マンガ大賞実行委員会は、“マンガ大賞2023”の受賞作品が、とよ田みのる先生の『これ描いて死ね』であることを発表した。

 今年のマンガ大賞は、109名の選考員により投票対象作品数242作品から選ばれている。『あかね噺』や『女の園の星』など、マンガ大賞の最終選考ノミネート作品11作品や、投票があった作品へのコメントなども公開されているのでぜひチェックしよう。

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マンガ大賞2023 ホームページ

以下、リリースを引用

マンガ大賞2023決定!マンガ読みが選ぶ2022年の一推しは『これ描いて死ね』とよ田みのる

このたび、書店員を中心にした各界のマンガ好きが選ぶ、2022年の一推しマンガ、マンガ大賞2023が決定し、本年度のマンガ大賞が、『これ描いて死ね』とよ田みのるに決定致しました。お知らせ致します。

【マンガ大賞2023】大賞はとよ田みのる先生の『これ描いて死ね』に決定!『あかね噺』や『女の園の星』、『正反対な君と僕』などノミネート作品や選考コメントも発表

選考員は、
1次選考には、102名が参加。(投票対象作品数242作品)
2次選考は、102名が参加。(ノミネート作11作品)
すべて、ノーギャラ・ボランティアで、のべ数千冊のマンガを読み、選出しました。

選考について

選考対象:2022年1月1日~2022年12月31日に単行本が出版された作品で、最大巻数が8巻までのマンガ作品。

※なお選考対象には電子書籍(最大巻数が8巻相当までの作品)も含みます。

選考方法:
1次選考:各選考員が、「マンガ大賞」に推薦したい作品、最大5作品を選出。
2次選考:1次選考で投票数が多かった11作品をノミネート作品とし、選考員は、全ノミネート作品を読んだ上で、上位3作品に投票。集計の上、『マンガ大賞』を決定。

選考員の方から投票された3作品を、
1位…3ポイント
2位…2ポイント
3位…1ポイント
として集計し、『マンガ大賞2023』を決定致しました。最終結果は以下の通りです。

大賞

【マンガ大賞2023】大賞はとよ田みのる先生の『これ描いて死ね』に決定!『あかね噺』や『女の園の星』、『正反対な君と僕』などノミネート作品や選考コメントも発表

『これ描いて死ね』
とよ田みのる
102ポイント

2位

【マンガ大賞2023】大賞はとよ田みのる先生の『これ描いて死ね』に決定!『あかね噺』や『女の園の星』、『正反対な君と僕』などノミネート作品や選考コメントも発表

『あかね噺』
馬上鷹将、末永裕樹
100ポイント

3位

【マンガ大賞2023】大賞はとよ田みのる先生の『これ描いて死ね』に決定!『あかね噺』や『女の園の星』、『正反対な君と僕』などノミネート作品や選考コメントも発表

『女の園の星』
和山やま
65ポイント

3位

【マンガ大賞2023】大賞はとよ田みのる先生の『これ描いて死ね』に決定!『あかね噺』や『女の園の星』、『正反対な君と僕』などノミネート作品や選考コメントも発表

正反対な君と僕
阿賀沢紅茶
65ポイント

5位

天幕のジャードゥーガル
トマトスープ
59ポイント

5位

日本三國
松木いっか
59ポイント

7位

さよなら絵梨
藤本タツキ
44ポイント

8位

スーパーの裏でヤニ吸うふたり
地主
34ポイント

9位

劇光仮面
山口貴由
32ポイント

10位

タコピーの原罪
タイザン5
29ポイント

11位

光が死んだ夏
モクモクれん
22ポイント

(敬称略)

FAQ

Q.どういう動機で始めたんですか?

A.年間に何百冊もマンガを読む読者は、「これはぜひ、他の人にも読んでもらいたい!」と思うような、面白いマンガに出会うことがあります。一方で、マンガは、年間およそ一万点の新刊が出版され、ただでさえ選択肢が多いのに、書店の店頭では、ビニールがかけられていて、店頭で、試し読みができない場合も、少なくありません。そこで、面白いマンガを周りのひとに宣伝したい読者が、「このマンガはこんなに面白いよ!」と、マンガに興味はあるけれど、それほどディープではないひとに伝えるために、始めました。いろんな方が、マンガ大賞をひとつのきっかけに、面白いマンガに出会ってもらえたら、幸いです。あと、マンガ読者として、ほかのマンガ読者の意見を集めることで、面白いマンガを見逃さずに、貪欲に読みたい!という気持ちもあります。

Q.なぜ、投票対象が、8巻までなの?

A.だいたい一番単行本が出るのが早い週刊連載で、3ヶ月に1巻、新刊が出版されます。年に4回x2年で、8巻です。それだけの期間があれば、人に勧めたいマンガの面白さは、発揮されていると思います。逆にそれ以上の長さのものは、面白さは世間に知れ渡っているだろう、ということで、8巻までを対象にしました。あと、これ以上長いと、気軽に手に取るには、ちょっと量がありすぎるかな、というのもあります。

Q.選考員は、どうやって選んでいるの?

A.今回に関しては、普段からマンガの現場でマンガに接している実行委員会のメンバーが、「この人はマンガに対して熱を持っている!」と直接存じ上げている方に、声をかけて、集まって頂きました。なお、マンガが売れることに直接の利害関係があるマンガ家さん本人や、編集者の方、ブックデザイナーの方は、公正を期するために、選考員にはなっていただいていません。

Q.運営のコストはどうなっているの?

A.公正を旨とする企画意図からして、営利を追求することはなじまないので、サイトのデザイン、運営、ロゴ制作、ほか、すべて、趣旨に賛同してくださった方にお願いして、ボランティア、ノーギャラです。選考員の方、ほか協力スタッフの方、「マンガの話をしながら酒が飲みたい」を合い言葉に、皆さん手弁当で参加して頂いております。

Specialthanks.
ロゴデザイン:関善之

マンガ大賞2023 大賞受賞作品『これ描いて死ね』とよ田みのる 選考員コメント・1次選考

  • 作者推しなので過去の全作品読んできてるわけですが、作者自身のマンガ制作に対する思いが投影されまくっているなと思います。個人でも仲間とでも、モノ作りは本当に素晴らしいことだなと改めて感じられる作品でした。1巻の巻末に入っているロストワールドは、「ラブロマ」を読んだ方にはハッとさせられる内容が含まれていますのでそちらも是非。
    会社員 / 三浦佑樹
  • とよ田先生のマンガ愛が詰め込まれて、あふれ出している漫画創作マンガ。1 巻 2 巻の巻末に掲載された「ロスト
    ワールド」で、とよ田先生(をはじめとする漫画家さんたち)が、「どいつもこいつもおもしろさで殺す!」とい
    う気概で描かれているのがわかりましたが、まだまだ読みたいので、これ読んで死ねない。
    Tokyo Otaku Mode / モリサワタケシ
  • ひとつのことにかける純粋な情熱が、作品の舞台である島の海のように輝いている。一筋縄ではいかない登場人物全員の唯一の共通点がマンガ愛であるのがよい。
    医師 / 岸本 倫太郎
  • とよ田先生の作品を外で読むのは危ない、かなりの確率で泣かされます。今作品も全年齢対応な感じのかわいい絵柄なのに急に心にブッ刺ささる描写やセリフが出てきて不意に涙が…。まっすぐなキャラクター達が本当に眩しい!
    会社員 / 小野塚博之
  • 前作『金剛寺さんは面倒臭い』からの『これ描いて死ね』は予想外!漫画愛が溢れまくった本作が世界中のマンガ好きに届け~♪
    ロングランプランニング / 小森和博
  • 手島先生が泣いたり笑ったり怒ったり。素晴らしすぎるヒロインで困るくらい。
    朝日新聞記者 / 小原篤
  • 東京の離島に住む、漫画好きの高校一年の主人公が初めて創作マンガ同人誌即売会コミティアの会場に来て、机を並べる全ての参加者が自らの作品を描いて参加していることに衝撃を受ける。「そっか、漫画って、自分で描けるのか」という発見に、まさにアルキメデスが「ユリイカ!(私は見つけた!)」と叫んだシーンが脳裏に浮かぶ。全てはここから始まるのだ。
    コミティア実行委員会会長 / 中村公彦
  • 伊豆大島出身のとよ田みのる先生的まんが道。マンガを描いていこうという女子高生たちと、一度は志したマンガ家の道を辞めて教師になった先生という複層的な語りが良い。相変わらずテンション高く、かわいらしく、切実。
    マンガ読み / サイトウマサトク
  • 憧れのマンガ家を追ってコミティアに参加する高校生、過去と向きあうべくコミティアに参加する元マンガ家、それぞれの熱さが眩しい。
    マンガ研究 / ライター / 会田洋
  • 漫画を創作する喜びにあふれた部活動や友情がキラキラと眩しく感動する。漫画内漫画も良い。伊豆大島に遊びに行きたくなりました!
    主婦 / 岸本しのぶ
  • とても普通な感じの高校生 3 人が、とても魅力的です。
    会社員 / 林礼春
  • マンガに救われて、マンガって描けることを知る。マンガの嘘と、本当のお話。作中作がまた最高です。オフィスオーガスタマネージャー / オフィスオーガスタ樋口健
  • 作者の円熟と持ち前のフレッシュさがちょうどよく融合していて新たな代表作になる気配を感ずる。
    ときどきライター / 縣丈弘
  • この漫画は、半分はコロナ禍で大変だったであろう同人イベントコミティアへのエールの気持ちで描かれているのではないだろうかと感じる。とよ田先生の漫画はいつも愛が溢れているが、この作品ももれなく大きな愛を感じられます。あと赤福ちゃんのツッコミがいちいち可愛いし面白い。
    bar 図書室店主 / 岡部愛

2次選考やその他の作品のコメントはこちら
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