2023年2月10日~11日の2日間、千葉・幕張メッセにて開催中のジャパン アミューズメント エキスポ2023(JAEPO 2023)。本イベントは、アーケード向けの最新ゲームやプライズが披露される展示会だ。
KONAMIブースでは、新作メダルゲーム『桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~』がお披露目され、実際に試遊もすることができた。本記事では、『桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~』を10分ほど体験したリポートをお届けしよう。
あの『桃太郎電鉄』がメダルゲームに!
本作はせり出すプッシャーに合わせてメダルを投入し、役物やほかのメダルを落としながら、さらにメダルを稼いでいく、いわゆるメダルプッシャーゲーム。そこにパーティーゲームの金字塔『桃太郎電鉄』シリーズの要素を加えた、アーケード専用タイトルだ。
『桃太郎電鉄』シリーズ(以下、『桃鉄』)と言えば、日本列島+αを舞台に、サイコロを振ってゴール(目的地)を目指し、物件などを買いながら進めていくデジタルボードゲーム。2020年に発売されたNintendo Switch専用ソフト『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』(コナミデジタルエンタテインメント)は、累計出荷本数350万本(2022年3月時点)を突破するなど、大ヒットを飛ばした。
そんな『桃鉄』がメダルゲームとして登場するということで、開幕から試遊したい来場者たちの長蛇の列が形成されていた。
『桃鉄』らしい遊びごこちが魅力!
『桃鉄』と言えば最大4人での対戦プレイが特徴だが、基本は1座席の中でゲームが進行。大当たり(ジャックポット)などがほかのプレイヤーと共通しているだけで、1座席だけで遊べるようになっている。なお、座席にはふたり座れるようになっているので、ほかの人といっしょに遊ぶことも可能だろう。
投入したメダルをボタンを押して発射し、上部のプッシャーテーブルに乗せ、メダルを下部のフィールドに落としていくのは、メダルプッシャー共通の要素。本作は『桃鉄』らしくサイコロのボールが用意されており、まさに『桃鉄』のようにリアルなサイコロを振って(落として)目的地を目指していくことになる。
おそらくだが、サイコロを振ってからマスを進める先は、目的地に最短で向かえるルートが自動で選択される。老若男女問わずに遊ぶメダルプッシャーゲームらしく、誰でもわかりやすく目的地に向かうことが楽しめるような作りになっているようだ。
止まったマスによって効果が発揮されるのは本家同様で、プラスマス(青)ならプッシャーテーブルに向けて数枚のメダルが払い出されたり、カードマス(黄)ならカードがゲットできる。カードの効果は体験はできなかったが、たとえば“スリの銀次”もカードになっているのを見たので、ランダムイベント系もカードにまとめられているようだ。
サイコロマスというものもあり、ここに止まるとフィールドにサイコロの役物が排出される。払い出されるサイコロの数は抽選となっていた。
物件マスでは、サイコロでどの物件を購入するのかが決められる。物件によって、フィールドへの払い出しメダルが得られる。『桃鉄』では1月~12月までの月ごとのターンで進み、毎年3月に物件からの収益をまとめて得る“決算”があるが、本作では8個物件を購入すると“決算ボーナス”が発生。それまで購入してきた物件の種類によってボーナスメダルが得られるほか、サイコロの出目によって倍率が掛かったりもする。
ゴールである目的地に到達すると、“目的地到着ボーナス”が発生。サイコロによる抽選でボーナスメダルが増えていき、大当たりを引けば“ボンビーボール”が手に入り、大量メダル獲得のチャンスが得られる。また、メダル版では、ボンビーボールが出現するとボンビーがとりつくことになる。
メダル版の『桃鉄』での“ボンビー”たちは、プレイヤーを邪魔する存在なので、プラスマスに止まった際に払い出される、メダル枚数を減らすといった悪戯をしてくる。
ただ、マイナスされたメダルは各ボンビーの供託金として溜まっていくので、本作では貧乏神たちが逆に、超大当たりのジャックポットチャンスをくれる存在となっている。
“ボンビーボール”をプッシュして落とすと、“ボンビーゲーム”が始まり、ボンビーたちと勝負。うまく勝てば、筐体の全プレイヤーから取られたマイナスメダルぶんとも合わせた、超大当たりが狙えるというわけだ。
また、ボンビーは“貧”と書かれたマスに止まると、ほかのボンビーに変化するようだ。デフォルトの貧乏神のほか、ミニボンビーやキングボンビーなどといったおなじみのボンビーたちが揃っており、それぞれにボーナスが振り分けられている。キングボンビーやビッグボンビーを倒すことができれば、超大量のメダルがゲットできる様子。
わずか10分の試遊だったのでより深いところは残念ながら未体験だが、どうやら対戦要素なども予定されているようだ。メダルゲームに『桃鉄』の魅力をミックスし、ワイワイと遊べそうなタイトルだと感じた。
全体的に『桃鉄』の世界観がリアルになった物理的な演出と、『桃鉄』の持つほんわかとした空気感と、コツコツとマスを進めていく楽しさ。そして、サイコロの出目によって一喜一憂する感じは、まさに『桃鉄』らしい楽しさが詰まっていたように思う。
『桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~』の稼働時期は未定で、2023年2月9日に開設された公式ホームページによると、“近日稼働開始!”とのことだ。