。
リペイント前とリペイント後の比較がこちら。
顔まわりは部分的なリペイントながらもかなり華やかに。ドレスは影を入れることで、厚みが増しただけでなくメリハリがある。
リペイントの楽しさを届けたい!
――今日はリペイントを教えていただきありがとうございました。今回は3色だけしか使っていませんが、ハイライトや色を入れるだけでも、やっぱり顔のまわりがすごい明るくなりましたし、実際にリペイントをしながら変化に驚いていました。
MAマンぱっと華やかになりますよね。
――それと同時に、実際にリペイントを体験して、筆使いといった基礎的なことを押さえておけば、誰でも簡単に始められるのが魅力だと思いました。その魅力をわかりやすく伝えているのが、まさにMAマンさんの『アニメ塗りフィギュアの教科書』というわけですね。
MAマンそうです。今回の書籍を出版した目的としては、買ったフィギュアをリペイントして飾って楽しむ、その文化をもっとたくさんの人に知ってもらいたかったんです。
それと同時に、この本をきっかけにリペイントを楽しいと思ってくれる人がいると確信していたので、できるだけハードルを下げて、段階を踏んで練習すればこんな塗りができるようになるんだと、この1冊の中で一通りわかるようにしたいと思って作りました。
余談ですが、造形師との対談も入れることによって、そのフィギュアを作るってところにも目を向けてもらい、フィギュアの世界はこんなに奥が深いんだというところもお伝えしたかったです。
――執筆するにあたり、何か大変なことはありましたか?
MAマンありましたよ。どういったテーマにするかはかなり悩みましたし、人によって持ってる感覚や感性、センスは違うので、あまりにもガチガチの正解を出すのは避けました。
「ハイライトを入れたらこうなるよ」みたいに、ある程度目安にはなるように教科書らしく書いてはいますが、最終的には感覚で大丈夫だよと、そういう隙も与えたかったです。
あとは、完成の作品ばっかり載せるようなものだと「難度が高すぎる」と思う人がたくさんいると思ったので、その塩梅や見せかたのところは、私の意見だけではなく、スタッフさんの意見も聞きながら落とし込んでいきましたね。ここは本当に苦労しました。
MAマンさんのリペイントへのこだわり
――最後にMAマンさんのリペイントのこだわりをお聞きしたいです。
MAマンひと言で言うと、“二次元的彩色のフィギュア”です。私の造語なのですが、その中でも3D二次元彩色として、一定角度や基本的な法則はあんまり考えすぎずに、360度から見て2次元っぽい表現が楽しめるところを意識しています。
――MAマンさんのリペイント作品でも、初音ミクのフィギュアは、立体的で目の錯覚を起こすようなテイストで、冴羽獠のフィギュアは、どちらかというと線が印象的で、アニメをそのまま見ているような感じであったりと、作品のテイストで見えかたがまったく違いますね。
MAマンどうしても作品によってキャラクターの雰囲気は全然違うじゃないですか。そこを、自分なりに落とし込んでフィギュアで表現できるのは、リペイントの魅力だと思います。
――リペイントをこれから知る人にはこういった魅力を知って欲しいですね。
MAマンあとは自分の中だけの解釈とかってあるじゃないですか。そもそものフィギュアでもその世界観を十分に楽しめますが、リペイントは、それをさらに引き出すことができるんです。
――リペイントは“最上級の推し活”ですね!
MAマンまさにその通りです!
今回の取材では時間の都合上、途中までしかリペイントを教われなかった。だが、筆者の心にリペイントの熱が火を付き、徐々にではあるが筆や塗料を買い、MAマンさんの教科書を見ながら完成するように進めている。「好きなキャラクターを自分好みに色付けして楽しむ」、この気持ちよさを皆さんも味わってほしい。
書籍情報
- タイトル:筆一本からはじめる アニメ塗りフィギュアの教科書
- 著者:MAマン
- 定価:2,310円(本体2,100円+税)
- 発売日:2022年11月09日
- 判型:B5判
- 商品形態:単行本
- ページ数:128
- ISBN:9784046057334