『ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム』メディア用新動画から新情報を一挙公開。料理鍋を携帯させる謎カプセルに、新たな4つの能力の活用方法、ガチャガチャマシーンも？

　2023年5月12日に発売されるNintendo Switch（ニンテンドースイッチ）用ソフト『ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム』。本作は、世界中で高い評価を受けた『ゼルダの伝説　ブレス オブ ザ ワイルド』の続編で、空が舞台になることが明かされている。今回、メディア限定で公開された本作の動画から最新情報に関するリポート記事をお届けする。

※『ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム』のまとめ記事はこちら

　メディア向けに公開された動画は28分におよぶもの。ハイラルの地上から始まり、今回のリンクが持つ新たな4つの能力である“モドレコ”、“スクラビルド”、“ウルトラハンド”、“トーレルーフ”を駆使しつつ、空の島々を冒険していくものになっていた。本記事では、その中でもこれまでに詳細が公開されていない情報を中心にピックアップしてお届けしていく。※若干のネタバレ要素を含みます

　なお、公開された映像は英語版のものであり、かつ、一部カットされている部分もあったため、お届けする情報は予想を含んでいることをご理解いただきたい。その正解や真相はメディアにも明かされておらず、前作『ブレス オブ ザ ワイルド』と同様に、詳細は発売して実際にプレイしてからのお楽しみに、というスタンスなのだろう。

　まずは動画のリポートをお届けする前に、今回のリンクの4つの能力をおさらいしよう。詳細は下記の記事が詳しいので、そちらをチェックしてほしい。

『ティアーズ オブ ザ キングダム』でリンクが使える4つの能力

• モドレコ：物の動きを逆再生する能力
• スクラビルド：物をくっつけて即席の武器が作れる力
• ウルトラハンド：物体をつかんで動かしつつ、物体どうしをくっつけることができる力
• トーレルーフ：建物や洞窟などの天井を通り抜けられる能力

新たな4つの能力の実践的な使いかた

　リンクが最初に訪れたのは、シーカータワーのような高い塔がそびえる敵の砦。トーレルーフで砦に侵入したリンクは、ウルトラハンドで火薬の樽を持ち上げてぶつけたり、持っていた剣にモリブリンの牙をスクラビルドして攻撃力をアップしたりと、新たな能力を駆使して戦っていく。とくにモリブリンの牙は、スクラビルドすることで攻撃力が13も上がっていた。この能力は、武器やアイテムを拾ったときにどんどん使っていくものになりそうだ。

　敵の砦の中枢へ向かおうとすると、中から大きな鉄球が転がってくるトラップが発動。ここでリンクは落ち着いてモドレコを使い、鉄球を一度押し戻す。その後モドレコを解除して、鉄球を火薬樽に当てることで大爆発！　周囲のボコブリンを一気にせん滅した。

　鉄球を止める使いかたは前作のビタロックに近いものだが、モドレコは動きを逆再生させられるのが特徴。さらに任意のタイミングで解除もできるようで、今回の動画で言えば、敵のボコブリンが集まったタイミングで解除するといったテクニックを見せていた。ビタロックも敵の動きを止めて戦闘を有利に運べる力だったが、モドレコはさらに応用ができそうだ。

　ちなみに、その後、リンクは転がってきた鉄球をスクラビルドで盾にくっつけていた。リンクよりも大きかった鉄球だが、スクラビルドで一気に縮小化。実際に使っているシーンはなかったが、敵の攻撃を防ぎつつ鉄球で反撃ダメージを与える盾になりそうだ。縮小化も含め、スクラビルド便利すぎて恐るべし。

ロケットと素材を付加するスクラビルドの活用

　一度、砦から離れ、さまざまな方法で侵入を目指すリンク。今度は所持アイテムの中から、謎のカプセルに入ったロケットを取り出した。そのロケットをウルトラハンドで盾にくっつけて盾を装備すると、ロケットが点火し一気に上空へ。

　このとき注目したのは、バッテリーの充電状況を示すようなゲージが表示されたこと。これは先日の青沼英二プロデューサーのプレイ動画で扇風機のようなギミックを稼働させたときにも表示されていたが、どうやらこのゲージがあるぶんだけギミックが使える要素が入っているようだ。

　ロケットで上空に上がったリンクは、シリーズでおなじみ“Fire Bomb”（バクダン花）を矢にくっつけて遠隔攻撃。前作ではシーカーストーンの能力にバクダンがあったが、今回の4つの能力にはバクダンがないため、バクダン花を使うことになるのかもしれない。ロケットを使い終えたリンクは、今度は平原にある木材などを使って気球を組み立てる。今回のハイラルは平原のあちこちに資材が落ちているようだ。リンクが組み立てたのは板に熱気球を組み合わせた気球。映像ではカットされていたのだが、どうやら本作には一度クラフトしたものを自動的に再度組み立てる機能が存在するようだ。

　簡易の気球を使って砦の奥に侵入。“Skyview Tower”と呼ばれる塔の側にはボコブリンやモリブリン、初登場となる大型のボコブリンのような敵もいる。リンクは敵の攻撃を避けつつ、盾や弓矢にさまざまな道具や素材をくっつけて応戦する。

　盾に赤い火薬樽をくっつければ敵の攻撃を防ぎつつ爆発でダメージを与えることができ、紫の花のような素材を矢にくっつけて敵に撃つと敵が混乱して同士討ちを開始。ただし、リンクを見つけると追っかけてきたので、敵・味方関係なく、周囲の動くものを手当たり次第攻撃するような混乱状態に陥っていたのかもしれない。

　素材の応用はまだまだあり、煙幕を張るキノコをくっつけた矢を撃って敵の視界をふさいだり、白いチュチュゼリーを投げつけて敵を凍らせたりと、前作にはなかった素材の活用方法が生まれていることがわかる。

　一方、ウルトラハンドで木箱を上空に運んで投げ落とすことで箱を破壊するといったシーンもあったのだが、これは前作のマグネキャッチで鉄製の箱を高いところから落として壊していたのと同じもの。こういった前作の知識も使える場面があるようだ。

鳥のような乗り物で空の島を散策

　つぎのシーンは空の島。空には数々の島が浮かんでおり、地形もさまざまなら、そこに生えている植物や待ちかまえる敵もさまざまだ。中には妖精がいる島もあり、妖精を捕まえに何度も訪れるような島も出てくるのかもしれない。

　リンクが空の島で見つけるアイテムには、バッテリーを回復するのに使うような“Zonai Charge”、前作のポカポカ草の実を彷彿させる“Fire Fruit”や“Dazzle Fruit”（日本語では、“炎の果物”、“雷の果物”だろうか）など、新しいものが多い。

　さらに、どのように発生させているのかは不明だったが、空の島に“ワープマーカー”を配置し、地上から空へワープするシーンも見られた。

　空で印象的だったのは、鳥のような形をした像に乗るシーン。単体ではただの像なのだが、リンクはそこにウルトラハンドで扇風機やロケットをくっつけて、さらには操縦桿のようなものも付けて任意に操縦できる空を飛ぶ乗り物を作り出していた。途中でロケットが外れてからは扇風機と風に乗って飛んでいる状況だったが、紙飛行機に乗るような軌道を見せており、ある程度の操作もできているようだった。

謎のカプセルとガチャガチャマシーンの存在

　記事の前半で“謎のカプセルに入ったロケット”と書いたが、この“謎のカプセル”は本作でとても重要なアイテムになりそうだ。このカプセルはいくつも持ち運べるようで、扇風機、ロケット、熱気球などさまざまなものが入った状態で、任意のタイミングで取り出せる様子。映像の終盤では、このカプセルから“Potable Pot”という、前作からおなじみの料理用鍋を取り出していた。

　リンクはいくつも食材を持ち、取り出した料理鍋で料理を開始。おなじみの料理の軽快なBGMに加え、リンクの鼻歌も聞こえてくる。料理のできる過程などは前作と同じだが、大きく異なるのは完成した料理のレシピが用意されている点。どうやらこれまでに作った料理はレシピとして記録されるようだ。ちなみに料理の完成後、ポータブルの料理鍋はすぐに消滅しており、連続で料理などはできないようだ。

　そんなカプセルに関連するさらなる大きな要素のひとつが、下の写真のガチャガチャマシーンっぽいオブジェクト。手前には素材を入れるような投入口があり、映像では5つの“Zonai Charge”を投入したのに対し、10個以上のカプセルが排出されていた。ここでさまざまなカプセルが手に入るのかもしれない。

　そのほか、空に浮かぶ島にも謎解きがあったり、怪しい大きな岩を持ち上げると前作でおなじみコログが隠れていたり（コログのミも健在）と、気になる要素はたっぷり。

　いまだに全貌が見えない『ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム』だが、今回の動画では、これまでにも公開されていない要素がまだまだあることを感じさせるものになっていた。ハイラルの地上に加え、数多く浮かぶ空の島。今回も前作同様の時間泥棒となりそうだ。